社会主義現代化強国を全面的に完成させ、中華民族の偉大な復興を全面的に推し進めるため、強大な精神的力を結集する

ーー「社会主義精神文明建設に関する習近平氏の論述ダイジェスト版」を学ぶ

出所:理論中国網 | 著者:聞言 | 発表時間:2025-07-14

 習近平総書記は、中国共産党第20回党大会報告の中で、「社会主義現代化国家を全面的に建設するには、中国の特色ある社会主義文化の発展の道を堅持し、文化への自信を強め、旗印の標榜、民心の結集、新人の育成、文化の振興、イメージの発信を中心に据えて社会主義文化強国を建設し、現代化志向・世界志向・未来志向の民族的・科学的・大衆的な社会主義文化を発展させ、中華民族全体の文化革新・創造の活力を引き出し、中華民族の偉大な復興の実現に向けた精神的力を強化しなければならない」と指摘した。中華民族の偉大な復興を実現するためには、物質文明を大きく発展させるだけでなく、精神文明も大きく発展させる必要がある。第18回党大会以降、社会主義精神文明建設をめぐり習近平総書記が発表した一連の重要な論述は、、社会主義精神文明建設の特徴と法則を深く明らかにし、党の社会主義精神文明建設に関する科学理論を豊かにし、発展させた。これは、われわれが社会主義精神文明建設の活動をうまく遂行するための強力な思想的な武器である。最近出版された『社会主義精神文明建設に関する習近平氏の論述ダイジェスト版(以下、「論述ダイジェスト版」という)』は、10つのテーマに分かれており、習近平総書記の重要な論述が収録されている。これらの重要な論述を真剣に学ぶことは、われわれが社会主義精神文明建設の重要性を十分に認識し、社会主義現代化強国を全面的に完成させ、中華民族の偉大な復興を全面的に推し進めるため、強大な精神的力を結集するために非常に重要な意義である。

 一、党による社会主義精神文明建設の指導を堅持・強化する 

 中国共産党は、常に社会主義精神文明建設を非常に重視してきた。特に第18回党大会以降、習近平総書記を核心とする党中央は、党による社会主義精神文明建設の指導を堅持・強化し、精神文明建設の分野に全面的で深く根本的な変化をもたらした。その結果、党、国家、人民、軍隊、そして中華民族全体が新たな姿へと生まれ変わった。「論述ダイジェスト版」の第一、二、三テーマでは、社会主義精神文明建設の根本的な保障やその重要な意義といった重大な問題について深く論じている。

 党の指導は、社会主義精神文明建設の根本的保証である。中国共産党は、中国の特色ある社会主義事業の指導的中核である。社会主義精神文明の建設は、党と人民にとって重要な事業であり、宣伝思想、イデオロギー、世論、哲学社会科学、文学芸術など、各分野の業務をうまく遂行するためには、党の指導を強化・改善し、党が全体を統括し、各方面を調整する指導的中核としての役割を十分に発揮させる必要がある。「論述ダイジェスト版」の第一テーマでは、この問題を重点的に論じている。習近平総書記は、党が宣伝とイデオロギーを管理することを明確に主張し、宣伝思想の最前線で党の旗印を高々と掲げるべきだと指摘した。全ての宣伝思想部門と機関、そして宣伝思想戦線における全ての党員・幹部は、党性を明確に堅持しなければならない。党性を堅持することの核心は、正しい政治的方向を堅持し、政治的立場を確固たるものとし、党の理論や路線、方針政策をしっかりと宣伝し、中央の重要な業務配置を揺るぎなく宣伝し、中央の情勢に関する重要な分析と判断を確固として宣伝することにある。党中央と高度に一致を保ち、中央の権威を断固として守ることが求められる。これは大原則であり、決して揺るがせることはできない。習近平総書記は、各級党委員会がそれぞれの責任を果たし、精神文明建設のあらゆる業務を確実に遂行すべきだと強調した。宣伝思想の仕事を党全体の重要な活動として位置づけ、重大な問題に対する分析と判断、そして重要な戦略的な任務に対する統括的な指導を強化する。イデオロギー分野における指導権、管理権、発言権をしっかりと掌握しなければならない。いかなる時にも手放してはならず、さもなければ取り返しのつかない歴史的な過ちを犯すことになる。時代がどのように発展し、メディアの状況がどのように変化しようと、党がメディアを管理するという原則と制度は変えることができない。哲学社会科学の活動に対しては、政治的な指導と業務指導を強化し、繁栄・発展を促すと同時に、適切な指導と管理を行うべきである。党が文学芸術の活動に対する指導を強化・改善するためには、第一に、広範な文学芸術の仕事に従事する人々にしっかりと依拠し、第二に、文学芸術の法則を尊重し、それに従うことが重要である。

 党のイノベーション理論の最新成果を用いて、全党を武装し、人民を教育することを一貫して堅持する。「論述ダイジェスト版」の第三テーマでは、この問題を深く論じた。一つの民族が時代を先導していくためには、常に理論的な思考と思想的な指針を持つことが不可欠である。習近平総書記は、中国共産党第20回党大会報告の中で、「マルクス主義はわれわれの立党立国、興党興国の根本的な指導思想である。実践がわれわれに教えてくれているように、中国共産党が有能で、中国の特色ある社会主義が優秀なのは、つまるところマルクス主義が有用であり、中国化・時代化したマルクス主義が有用だからである」と強調した第18回党大会以降、習近平氏を核心とする党中央は、マルクス主義の基本原理を中国の具体的な現実と結びつけ、さらに中華民族の優れた伝統文化と結びつけることを堅持し、中国共産党の執政規律、社会主義建設の規律、人類社会の発展規律に対する認識を、全く新しい視点から深め、時代と実践が提起する重大な問題に正確に答え、理論上の大きな革新的な成果を収めた。これらは、習近平による新時代の中国の特色ある社会主義思想として集中して体現されている。第19回党大会と19期6中全会で打ち出された「十の明確」、「十四の堅持」、「十三方面の成果」は、この思想の核心部分をまとめたものであり、長期的に堅持し、常に発展させていくことが不可欠である。指導思想は、政党の精神的な旗印である。習近平による新時代の中国の特色ある社会主義思想を用いて全党を武装し、思想、意志、行動を統一しなければならない。実践に基づいた理論革新を継続的に推進するためには、まず習近平による新時代の中国の特色ある社会主義思想の世界観と方法論をしっかり把握し、そこに貫かれている立場、観点、方法を堅持し、有効に活用することが重要である。現代中国のマルクス主義と21世紀のマルクス主義を人々の心に深く浸透させ、根付かせる必要がある。そのためには、真に学び、真に理解し、真に信じ、真に活用することを実現し、全党・全国各民族人民の思想と行動をよりよく統一し、科学理論を、世界認識や世界変革のための強力な力へと、より効果的に転換する必要がある。

 中華民族の偉大な復興という目標に向かって、社会主義精神文明の建設を、弛みなく、そして一貫した方針のもとで推進していく必要がある。民族が復興するには、強力な物質的な力だけでなく、強大な精神的力も必要である。「論述ダイジェスト版」の第二テーマでは、精神文明建設が民族の復興にいかに重要であるかが、多角的な視点から深く論じられている。党の執政基礎を固めるという観点から見ると、党の民衆基盤と執政基盤は、物質的な側面と精神的な側面の両方から成り立っていると言える。精神的に民衆の支持を失うと、結局は問題が生じる。中国の特色ある社会主義の観点から強調すると、中国の特色ある社会主義は、物質文明と精神文明の両方を全面的に発展させる社会主義であると言える。物質文明と精神文明の両方をしっかりと築いてこそ、中国の特色ある社会主義と言える。中華民族の偉大な復興という観点から見ると、中国の夢を実現することは、物質文明と精神文明が均衡を保ちながら相互に促進し合う結果であり、両者が共に発展していく過程であると言える。中国式現代化という観点から強調すると、中国の現代化は、物質文明と精神文明が調和を保ちながら発展する現代化であると言える。社会主義現代化による強国建設は、物質的な豊かさだけでなく、国民の精神的な豊かさも追求すべきである。「両手でつかみ、両手はどちらも硬くなければならない」という原則を堅持し、精神文明の建設を改革開放と現代化の全過程に貫き通し、社会生活のあらゆる側面に浸透させるべきである。文化自信の観点から強調すると、文化自信は、国家や民族の発展において、最も基本的で、最も深く、最も永続的な力であると言える。文化に対する確固たる自信を持つことは、国家の盛衰、文化の保護、そして民族の自立した精神を維持するために不可欠な問題である。現在、われわれは中華民族の文化復興という目標を達成するのに、かつてないほど近づいている。社会主義精神文明建設をさらに発展させ、全国各民族人民がより良い未来に向かって進んでいけるよう、確固たる思想、強い精神力、高い道徳心、そして豊かな文化環境を整備していく必要がある。

 二、強力な凝集力と指導力を有する社会主義的イデオロギーを構築する 

 イデオロギーに関する活動は、党の存亡、国の安定、そして国民の団結を維持するために、極めて重要である。「論述ダイジェスト版」の第四テーマでは、イデオロギー活動に関する習近平総書記の重要な論述がまとめて収録されている。

 イデオロギーに関する業務は、党にとって極めて重要な業務である。経済建設は党の最重要課題であり、イデオロギーの活動は国家に心を据え、民族に魂を築くための活動である。習近平総書記は、経済建設に集中して取り組む一方で、イデオロギーの活動を決して緩めたり、弱めるべきではないと強調した。第19回党大会では、イデオロギー関連業務の指導権をしっかりと握りしめ、強大な結束力とリーダーシップを持つ社会主義イデオロギーを確立することが提唱された。これは、新時代における中国の特色ある社会主義を堅持し発展させるための重要な命題であり、全党、特に宣伝思想の最前線が担わなければならない戦略的任務でもある。習近平総書記は、党がイデオロギー業務の指導権を堅持し、政治的方向性を第一とし、各級党委員会の主体的な責任を強化し、イデオロギー分野での指導権・発言権を不断に強化すると指摘した。歴史と現実がわれわれに教えてくれることは、思想や世論の戦線が一度突破されると、他の防衛線を守り抜くことは非常に困難になるということである。イデオロギーの戦場において、われわれは一切の妥協や譲歩をすることなく、必ず勝利しなければならない。「果敢に立ち向かう」ことは、第18回党大会以降の思想的な闘いの顕著な特徴である。習近平総書記は、宣伝思想戦線の同志は、紳士的な振る舞いをするのではなく、戦士のように行動し、「騎牆派(自身利益のために勢力や局勢が有利な一方に倒戈する様子)」や「看風派(風向き次第で態度を変える)」になってはいけず、身を守るために行動を控えたりしないことが重要だと指摘した。戦闘的な姿勢で、戦士としての責任感を持って、積極的に思想宣伝の最前線に飛び込むべきである。闘争においては、その法則を把握し、巧妙な手法を用い、戦略や戦術を研究しなければならない。同時に、危機感に欠けることもなく、過度に警戒しすぎることもあってはならない。正しい思想や言論を明確に支持し、あらゆる誤った考え方を明確に反対し、排除しなければならない。重大な政治原則や是非を問われる問題に対しては、臆することなく議論し、毅然とした態度で立ち向かうべきである。悪意のある攻撃やデマに対しては、断固として反撃し、真実を明らかにすべきである。

 イデオロギー分野におけるマルクス主義の指導的地位を堅持する。党と国家の指導思想は、中国の社会主義イデオロギーにおいて統治的な地位を占めている。マルクス主義は、中国共産党の魂と旗印である。習近平総書記は、マルクス主義の指導的地位を堅持するというこの根本的な問題について、われわれは揺るぎない姿勢を貫かなければならず、いかなる時も、いかなる状況下でも、少しの動揺もあってはならないと指摘した。第18回党大会以降、マルクス主義がイデオロギー分野における指導的地位を堅持する制度が、中国の特色ある社会主义制度体系の根本的な制度として確立された。習近平総書記は、一つの国家や民族が団結して発展していくためには、共通の理想や信念を持つことが非常に重要だと強調した。理想信念の教育を絶えず行い、国民一人ひとりが理想信念、価値観、道徳観において緊密に団結できるようにする必要がある。

 最も重要な任務をしっかりと理解し、自らの使命として積極的に取り組む。イデオロギーに関する業務は、常に組織の中心的な目標に沿って行い、全体的な目標達成に貢献することを最も重要な任務とすべきである。現在、宣伝思想活動を取り巻く環境、対象、範囲、方法が大きく変化しているが、宣伝思想活動の根本的な任務は変わっておらず、変えるべきでもない習近平総書記は、宣伝思想文化の業務において、イデオロギー分野におけるマルクス主義の指導的地位を強固にし、全党・全国人民の団結と奮闘を支える共通の思想的基盤を確立するという根本的任務をしっかりと把握し、旗印を高く掲げ、民心を集め、新人材を育成し、文化を興し、イメージを発信するという使命任務をしっかりと中心に据え、社会主義精神文明建設を強化すると指摘した。習近平総書記は、中華民族共通の精神的な故郷を築き、各民族の人々が運命共同体という意識をしっかりと確立し、互いに助け合い、栄枯を共にし、生死を共にし、運命を共にするという理念を固く守るよう導き、中華民族共同体の意識をしっかりと確立させると強調した。

 イデオロギー業務の責任制を確実に履行する。宣伝思想という領域を、われわれが支配しなければ、他者に奪われてしまう。習近平総書記は、「現在、イデオロギー業務に対して、取り組もうとしない、取り組む方法が分からない、あるいは取り組むことを恐れているという問題が存在するのではないか」と指摘した。私は、そのような問題が存在すると考える。イデオロギー業務は、単に宣伝部門だけの仕事ではなく、党全体で取り組むべきであり、イデオロギー業務の責任制を徹底し、思想戦の場を構築し管理していく必要がある。イデオロギー業務の責任制の主体は各級党組織であり、各級党委員会(党組)の責任を明確にし、強化する必要がある。具体的には、任務リストや責任リストを細かく作り込み、責任を特定の個人や具体的な事項にまで落とし込み、各レベルに責任転嫁していく。これにより、任務遂行が疎かになったり、思想戦の場が管理されなかったり、責任追及が曖昧になるといった事態を避けることを目指す。イデオロギー業務を円滑に進めるためには、宣伝思想部門が非常に重要な役割を担っており、自らの責務を果たし、責任を持ち、義務を果たさなければならない。習近平総書記は、「宣伝思想業務は人を対象とした仕事であり、人々の関心がどこに向かっているのか、そこに重点を置くべきだ」と強調した。インターネットは、現在のイデオロギー争いの最前線となっている。ネットワークのイデオロギー的安全を維持することを、自らの責務として捉え、ネットワークのイデオロギーにおける主導権を握り、管理、利用、そして防御を並行して進め、ネット上での肯定的な宣伝を強化・改善し、ネットワークのイデオロギー闘争に必ず勝利する。高等学校は、思想的な働きかけを行う上での最前線であり、高等学校における思想政治教育の主導権を握り、高等学校が常に社会主義事業の建設者と後継者を育成する強固な拠点となることを保証する必要がある。

 三、社会主義の核心的価値観を積極的に育成し、広く実践する

 人類社会の発展の歴史が示すように、一つの民族の文明の進歩や一つの国家の発展と繁栄において、最も持続的で最も深い力となるのは、社会全体が共通して認める核心的価値観である。中国人である限り、社会主義の核心的価値観を自覚的に育成し、実践すべきである。「論述ダイジェスト版」の第五テーマでは、社会主義の核心的価値観の育成と実践に関する習近平総書記の重要な論述がまとめて収録されている。

 社会主義の核心的価値観の育成と発揚は、民族精神の自立性を維持するための重要な支えとなる。核心的価値観は、国家の安定を保つ上で非常に重要な要素であり、強い魅力を持つ核心的価値観を構築できるかどうかが、社会の調和と安定、そして国家の長期的な安定と安全に関わってくる。習近平総書記は、一つの民族や国家は、自分が何者であるか、どこから来たのか、どこへ向かうべきかを明確に認識し、その目標を明確に理解し、正しく考えたならば、それに向かって揺るぎなく前進しなければならないと指摘した。もし一つの民族や国家が共通の核心的価値観を持たないならば、意見が一致せず、行くべき方向が定まらず、その民族や国家は前進することができない。習近平総書記は、われわれが中国人として生まれた以上、最も根本的なものは、中国人特有の精神世界を持ち、日常生活の中で意識せずとも根付いている価値観を有していることだと強調した。もしも自らの精神的な独立性を失えば、政治、思想、文化、制度といったあらゆる側面での独立性が根こそぎ奪われてしまう。したがって、社会主義の核心的価値体系と核心的価値観を力強く育成・弘揚し、中国の特色、民族の特性、時代の特徴を十分に反映した価値体系を早急に構築し、価値体系の最前線で積極的に取り組むべきである。

 社会主義の核心的価値観の育成と発揚を、精神を結集し、基盤を強化するための基礎的な取り組みとして位置づける。どの時代にも、その時代ならではの価値観がある。現代の中国において、われわれの民族、そして国家は、どのような核心的価値観を堅持すべきか?これは、理論的な問題であると同時に、実践的な問題でもある。習近平総書記は、われわれが提唱する社会主義の核心的価値観は、国家、社会、市民に関わる価値要請を一体化したものであり、社会主義の本質的要請を反映すると同時に、時代精神も体現していると指摘した。富強、民主、文明、調和は国家レベルの価値要請であり、自由、平等、公正、法治は社会レベルの価値要請であり、愛国、敬業、誠信、友善は国民レベルの価値要請である。この概括は、実際には、われわれがどのような国家を建設し、どのような社会を築き、そしてどのような市民を育成すべきかという重要な問題に対する答えとなっている。全党・全国各民族人民の団結と奮闘を支える共通の思想的基盤を強化し、党の執政地位を確固たるものとするという戦略的な視点から、社会主義の核心的価値観の育成と発揚を精神を結集し、基盤を強化するための基礎的な取り組みとして、また根本的な任務として位置づけ、着実に推進しなければならない。社会主義の核心的価値観において、最も深く、最も根本的で、最も永続的なものは愛国心である。習近平総書記は、愛国と愛党、愛社会主義の統一を堅持してこそ、愛国主義は生き生きとし、真実味を持つものであり、これが現代の中国における愛国主義精神の最も重要な体現であると繰り返して強調している。愛国主義教育を永遠のテーマとして掲げ、国民教育と精神文明建設の全過程に貫き通すことで、人々が正しい歴史観、民族観、国家観、文化観を確立し、それを堅持できるよう導く。そして、中国人としての誇り、気概、自信を不断に高めていく。

 民族復興を担う新時代の人材育成に力を入れる。社会主義の建設者および後継者における「社会主義 」という定冠詞は、われわれがどのような人材を育成すべきかという本質的な規定である。習近平総書記は、時代の新しい人材を育成する上で最も重要なことは、確固たる理想信念を精神の基礎として築き上げることであると指摘した。われわれが育成する人材は、必ずや共産主義という遠大な理想と、中国の特色ある社会主義という共通の理想を確立させなければならない。このことがなければ、社会主義の建設者と後継者の育成はあり得ない。思想政治教育は、立德樹人(優れた品性、能力のある人材を育てる)の根本的な任務を達成するための重要な課程であり、学生の価値観形成に重点を置いている。この点をしっかりと捉える必要がある。民族復興という大任を担う時代の新人を育成することを目指し、社会主義の核心的価値観が国民の教育、精神文明の創造、精神文化製品の創作・生産・普及において指導的な役割を果たすよう努めるべきである。そして、全民の行動、幹部の率先を堅持し、家庭からのスタート、幼児教育からのスタートを堅持し、徳・智・体・美・労の全面的な発展を遂げた社会主義の建設者と後継者を育成していかなければならない。

 社会生活の隅々に社会主義の核心的価値観をしっかりと根付かせる。物質的なものを作り上げるのは比較的簡単だが、精神的な基盤を築くのは難しい。核心的価値観は、一日にしてできるものではない。習近平総書記は、社会主義の核心的価値観を育成・実践するにあたり、「知行合一」を堅持し、「行動は言葉に勝る」という姿勢を貫くことが重要であり、細部に落とし込み、小さなことから着実に実行することに力を注ぎ、その鍵となるのは、「長(長期性)」と「常(常態化)」という二文字であると強調した。社会主義の核心的価値観を日常化、具体化、イメージ化、生活化することに留意し、誰もがそれを感じ、理解し、精神的な追求として内面化し、実際の行動として外面化できるようにする必要がある。習近平総書記は、社会主義の核心的価値観を育成・発揚するためには、思想教育や実践的な経験だけでなく、制度やメカニズムによる保障も必要不可欠であると指摘しました。政策の指導的役割を発揮し、法律を用いて核心的価値観の構築を推進するとともに、日常管理の中で価値指向を反映させることに注力すべきである。要するに、社会全体で社会主義の核心的価値観を大いに弘揚・実践し、それを空気のようにどこにでも存在し、いつでも感じられるものとし、全ての国民が共有する価値観として追求するものとしなければならない。それは、中国人として生まれたわれわれの独特な精神的支柱となり、日々の生活の中で意識せずとも実践される行動規範となるべきである。

 四、偉大な建党精神を弘揚し、中華の優れた伝統文化、革命文化、社会主義の進歩的な文化を用いて、国民の心に深く根ざした精神的な支柱を築き、知性を高め、心を豊かにする

 精神とは、民族が長く生存し続けるための魂であり、精神的に一定の高みに達してこそ、その民族は歴史の流れの中で揺るぎなく立ち続け、勇敢に前進することができるのである。われわれは、党が各歴史時期において人民を指導して闘争の中で築き上げた偉大な建党精神などの精神的遺産を継承・発揚し、共通の理想と信念をもって心を一つにし、魂を築いていかなければならない。「論述ダイジェスト版」の第六、八テーマでは、習近平総書記の関連する重要な論述が十分に収録されている。

 偉大な建党精神を源とする中国共産党員の精神的遺産を弘揚する。偉大な事業は偉大な精神を生み出し、偉大な精神は偉大な事業を牽引する。党の百年の歴史が証明しているように、偉大な精神を持った政党だけが、人民を率いて、困難な状況を乗り越え、偉大な事業を成し遂げることができる。習近平総書記は、中国共産党の先駆者たちは中国共産党を創立し、真理を堅持し、理想を守り、初心を忘れずに使命を果たし、犠牲を恐れずに闘い、党に忠誠を尽くし、人民を裏切らないという偉大な建党精神を築き上げ、これは中国共産党の精神の源泉であると指摘した。中国共産党は偉大な建党精神を弘揚し、長年の闘争の中で中国共産党員の精神的遺産を築き上げてきた。どのような国家であれ、強い精神力を構成するためにはこのような精神が必要である。「論述ダイジェスト版」の第六テーマでは、この一連の精神的な豊かな内容がまとめて収録されている。習近平総書記は、赤色は中国共産党と中華人民共和国の最も鮮やかな基調色であると強調した。「赤色」の資源は、党が長年にわたって苦労して築き上げてきた輝かしい歴史の証であり、最も貴重な精神的な財産である。心を込めて守り、管理し、有効に活用することが重要である。科学的な保護を強化し、体系的な研究を行い、質の高い展示を作り上げ、教育機能を強化し、人材を育成し、励まし、人格形成を行う大学とするべきである。全社会で党史、新中国史、改革開放史、社会主義発展史に関する教育を積極的に行い、党や革命、英雄たちの物語を広く伝えることで、党を愛し、国を愛し、社会主義を愛する心を育み、赤い遺伝子と革命の精神を後世に引き継いでいくことが重要である。

 社会主義の先進文化を大きく発展させる。国家の精神は、文化によって育まれ、文化によって築き上げられる。中国の特色ある社会主義は、全面的な発展と進歩を達成するための偉大な事業である。社会主義文化が繁栄して発展しなければ、社会主義の現代化は実現できない。第18回党大会以降、われわれは文化建設を歴史的な高いレベルへと引き上げてきた。「五位一体」の総体的配置を統一的に推進し、「四つの全面」の戦略的配置を調和的に推進するためには、文化は非常に重要な役割を果たす。高品質な成長を促すためには、文化が重要な支えとなる。日増しに増大する人民の素晴らしい生活への需要を満たすためには、文化は重要な要素となる。前進の道におけるあらゆるリスクと挑戦を克服するためには、文化が重要な力の源泉となる。新たな征途において、文化建設をあらゆる取り組みの最優先事項とし、しっかりと推進することで、中国の特色ある社会主義を堅持・発展させ、党と国家が新たな段階へと進むための力強い原動力となる。

 中華の優れた伝統文化を創造的に変革し、革新的に発展させる。なぜ中華民族は、数千年の長い歴史の中で絶えることなく、その文化を継承し、力強く発展してきたのだろうか?大きな理由の一つは、中華民族が長い歴史の中で、一貫して大切にされてきた精神的な目標、特徴、そしてその流れを持っているからである。習近平総書記は、「われわれは決して中華民族の優れた文化伝統を捨ててはならない。むしろ、これをよく継承し、弘揚すべきである。なぜなら、これはわれわれの民族の「根」と「魂」であり、この「根」と「魂」を失えば、根拠を失ってしまうからである」と指摘した。習近平総書記は、「中華の優れた伝統文化を後世に伝え、発展させるためには、伝統を継承しつつ、創造的に新しいものを生み出すことが重要である。特に、伝統文化を現代の状況に合わせて変革し、革新的な形で発展させていくことが求められる」と強調した。文物や歴史、そして文化を通して、中華の優れた伝統文化の歴史的根源、発展の脈絡、基本的な方向性を明らかにし、中華文化の独特な創造性、価値観、そして鮮やかな特徴を明らかにする。中華の優れた伝統文化から新たな力を引き出し、伝統文化の宝物を体系的に整理し、博物館の収蔵品や歴史的遺産、古文書に書かれた文字を、まるで生きているかのように人々に伝える。文化自信と自立を推進し、中華民族が創造した豊かな精神文化を活かして、文化によって人を磨き、文化によって人を育み、中国の精神、中国の価値観、中国の力をより良くより一層強固なものにしていく。 

 五、人民の精神生活における共同富裕を促進する 

 われわれが目指す共同富裕とは、人民の物質生活と精神生活における共同富裕になることである。精神文明建設においては、実務的なことを行い、実効性を重視し、人民の福祉の増進を最優先に、人民の多様化・多層化・多方面の精神文化のニーズを不断に満たしていくべきである。「論述ダイジェスト版」の第七、九、十テーマは、習近平総書記の関連する重要な論述を全面的に収録されている。

 人民を中心とする取り組みの方向性を堅持する。社会主義精神文明を建設するにあたり、まず「誰のために、誰に頼り、自分は誰であるか」という根本的な問題を解決しなければならない。習近平総書記は、次のように強調している。宣伝思想業務をしっかりと行うためには、「人民性」を重視し、最も広範な人民の根本利益を実現し、守り、発展させることを出発点および帰着点とし、人民を中心とする取り組みの方向性を確立し、群衆への奉仕と教育・指導を結び付け、ニーズの満足と素養の向上を結び付けることで、人民の精神世界を豊かにし、精神的な力を高め、精神的なニーズを満たすべきである。哲学社会科学は、「人民こそが歴史の創造者である」という考え方を堅持し、人民のために学問を追求するという理想を掲げ、人民の主体的地位を尊重し、人民の実践に焦点を当て、実践、人民、そして歴史の検証に耐えうる研究成果を多く生み出すべきである。芸術は、人民を創造の中心とし、常に人民を最も大切にし、人民が満足するか否かを芸術の価値判断の最高基準として、生活の中に深く入り込み、人民の中に根を張り、時代と人民に恥ずかしくない優れた作品をより多く創作し、芸術の花園が永遠に人民のために咲き誇るようにすべきである。

 人民の精神文化生活における新たな期待により良く応える。人々の生活水準が向上するにつれて、人々が文化製品に求める質、品位、そしてスタイルに対する要求も高まっている。中国の文化供給においては、量の問題ではなく、質の問題が重要になってきている。つまり、文化製品の質を高め、より洗練されたものを提供することが求められている。習近平総書記は、人民がより良い生活を送りたいという新たな期待に応えるためには、豊富な精神食糧を提供し、人々に、より充実し、より豊かで、より質の高い精神文化生活を送ってもらう必要があると指摘した。文化事業を発展させることは、人々の精神的な文化に対する要求を満たし、人々の文化的な権利を保障するための基本的な道である。人民に奉仕し、社会主義に奉仕するという方向性を堅持し、「百花斉放、百家争鳴」の方針を堅持し、新聞出版、放送映画、文学芸術、哲学社会科学事業を全面的に繁栄させるべきである。文化産業の発展においては、社会的な利益を第一に考えつつ、社会的な利益と経済的な利益を両立させるべきである。文化分野における供給側構造改革を推進し、文化産業に関する計画や政策を完善し、新時代に対応した質の高い文化製品をより多く生み出すことで、「高原」から「高峰」へと発展させ、質の高い文化供給を通じて人々の文化的な充足感と幸福感を高めるべきである。公共文化サービスの標準化と均等化を推進し、政府が主導し、社会が参加し、重心を地方に移し、共同で建設し、共同で共有するという原則を堅持し、公共文化サービス体系を完善し、基本的な公共文化サービスのカバー範囲と適合性を向上させることが求められる。東部地域の文化建設をしっかり進めるだけでなく、中西部地域の文化建設も同様に重視する必要がある。都市文化を繁栄させると同時に、農村文化も繁栄させるべきである。特に、革命根拠地、少数民族地域、辺境地域、そして貧困地域の文化建設が遅れを取らないようにしなければならない。

 国民一人ひとりの思想道徳水準を向上させる。国に徳がなければ興隆せず、人に徳がなければ立つことなし。習近平総書記は、道徳建設において重要なのは、人々が善良な道徳的意欲と道徳的感情を抱くように促し、正しい道徳的判断と道徳的責任を育成し、道徳的実践能力、特に自覚的に実践する能力を高めると指摘した。マルクス主義の道徳観と社会主義の道徳観を堅持し、中華民族の伝統的な美徳を弘揚し、社会全体で高い道徳性を育むための取り組みを強化し、社会公徳、職業道徳、家庭美徳、個人品徳の育成を推進し、14億人の国民一人ひとりが中華の美徳を広める主体となるようにすべきである。宣伝活動や学習活動を深く行い、模範となる人物の行動や生き方を、何億もの人々が実際に自分たちの行動に移す力に変えていくべきである。法に基づく国家統治と徳に基づく国家統治の結合を堅持し、法律による規範の役割を重視すると同時に、道徳による教化の役割も重視し、良好な社会風俗と社会秩序を形成するために努力すべきである。習近平総書記は、新時代の家庭観を確立し、子どもたちが人生の最初のボタンを正しく留められるよう助け、良い家風を弘揚し、数え切れないほどの家庭の良い家風によって、全社会の良い風潮を支えるべきであると強調した。人を育てる根本は、徳を立てることにある。道徳教育は、学生の学習の最初から最後まで、そして学校のあらゆる活動のあらゆる場面において、一貫して行わなければならない。中華民族が、代々、より高尚な道徳性を追求し続ける限り、われわれの民族は永遠に希望に満ちている。

 時代の新しい風潮を力強く広め、社会全体の文明レベルを向上させる。文明は、現代化国家の顕著な特徴である。習近平総書記は、社会文明レベルの向上を、社会主義文化強国建設の重要な任務とし、建設を重視し、規範を確立することを基本とし、長期的な努力を続け、新時代の要求に適応した思想観念、精神面貌、文明風習、行動規範を形成するために不断に努力すべきであると指摘した。大衆的な精神文明創造活動は、国民の素養を高め、社会の文明レベルを向上させるための効果的な方法である。文明都市、文明村町、文明会社、文明家庭、文明キャンパスの創設活動を深化させ、市民道徳の建設、ボランティアサービスの推進、信用社会の構築、ネット文明の発展をさらに進め、時代の新しい文明実践センターの建設を推進することで、良い風習を定着させ、習慣化させる。全社会が労働を尊び、優れた人物を見て自己を反省し、模範となる労働者、労働全般、そして職人の物語を語り継ぎ、労働こそが最も光栄で、最も崇高で、最も偉大で、最も美しい社会風潮を醸成すべきである。文明的な素養を身につけるためには、長い時間をかけて努力する必要があるが、まずは小さなことから始めていくことが大切である。例えば、無駄遣いをなくし、食料の大切さを幼少期から教えること、高額な結納金や派手な結婚式・葬式を避けること、誠実さを重んじる社会風潮を育むことなど、様々な取り組みが必要である。社会風潮をリードする上で、各級の指導幹部は旗印となり模範を示し、全党員は先駆者としての模範的な役割を果たし、優れた党風によって民風と社会風潮を牽引し、時代の新しい風潮を提唱すべきである。

 (出典:「人民日報」2023年1月16日6面)


版权所有中央党史和文献研究院

建议以IE8.0以上版本浏览器浏览本页面京ICP备11039383号-6京 公网安备11010202000010