中国の特色ある人権発展の道を歩み出し、 中国および世界の人権事業を揺るぎなく推進する

ーー「人権の尊重と保障に関する習近平氏の論述ダイジェスト版」を学ぶ

出所:理論中国網 | 著者:中共中央党史・文献研究院 | 発表時間:2025-06-11

 誰もが十分に人権を享受することは、人類社会の偉大な夢である。第18回党大会以降、習近平氏を核心とする党中央は人民の利益を至上とし続け、素晴らしい生活への人民の憧れを実現することを奮闘目標とし、中国人民の基本的諸権利の尊重と保障の水準を高め続け、中国の人権事業が大きな成果を収める後押しをし、世界の人権事業の発展に重大な貢献を果たしてきた。最近出版された 「人権の尊重と保障に関する習近平氏の論述ダイジェスト版(以下、「論述ダイジェスト版」という)」は、習近平総書記が人権の尊重と保障をめぐり発表した一連の重要な論述を体系的に収録していまる。この論述ダイジェスト版は、われわれが中国の特色ある人権発展の道を揺るぎなく歩み続け、より高い水準で中国人民の人権を保障し、より公正で合理的・包摂的なグローバル人権ガバナンスの形成を後押しするうえで、非常に重要な意義を持つ。

 一、中国共産党と中国政府は常に人権を尊重し、保障してきた

 2021年は中国共産党が創立100周年を迎えた年である。中国共産党の100年の歴史は、人権を求め、人権を尊重し、人権を保障し、人権を発展させてきた100年の歴史でもある。この100年にわたる奮闘により、根本的に中国人民の将来と運命を変え、中国の人権文明のレベルを大幅に向上させ、人類文明の多様性を豊かに発展させてきた。この「論述ダイジェスト版」の第1部分において、習近平総書記は中国共産党と中国政府が人権を尊重し保障してきた歴史的な貢献と歴史的な成果について深く論じている。

 近代以降、西洋列強の侵略と封建的な統治の腐敗により、中国は次第に半封建・半植民地社会へと陥り、中華民族はかつてないほどの災難に見舞われました。中国人民は惨い迫害と奴隷状態に置かれ、深い苦しみの中に沈み込み、生存権は深刻に踏みにじられ、人間としての尊厳はほとんど保証されなかった。習近平総書記が述べたように、「中国人民は苦難を経験し、人間の価値、基本的人権、人格の尊厳が社会の発展と進歩にとっていかに重要か深く認識している」のである。国家の危機が眼前に迫り、民衆が苦しむ状況に直面し、中国人民は立ち上がり抵抗し、仁人志士(衆人のために自己を犠牲にする人)は奔走し声を上げた。太平天国の乱、洋務運動、戊戌の変法、義和団の乱などが相次いで起こり、さまざまな救国の策が立てられたが、いずれも失敗に終わり、中国人民を圧迫と奴隷状態から解放することはできなかった。民族の独立、人民の解放、国家の富強、そして人民の幸福を実現するという重大な使命は、歴史的に中国共産党の肩に託されることとなった。

 習近平総書記は、人民の幸福な生活こそが最大の人権であると指摘した。中国共産党は創立以来、中国人民の幸福を追求し、中華民族の復興を図ることを初心と使命として堅持し、中国人民と団結して自らの素晴らしい生活を築くために長期にわたる辛苦を伴う奮闘を続けてきた。党は人民を団結させ率いて、帝国主義、封建主義、官僚資本主義という「三つの山」を打倒し、中華人民共和国を樹立し、民族の独立と人民の解放を実現した。そして、数千年にわたる封建社会の歴史を持つ国において、最も広範な人民民主主義を実現し、人民が真に国家、社会、そして自らの運命の主人となった。党は人民を団結させ率いて、社会主義革命を行い、社会主義建設を進め、人民のあらゆる権利と自由を効果的に保障するための根本的な政治的前提と制度的な基盤を築いた。党は人民を団結させ率いて、改革開放と社会主義現代化建設を推進し、世界でも稀に見る経済の急速な発展と社会の長期的な安定という奇跡を成し遂げた。これにより、中華民族は「豊かになる」ことから「強くなる」への偉大な飛躍を成し遂げ、億万もの中国人民の生活は日ごとに改善され、中国の人権事業は世界から注目される大きな成果を収めた。

 第18回党大会以降、、中国の特色ある社会主義は新たな時代に入った。党が直面している主な任務は、第1の100年の奮闘目標を達成し、第2の百年の奮闘目標に向けて新たな道を切り開き、中華民族の偉大な復興という壮大な目標に向かって前進し続けることである。習近平総書記は、「中国の夢は、中華民族全体、そして一人ひとりの中国人の夢でもある」と指摘した。中国人民が中華民族の偉大な復興という中国の夢を実現していく過程は、本質的には、社会における公平と正義を実現し、人権事業を絶えず発展させていくプロセスである。習近平氏を核心とする党中央は、「人民至上」という理念を堅持し、常に人民の権利を最優先に置き、人民が平等に参与し、平等に発展する権利を保障し、改革と発展の成果がより多く、より公平にすべての人民に恩恵をもたらし、中国人民のあらゆる基本的人権を尊重し保障する水準を絶えず向上させている。

 習近平氏を核心とする党中央の強力な指導の下、「国家人権行動計画(2012-2015年)」、「国家人権行動計画(2016-2020年)」が順次全面的に実施され、国家人権行動計画と国家発展計画との連携と統一が実現された。特に全党・全国各民族人民が継続的に奮闘した結果、われわれは貧困脱却目標任務を期日通りに達成し、第1の100年の奮闘目標を実現し、中華の大地上で小康社会を全面的に完成し、歴史的に絶対的な貧困の問題を解決し、中国人権事業の新たな一章を記し、人類が人権を尊重し保障する奇跡を創出した。これは、中国の人権事業発展の歴史における記念碑的出来事であるだけでなく、世界の人権事業発展史においても重要な出来事となる。習近平総書記は、「これは中華民族の偉大な光栄です!これは中国人民の偉大な光栄です!これは中国共産党の偉大な光栄です!」と述べた。

 習近平総書記は、人権問題は、永遠に完成することなく、常に進展し続ける課題であると指摘した。われわれは今、意気揚々と社会主義現代化強国の全面建設という第2の百年奮闘目標に向かって邁進している。中国共産党第19期中央委員会第5回全体会議で採択された 「国民経済・社会発展の第 14 次五カ年計画および 2035 年までの長期目標の策定に関する中国共産党中央委員会の提案」は、「人の全面的発展と社会の全面的進歩を促進する」、「人権事業の全面的発展を促進する」などを経済・社会発展の重要な目標として掲げている。さらに、2021年9月には「国家人権行動計画(2021-2025年)」が発表された。新たな出発点と新たな征途において、党は人民を団結させ率いて、新たな発展段階を把握し、新たな発展理念を貫徹し、新たな発展構造を構築し、質の高い発展を推進し、より幸福で健康な生活とより高いレベルの人権を実現するために不断に奮闘する。習近平総書記はは、中国人民の生活はますます幸福になり、中国人民の権利はより十分に保障され、中国は人類の発展と進歩にさらに大きな貢献をするだろうと強調している。

 二、中国の国情に適した人権発展の道を歩み、人民主体を保証する

 習近平総書記は、民主と人権は人類共通の追求であると同時に、各国人民が自国の発展の道を自主的に選択する権利を尊重しなければならないと指摘した。また、「論述ダイジェスト版」の第2部分において、習近平総書記が民主と人権の評価基準について深く論じ、人権の普遍的原則を中国の実情と結び付け、中国の国情に適した人権発展の道を歩み、人民主体を保証すると強調している。

 人権問題においては、最善というものは存在せず、常に改善の余地がある。習近平総書記は、世界に共通する人権発展の道は存在せず、人権保障も同様に、最善というものはなく、常に改善すべきであると深く指摘した。習氏は、われわれが人権事業を発展させる上で、西側諸国の基準に合わせる必要はないと強調し、中国の実情と人民の要求に基づいて人権事業を発展させ、設定した目標と水準を達成すれば良いのであり、西側諸国に合わせる必要はなく、評価を求める必要はないと述べた。西側諸国が中国の人権問題に指図や批判をしてくることには、断固として反論しなければならない。

 中国の特色ある人権発展の道を歩む。冷戦終結以来、西側諸国は人権問題を口実に他国の内政に干渉し、その結果、いくつかの国はひどく混乱し、分裂したり、戦争状態に陥ったり、常に不安定な状態に陥ったりしている。人権問題において、もしわれわれが西側の資本主義の価値観で自国の現実を切り取り、西側の資本主義の評価基準で自国の発展を測るならば、西側の基準に合致すれば良いのであり、合致しなければ遅れており時代遅れだと批判され攻撃されることになる。その結果、想像を絶する事態になるだろう。習近平総書記は、一つの国がどのような道を進むべきかについて、その国の人民が最も発言権を持つべきだと指摘した。どんな万能薬も全ての病気を治すことはできないし、一つのモデルですべての国の問題を解決できるわけではない。無理に当てはめたり、押しつけたりすると、必ずしっくりこない。中国は長年にわたり、国連憲章と世界人権宣言の精神を常に順守し、人権の普遍的原則を中国の実情と結び付けることを堅持し、時代の流れに適合し、中国の特色を備えた人権発展の道を歩んできた。これにより、中国における人権の進歩と国際人権事業の発展に大きく貢献してきた。習近平総書記は、中国独自の特色を持つ人権発展の道を堅持していく方法について、さまざまな場において多角的な視点から深く論じてきた。習総書記は、時代は発展し、人権は進歩していると強調している。人権の普遍的原則を中国の実情と結び付け、中国の国情に適した人権発展の道を歩み、人民を中心とした人権理念を貫き、生存権と発展権を基本的人権として最優先し全ての人々の経済的、政治的、社会的、文化的、環境的権利の増進を調整し、社会の公正と正義を守り、人々の全面的発展を促すべきである。

 社会主義民主政治を発展させる。民主的な権利は人権の重要な内容であり、社会主義民主政治を発展させることは、人民の意思を反映し、人民の権利を保障し、人民の創造的活力を引き出し、制度システムによって人民主体を保証することである。民主主義の評価基準に関する問題において、習近平総書記は、民主主義を実現する形式は多種多様であり、固定的なモデルにとらわれるべきではなく、ましてや普遍的に当てはまる評価基準がただ一つあると断言することはできないと深く指摘した。ある国が民主主義国家かどうかは、その国の人民自身が決めるべきであり、外部の少数の者が指図したり干渉したりすべきではない。世界で多種多様な政治制度が存在する中で、単一の物差しで評価しろうとすること、また、人類の豊かな政治文明を単調な視点で見ていることは、それ自体が民主主義に反する。習総書記は、次のように強調している。中国の特色ある社会主義の政治発展の道を揺るぎなく歩み続け、人民代表大会制度、中国共産党の指導する多党合作・政治協商制度、民族区域自治制度、基層群衆自治制度を長期にわたり堅持し、全面的に貫徹し、不断に発展させ、社会主義協商民主を発展させ、最も広範な愛国統一戦線を強固に発展させ、人民大衆の秩序ある政治参加を拡大し、人民が国家ガバナンスと社会ガバナンスに広く参加することを保証し、生気に満ち溢れ安定・団結のある政治的局面を形成する。

 全過程の人民民主を積極的に発展させる。第18回党大会以降、習近平氏を核心とする党中央は、民主政治の発展法則に対する理解を深め、全過程の人民民主という重要な理念を提唱した。習近平総書記は、中国の全過程の人民民主には完全な制度的過程があるだけでなく、完全な参加と実践もあると指摘した。全過程の人民民主は、過程の民主と成果の民主、プロセスの民主と実質の民主、直接的な民主と間接的な民主、人民の民主と、国家の意思との統一を実現し、オールチェーンで網羅的、かつオールカバーの民主、最も幅広く、最もリアルで、最も効果の高い社会主義民主である。習総書記は、われわれは全過程の人民民主の建設を継続的に推進し、人民主体を、党の国政運営における政策と措置に具体的かつ現実的に反映させ、党と国家の機関のあらゆる方面、あらゆるレベルの仕事に具体的かつ現実的に反映させ、素晴らしい生活への人民の憧れという願いを実現する活動に具体的かつ現実的に反映させなければならないと強調している。

  三、人民を中心とすることを堅持し、人権事業の全面的な発展を推進する

 第18回党大会以降、習近平氏を核心とする党中央は、人権の保護と促進を高度に重視し、社会の主要な矛盾の変化に対応し、人民を中心とする発展思想を堅持し、人民の生存権と発展権の保障を最優先に、人民の福祉の増進、人民主体の保障、人々の全面的な発展の促進を出発点および帰結点とし、発展によって人権を促進し、人権事業の全面的な発展を推進している。この過程において、習近平総書記は一連の新たな理念、新たな思想、新たな要求を提起しました。「論述ダイジェスト版」の第3部から第8部にかけて、それが十分に反映されている。

 人民を中心とする人権理念を推し進める。人民こそは歴史の創造者であり、誠心誠意人民に奉仕することがわれわれの党の根本的な目的であり、発展は人民のために行われ、人民によって行われ、発展の成果は人民と共有されることが、われわれが改革開放と社会主義現代化建設を推進する根本的な目的である。習近平総書記は次のように指摘した。中国共産党の基盤は人民にあり、血脈は人民にあり、力は人民にある。人民は党が執政を進める上で最大の自信の源であり、共和国の揺るぎない基盤であり、党を強くし国を興す根本である。国は人民であり、人民は国であり、国を築いて国を守り、守っているのは人民の心である。素晴らしい生活への人民の憧れという願いを、常にわれわれの奮闘目標としなければならない。党の根本目的を実践し、党の大衆路線を貫き、人民の主体的地位を尊重し、人民が実践活動を通じて表明する意欲、創造する経験、持つ権利、果たす役割を尊重し、人民の中に潜在する創造力を最大限に引き出す。第18回党大会以降、習近平氏を核心とする党中央は、人民を中心とする発展思想を鮮明に打ち出し、人民を中心とする人権理念を奉じることを提唱し、鮮明な人民の立場を示した。中国の特色ある社会主義が新時代に入り、中国の主要な社会矛盾はすでに人民の日増しに増大する素晴らしい生活への需要と発展の不均衡・不十分との矛盾へと変化している。人民のより良い生活への要求はますます広範囲になり、物質文化生活に対する要求がますます高まるだけでなく、民主、法治、公平、正義、安全、環境などの面での要求もますます高まっている。習近平総書記は、人民の暮らしで最も必要なことや、すぐにでも解決すべき問題、そして人民が期待していることを重点的に解決し、経済、政治、文化、社会、環境など、あらゆる分野での発展の成果を人々と共有し、人民がより豊かで、より安全で、より幸せな生活を実感できるようにすべきだと強調した。

 生存権と発展権を堅持することは、最も基本的な人権であり、全人民の共同富裕を段階的に実現する。発展は人類社会が常に追求してきたテーマであり、国連の「発展の権利に関する宣言」は、発展の権力が不可侵の人権であることを確認している。世界最大の開発途上国として、経済建設を中心とすることは国を興す最優先事項であり、発展は依然として中国が全ての問題を解決するためのカギであり、党が執政・興国の第一の任務であり、14億人以上の人々の食料問題を解決することは中国の発展における最優先の任務である。第18回党大会以降、習近平氏を核心とする党中央は、貧困脱却を国家運営の重要課題として位置づけ、貧困人口の完全貧困脱却を全面的小康社会の建設における最低ラインの課題と象徴的な指標とし、的確に貧困救済、的確な貧困脱却を堅持し、人類史上前例のない規模と強度で、最も多くの人口に恩恵をもたらす壮大な貧困脱却堅塁攻略の人民戦争を組織し実施した。全党・全国各民族人民の共同努力により、中国共産党創立100周年という重要な時期を迎えるにあたり、中国の貧困脱却の堅塁攻略戦は全面的な勝利を収めた。この偉業は、歴史に輝くもう一つの人間の奇跡を生み出し貧困削減と管理における中国の模範を築き上げた。そして、世界の貧困削減事業と人権事業に対しても重大な貢献を果たした。絶対的な貧困の撲滅は、全人民の共同富裕を促進するための重大な措置である。習近平総書記は、共同富裕は社会主義の本質的要求であり、人民大衆の共通の期待であると指摘した。中国共産党第19期中央委員会第5回全体会議は、より遠大な目標に向けて共同富裕を計画し、「全人民の共同富裕がより顕著に、かつ実質的な進展を遂げる」という目標を打ち出した。習近平総書記は、次のように強調している。共同富裕は中国式現代化の重要な特徴である。社会主義現代化国家の全面的な建設の新たな征途において、全人民の共同富裕を促進することを、より重要な位置に置かなければならない。地域間の格差、都市と農村の格差、所得の格差を自覚的かつ積極的に解消し、社会の公平・正義を促進し、全人民の共同富裕を段階的に実現し、二極分化を断固として防止しなければならない。

 人民の生命の安全と身体の健康を終始最優先する。人民の生命の安全と身体の健康を確保することは、党が国家を治め、政治を行う上での重要な任務であり、同時に人権を尊重し保障する上で重要な内容でもある。第18回党大会以降、習近平総書記は、人民を第一とし、人民のための政治を行うという原則を堅持し、安全な発展理念をしっかりと確立し、常に人民の生命の安全を最優先にし、人民の健康を優先的な発展戦略の位置づけに置き、「健康中国」の建設を推進し、健康と経済社会が良性な調和的発展を実現させなければならないと何度も強調した。新中国成立以来、中国が経験した感染拡大速度が最も速く、感染範囲が最も広く、そして防護が最も困難な重大な突発的な公衆衛生上の事件である新型コロナウイルス感染症に直面し、習近平総書記を核心とする党中央は、人民の生命の安全と身体の健康を第一に置くという方針を明確に打ち出した。そして、全国規模で最も優秀な医師、最先端の設備、最も必要な資源を動員し、全力を尽くして疫病の治療に当たった。その治療費用はすべて国家が負担した。生まれてからわずか30時間余りの赤ちゃんから、100歳を超える高齢者まで、中国で留学している外国の留学生から中国に滞在する外国人まで、すべての人々の命が全力で守られ、人の生命、人の価値、人の尊厳が細心の注意を払って保護されている。習近平総書記は、人の命は最も貴重であり、命は一度きりで、失われると二度と戻らないと指摘した。人民の生命の安全を守るためには、いかなる犠牲を払っても惜しまない覚悟が求められる。そして、われわれは、その覚悟を実行に移すことができるのである。なぜなら、中国共産党の根本的な目的は、誠心誠意人民に奉仕することにあるからである。そして、われわれの国家は、人民が主人となって政治を行う社会主義国家なのである。このような生命第一の精神は、中国人民が持つ深い仁愛の伝統と、中国共産党が人民と中心とする価値観を追求していることを集中的に表現している。

 全人民の経済的、政治的、社会的、文化的、そして環境的な権利を協調的に増進し、人々の全面的な発展を促進する。人民の経済的、政治的、文化的、社会的、そして環境的な権利を保障することは、中国の社会主義制度の根本的な要求であり、同時に、広範な人民の積極性、自主性、創造性を最大限に引き出すための最も重要かつ基礎的な活動である。習近平総書記は、われわれの党が人民を指導して小康社会を全面的に建設し、改革開放と社会主義現代化の建設を進める根本的な目的は、社会生産力を発展させ、人民の物質的・文化的な生活水準を絶えず向上させ、人々の全面的な発展を促進することにあると指摘した。また、習総書記は、次のように強調している。「五位一体」の総体的配置を統一的に推進し、「四つの全面」の戦略的配置を調和的に推進し、改革開放を全面的に深化させ、新たな発展段階に立脚し、新たな発展理念を正確かつ全面的に貫徹し、新たな発展構造を構築し、質の高い発展を推進し、科学技術の自立・自強を推進しなければならない。人民代表大会制度を堅持し改善し、協商民主の幅広く多層にわたる制度化への発展を促し、基層民主建設を推進し、人民大衆の秩序ある政治参加を拡大し、全過程の人民民主を積極的に発展させ、人民主体を保証しなければならない。人民がより豊かで質の高い精神的・文化的生活を享受できるよう、文化事業を発展させ、人民の文化的権利を守らなければならない。発展の中で民生を保障・改善することを堅持し、人民が最も関心をもち、人民にとって最も身近で、最も現実的な利益問題にしっかりと取り組み、育児・教育・所得・医療・養老・住居・救済の面で絶えず力を入れ、社会の公平・正義を不断に促進し、社会ガバナンスの強化と革新を進め、社会の調和と安定を守り、国家の長期的安定と人民の幸福な暮らしを確保しなければならない。人と自然の調和のとれた共生を堅持し、人民が何を考え、何を望み、何に困っているのかに積極的に応え、生態文明の建設を力強く推進し、より多くの高品質な生態系製品を提供し、日増しに増大する美しい生態環境に対するニーズを不断に満たさなければならない。第18回党大会以降、習近平氏を核心とする党中央は、中国の特色ある社会主義を堅持し発展させ、物質文明、政治文明、精神文明、社会文明、生態文明の協調的発展へと進み、人民の富裕、国家の強大、美しい中国の協調的推進を図り、、日増しに増大する人民の素晴らしい生活への需要を不断に満たし、広大なる人民の獲得感・幸福感・安心感がいっそう満たされ、いっそう保障され、いっそう持続可能にしなければならない。

 少数民族、女性、子ども、高齢者、障害者といった特定のグループの権利を保障する。中国の夢は、民族の夢であり、国家の夢であり、すべての中国人の夢である。全面的な小康社会を建設し、社会主義現代化国家を全面的に建設するにあたり、誰一人として置き去りにせず、誰一人として見捨てない。習近平総書記は、次のように強調している。各民族の多元一体は、祖先から受け継いだ貴重な財産であり、民族地域の団結と安定をよりよく維持し、民族地域の発展をよりいっそう加速させ、差別化された地域支援政策を充実させ、法に基づいて各民族の住民の合法的な権利を保障し、少数民族と民族地区が全国とともに全面的な小康社会の実現と現代化を達成することを確実にしなければならない。女性の権利は基本的人権であり、少年・児童は国の未来であり、男女平等という基本国策を堅持し、女性・児童の合法的権益を保障し、より充実したケアサービスの体系を構築しなければならない。老年期は人生において非常に重要な時期であり、高齢化社会に対応するため、社会全体で意識を高め、高齢者の生活の質を向上させ、尊厳を守り、高齢者が安心して暮らせる環境を整えなければならない。障害者は社会の平等な権利を持つ一員であり、障害者福祉事業を発展させ、障害者のリハビリテーションサービスを強化し、障害者の権利を保障する制度を不断に整備しなければならない。第18回党大会以降、習近平氏を核心とする党中央は、あらゆる困難を抱える人々に格別の配慮と関心を払い、少数民族、女性・児童、高齢者、障害者など、特定の集団の権利保障を非常に重視し、女性・児童、障害者、少数民族の発展計画を組織的に実施し、彼らが平等な機会を得て、経済、政治、文化、社会生活に平等な立場で十分に参画し、発展の成果を共有できるようにした。

 人権の法治保障を強化し、人民が法律に基づいて広範な権利と自由を享受できるようにする。法治は人権の重要な保障である。習近平総書記は、全面的な法に基づく国家統治を推進する根本的な目的は、法律に基づいて国民の権利を保障することにあると指摘した。人民を中心とする発展思想を立法、執行、司法、法遵守の各段階に貫き通し、権利の平等、機会の平等、ルールの平等を体現する法律制度の整備を加速させ、国民の人身権、財産権、人格権および基本的な政治的権利が侵害されないよう保障し、国民の経済、文化、社会など各方面の権利が確実に実現されるようにし、法の下で全ての人が平等であることを確保しなければならない。第18回党大会以降、習近平氏を核心とする党中央は、人民の新たな要求や期待に積極的に応え、法の分野で人民が強く感じている問題を体系的に研究し、解決策を模索している。法に基づく国家統治、法に基づく執政、法に基づく行政の共同推進を堅持し、法治国家、法治政府、法治社会の一体化建設を堅持し、科学的な立法、厳格な法執行、公正な司法、全人民による法の遵守というプロセスを不断に推進している。人民の利益を反映し、人民の願望を反映し、人民の権利を守り、人民の福祉を増進することを全面的な法に基づく国家統治の各分野、全過程にわたって実現し、人権が真に尊重され保障されるように推進し、人民が法の制度、法執行の決定、司法の各事件において、公平な正義を実感できるようにする。

 四、世界の人権事業の発展を推進し、より公正で合理的・包摂的なグローバル人権ガバナンスの形成を後押しする

 中国共産党は中国人民の幸福を追求する政党であり、人類進歩の事業のために奮闘する政党でもあり、そして常に、類に対して新たな、より大きな貢献をすることを自らの使命としている。中国共産党と中国政府は、常に平和、発展、協力、ウィンウィンの旗印を高く掲げ、世界平和の維持と共同発展の促進を堅持し、協力による発展、発展による人権の促進という原則を堅持し、グローバルな人権ガバナンスに全面的に参加し、世界の人権事業の発展と進歩を推進するよう努力している。「論述ダイジェスト版」の第9部分において、習近平総書記はこの点について深く論じている。

 全人類共通の価値を堅持し、弘揚するとともに、人類文明の多様性を豊かにする。人権は全人類が共通して追求すべきものであるが、文化、制度、歴史的背景といった違いにより、各国の人民が人権に対する理解は必ずしも一致しているわけではない。習近平総書記は、世界は多様性に富み、その多様性が人類文明の魅力であり、世界の発展を力強く推進する源泉であると指摘した。違いがあることは恐れるべきことではなく、恐ろしいのは傲慢、偏見、憎しみ、そして人類文明を優劣で分けるという考え方である。また、自国の歴史や文化、社会制度を他国に押しつけることも恐ろしいことだと述べた。中国は、異なる文明間の交流と相互理解を深め、各国間の人権に関する交流と協力を促進し、世界各国の人権事業がより良く発展することを推進している。習近平総書記は、国際的な場において、平和、発展、公平、正義、民主、自由という全人類が共有すべき価値観を積極的に広め、より良い世界を築くための正しい理念を示す必要があると繰り返し訴えた。また、次のように強調している。平和と発展はわれわれが共に築き上げていくべき事業であり、公平と正義はわれわれが共に目指す理想であり、民主と自由はわれわれが共に追い求めるものである。広い度量をもって異なる文明が持つ価値観に対する理解を深め、それぞれの国の人々が価値を実現するための道を尊重しながら、全人類が共有する価値を、自国の人々の利益の実現という具体的な行動に移していくべきである。

 常に世界平和の建設者と擁護者であり続ける。平和を維持することは、人権を尊重し保障するための前提条件である。中国は、世界平和の維持、覇権主義と強権政治への反対を自らの神聖な義務とし、武力や武力による威嚇を用いて国際紛争を解決することを断固として反対している。習近平総書記は次のように指摘した。相互尊重と平等な協議を重んじ、冷戦思考や強権政治を断固として排除し、対立ではなく対話、同盟ではなく協力を基調とした国際関係の新たな道を歩むべきである。対話を通じて争いを解決し、協議によって意見の相違を解消することを堅持し、伝統的および非伝統的な安全保障の脅威に統合的に対応し、あらゆる形態のテロリズムに反対すべきである。理性、調和、そして協調的発展を核安全保障の指針とし、核安全保障プロセスを健全で持続可能な発展の軌道に乗せるべきである。第18回党大会以降、習近平氏を核心とする党中央の強固な指導の下、中国は平和、発展、協力、ウィンウィンの旗印を高く掲げ、、平和発展の道を着実に歩み、積極的に国際的なパートナーシップの構築を推進し、国際的なホットスポット問題の政治的解決に積極的に参加してきた。現在、中国は国連平和維持活動における主要な派遣国であり、出資国でもある。数千人の中国軍兵士が、さまざまな平和維持任務地域において、困難と危険を恐れずに、地域の平和と安定を維持している。

 世界各国の共同発展・繁栄の促進に努力している。発展は人々の幸福を実現するためのカギであり、人権保障の重要な基盤である。習近平総書記は、皆が共に発展することが真の発展であり、持続可能な発展こそが良い発展であると指摘した。世界が長期的に発展していくためには、一部の国がますます豊かになり、一方で他の国々が長期的に貧困で後れを取っているという状態を基盤とすることはできない。各国が共に発展しなければ、世界はより良く発展することができない。習総書記は、開放的な精神を堅持し、互いに助け合い、互いに利益をもたらすような関係を推進し、公平な発展を目指すべきだと主張した。発展の機会をより平等にし、発展の成果をより多くの人々に公平に分配することで、国際社会は公平で開かれた、包括的で革新的な発展の道を歩むべきだと訴えた。世界の貧困を削減するスピードを速め、発展途上国の発展を支援することは、共に発展を実現するための重要な要素である。習近平総書記は、中国人は古来より友情を重んじ、責任感があり、誠実であると指摘した。中華文化には、貧しい人を助け、善行を好み、人に尽くすという素晴らしい伝統が古くからある。中国共産党は、中国人だけでなく、世界各国の人々に対しても深い思いやりを抱いている。中国共産党は、中国人の幸福だけでなく、世界各国の人々の幸福のために尽力したいと考えている。第18回党大会以降、中国は「一帯一路」共同建設を提唱し、国際的な開発協力の強化に努め、各国の発展におけるボトルネックを解消し、発展の格差を縮小し、発展の成果を共有することを目指し、自国の貧困削減に尽力すると同時に、南南協力(自国による援助を開発途上国間の相互支援)に積極的に取り組んできた。そして、政治的な条件を一切付けずに、他の開発途上国、特に後発開発途上国に対して支援を提供し、貧困の撲滅と持続可能な開発の実現を支援してきた。第76回国連総会の一般討論演説において、習近平総書記はさらにグローバル発展イニシアティブを提唱し、発展優先を堅持し、人民を中心とすることを堅持し、インクルーシブ・包摂を堅持し、革新駆動を堅持し、人と自然の調和・共生を堅持し、行動誘導を堅持するという原則を強調し、国連の2030年持続可能な開発目標の実現を加速させ、共同でグローバル開発をよりバランスのとれた、調和のとれた、包容的な新たな段階へと推進することを強調した。このイニシアティブは、平和と発展という時代のテーマに沿ったものであり、各国の人民がより良い生活を追求する強い願望に応えたものである。各国が発展に焦点を当て、発展を団結させ、共に発展するための行動指針を提供し、思想的な推進力を注入した。

 より公正で合理的・包摂的なグローバル人権ガバナンスの形成を後押し、人類運命共同体を共同で構築する。人類の運命は共に関わっている。グローバルな問題に直面し、中国はグローバル・ガバナンス体系の改革と構築に積極的に参加し、国際関係の民主化を推進し、国際公平・正義を共同で守る。人権問題に関しては、習近平総書記は各国それぞれの国情と国民の要求に基づいて推進するべきであり、それ以外に道はない。また、いわゆる「民主」、「自由」、「人権」といった言葉を隠れ蓑にして、他の国の内政に勝手な干渉を行うことに断固として反対すると指摘した。習総書記は、人類共通の価値観を堅持し、人間の尊厳と権利を守り、より公正で合理的・包摂的なグローバル人権ガバナンスの形成を後押しする必要がある。また、公正、公平、開放的、包摂的な精神に基づき、発展途上国の人々の意思を尊重し反映させ、協力を通じて発展を促進し、発展を通じて人権を促進し、共に人類運命共同体を構築すべきだと強調している。第18回党大会以降、習近平総書記は革新、協調、グリーン、開放、共有の新たな発展理念、共通、総合、協調的、持続可能な安全保障観、平等、学び合い、対話、包摂の文明観を提唱している。人類の生命の安全と身体の健康を深刻に脅かす新型コロナウイルス感染症に直面し、「人類衛生健康共同体」の構築を共同で推進し、グローバル・ワクチン協力行動イニシアティブを提唱している。気候変動、生物多様性の損失、砂漠化の進行、極端な気象現象の頻発など、人類の生存と発展に深刻な脅威をもたらす状況に直面し、人々と自然が共存する生命共同体を構築するというイニシアティブを提唱するなど、中国はグローバルな人権ガバナンスに中国の知恵、中国の案を提供している。

 (出典:「人民日報」2022年1月12日6面)


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