「一帯一路」建設は多くの成果を上げ、全面的な対外開放の構造の形成が推進された

——中国共産党第18回全国代表大会以来経済社会発展成果シリーズ報告の17

| | 発表時間:2023-02-08

2013年、習近平主席はカザフスタンとインドネシアを訪問した際、相次いで「シルクロード経済ベルト」と「21世紀海上シルクロード」という共同建設についての提案を唱道し、シルクロード精神を継承し、手を携えて開放・協力のプラットフォームを構築し、各国の共同発展と繁栄に新たな原動力を与えることを旨としていた。「一帯一路」構想が実施されて以来、習近平同志を核心とする中共中央の強固な指導の下、中国は質の高い発展の推進、新発展構造の構築、「一帯一路」共同建設を統合的に計画・推進し、共に話し合い・共に建設し・共に分かち合う原則を堅持し、インフラという「ハード面の連結」を重要な方向とし、ルールや基準という「ソフト面の連結」を重要な支えとし、共に建設を行う国々の人々の「心の連結」を重要な基礎とし、「一帯一路」共同建設の質の高い発展を推進し、確かで優れた成果を挙げてきた。

一、政策の意思疎通を深化させ、幅広い国際共通認識が絶えず凝集された

政策の意思疎通は「一帯一路」共同建設の行動先導と重要な保障である。この構想が打ち出されて以来、中国は関係する国と国際機関と十分に意思疎通し、協調を図り、「一帯一路」共同建設について広範な国際協力の共通認識が形成された。

(一)戦略的協力のドッキングが持続的に拡張された

「一帯一路」構想はますます多くの国と国際機関から積極的な呼応を得て、今の世界で大いに歓迎される国際公共財・国際協力プラットフォームとなった。2021年末までに、中国は既に145カ国、32の国際機関と200部余りの「一帯一路」共同建設の協力文書に調印し、投資・貿易・金融・科学技術・社会・人文・民生などの分野がカバーされた。また、中国は国際的責任を積極的に履行し、「一帯一路」共同建設の枠組みの下で、各方面の発展計画と政策とのドッキングを深化した。世界レベルでは、「一帯一路」構想は国連の持続可能な発展のための2030アジェンダと効果的にドッキングし、世界の共同発展を促進する政策的合力を形成した。地域レベルでは、「一帯一路」構想は『ASEAN連結性マスタープラン画』、AU2063年アジェンダ』、EU「ユーラシア連結性戦略」などの地域発展計画又は協力構想と効果的にドッキングし、連結性を促進し、地域経済一体化プロセスを支持する共通認識に達した。

(二)サミット・フォーラムの意思疎通は優れた成果を収めた

改革の基礎を固め、改革の枠組みを構築することを経て、「一帯一路」共同建設の各種体制・メカニズムが次第に形を成してきた。共に話し合い・共に建設し・共に分かち合う原則の下で、中国は共に話し合う国際的なプラットフォームとキャリアの構築に力を入れ、「一帯一路」国際協力サミットフォーラムは「一帯一路」の枠組みの下で最高規格の国際協力プラットフォームになった。2017年と2019年、中国は前後して2回の「一帯一路」国際協力サミットフォーラムの主催に成功した。第1回サミットフォーラム期間中、29名の国家元首、政府首脳などの指導者が出席し、140以上の国、80以上の国際機関から1600人以上の代表が会議に参加し、5大類279項目の具体的な実務成果を形成した。現在、これらの成果は全て進捗計画通りに実行されて完成し、そのうち一部の成果は常態化作業に転じ、持続的に推進される。第2回サミットフォーラムは、より多くの国家と国際機関の参加を引きつけ、更に優れた成果を収め、世界の連結性パートナーシップを構築することを提案し、質の高い「一帯一路」共同建設の新しい道のりを切り開く。

二、施設の連結性を強化し、連結性レベルが絶えず向上された

インフラは連結性の礎であり、「一帯一路」建設の優先分野である。8年余り、各方面が互いに努力する中で、「六廊六路多国多港(6経済回廊・6ルート・多数国家・多数港湾)」という連結性の枠組みが基本的に形成し、一連の互恵・ウィンウィンプロジェクトが成功に着地した。

(一)経済回廊の建設が著しい進展を遂げた

6大経済回廊は、「一帯一路」の戦略的支柱と地域経済協力ネットワークの重要な枠組みであり、中国・モンゴル・ロシア、新ユーラシア大陸ブリッジ、中国中央アジア西アジア、中国インドシナ半島、中国・パキスタン、バングラデシュ・中国・インド・ミャンマー経済回廊を含む。8年余り、6大経済回廊の建設のハイライトが次々と現れ、各国間の連結性パートナーシップの構築及び強化、スムーズなアジア欧州大市場のために重要な役割を果たしてきた。新ユーラシア大陸ブリッジ、中国・モンゴル・ロシア、中国中央アジア西アジア経済回廊は、ユーラシア大陸の中東部地域を通り、経済活力に満ちた東アジア経済圏と先進的な欧州経済圏を結びつけるだけでなく、ペルシャ湾、地中海、バルト海を結ぶ協力ルートをよりスムーズにしている。中国インドシナ半島、中国・パキスタン、バングラデシュ・中国・インド・ミャンマー経済回廊は、アジア南東部という世界で最も人口密度の高い地域を通り、沿線の主要都市と人口、産業の集積エリアを結んでいる。中国・パキスタン経済回廊は、「一帯一路」共同建設の旗艦プロジェクトで、建設のスタートが早く、進展が速く、第1段階の22の優先プロジェクトは基本的に完成した。パキスタン計画委員会の不完全な統計によると、中国・パキスタン経済回廊第1段階の早期収穫プロジェクトは既に約38千個の職を創出し、75%以上が現地の雇用で、そのうちエネルギープロジェクトは16千人のパキスタン側労働者とエンジニアの就職を受入れ、交通インフラ建設は約13千個の職を創出した。2021年より、中国・パキスタン経済回廊は順調に第2段階の建設に入り、双方が協力するプロジェクトは多分野、多方向への配置を模索している。

(二)インフラプロジェクトが秩序正しく着地して実施された

「六廊六路多国多港」の主要構造に焦点を絞り、一連のシンボル的なプロジェクトが実質的な進展を実現した。鉄道の面では、中国・ラオス鉄道が全線開通して運用を開始し、ジャカルタ・バンドン高速鉄道、中国・タイ鉄道の建造が着実に進められている。道路の面では、中国・パキスタン経済回廊の「2大」道路[1]が順調に完成し、引き渡しされて開通し、中国・ロシア黒河大橋の建設が竣工した。航空の面では、国際民間航空輸送の航路ネットワークが絶えず拡大し、2021年末までに、中国は100ヶ国との間で二国間の政府間航空輸送協定に調印し、そのうち54ヶ国との間で定期旅客・貨物便の運航を継続し、ASEANEUと地域的航空輸送協定を締結した。

中欧班列は中国と「一帯一路」沿線諸国との相互連携・互恵・相互接続の有効なキャリアとして、中欧物流を連結する役割が更に際立った。20221月末までに、中欧班列の累計運行本数は5万本を突破し、輸送した貨物は455TEU20フィート標準コンテナ換算)を超え、貨物の価値は2400億ドルに達し、欧州23ヶ国の180都市に運行し、「一帯一路」の質の高い発展を推進するために積極的な貢献を果たした。特に2016年のブランド統一以降、霍爾果斯(コルガス)・阿拉山口・二連浩特(エレンホト)・満洲里(マンチュリ)などの港駅の能力拡大改造工事が次々と実施され、鄭州・重慶・成都・西安・烏魯木斉(ウルムチ)など5都市の中枢ノードの中欧班列集結センターのモデル工事建設がスタートされ、中欧班列の港とルートの輸送能力が効果的に向上させた。2016年から2021年にかけて、中欧班列の年間運行本数は1702本から15183本に増加した。輸送した貨物の品目は自動車部品及び完成車、化学工業、電気機械、食糧など5万種類以上に拡大した。年間輸送した貨物の価値は80億ドルから749億ドルに向上し、中欧貿易総額に占める割合が1.5%から8%に向上した。

三、貿易のスムーズ化を向上させ、経済・貿易・投資協力が絶えず拡大された

貿易のスムーズ化は「一帯一路」共同建設の力点であり、各国経済の持続的発展を推進する重要な力である。8年余り、中国と「一帯一路」沿線諸国との間の貿易自由化と利便化レベルが着実に向上し、貿易方式が絶えず革新され、貿易のスムーズ化は新たな段階に上がった。

(一)国際貿易は急速な成長を維持した

「一帯一路」構想が提起されて以来、中国は「一帯一路」沿線諸国との貿易往来が日増しに緊密になり、既に25の沿線諸国の最大の貿易パートナーとなった。「一帯一路」を放射する自由貿易区ネットワークの構築を加速し、中国は13の沿線諸国と7つの自由貿易協定を締結し、EU、シンガポールなど31の経済体と「認証された経済事業者(AEO)」相互承認の協議を締結した。2013年から2021年までの間、中国と「一帯一路」沿線諸国の輸出入総額は65千億元から116千億元に増加し、年平均成長率が7.5%となり、同期全体の貨物貿易の年平均成長率を上回った。同期の中国の対外貿易総額に占める割合は、25%から29.7%に向上した。

また、「シルクロード電子商取引」は経済貿易協力を拡大する新たなハイライトと新たなエンジンになった。2020年末までに、中国は既に16ヶ国と「デジタルシルクロード」協力了解覚書に調印し、22ヶ国と「シルクロード電子商取引」の二国間協力メカニズムを構築し、政策交流、計画連結、産業促進、地方協力、能力構築など多層的・多分野の協力を共同で展開し、貿易投資の新たな成長点の育成に力を入れた。

(二)双方向投資で互恵・ウィンウィンを実現した

協力メカニズムの着実な推進の下で、双方向投資及び協力は全体的に安定的な成長を維持した。2013年から2021年までの間、中国は沿線諸国への直接投資は累計1613億ドルで、年平均成長率が5.4%となり、「一帯一路」沿線諸国は既に中国企業の対外投資の第一の選択地になった。沿線諸国は中国に投資して32千社の企業を設立し、実際の累計投資額が712億ドルに達した。中国は沿線諸国で工事を請け負う新規契約額は約11千億ドルで、売上高が7286億ドルに達し、交通、電力など多くの分野がカバーされた。

(三)協力園区の建設が勢いよく発展した

「一帯一路」沿線諸国との海外協力工業パークプロジェクトが着実に推進され、経済貿易協力の重要なキャリアとなった。例えば、中国・ベラルーシ工業パーク、タイ・中国羅勇工業パーク、中国・インドネシア総合産業パーク青山パーク、中国・カンボジアシアヌーク港経済特区、中国・エジプト泰達スエズ経済貿易協力区、中国・エチオピア東方工業パークなどの数多くのパークは自身の優位性から急速に発展し、中国と外国企業の協力を引き受け、現地の民衆の就職を解決し、ホストカントリーの経済発展を牽引するなどの面で積極的な役割を発揮した。データによると[2]2021年末までに、海外の経済貿易協力区は46ヶ国に分布し、累計投資額が507億ドルに達し、ホストカントリーに納めた税金が66億ドルとなり、現地に392千個の職を生み出した。

四、資金の融通を拡大し、金融体系の建設が絶えず完備された

資金の融通は「一帯一路」共同建設の重要な支えと保障である。中国は積極的に沿線諸国と金融協力を展開し、多層的な金融サービス体系の構築を推し進め、「一帯一路」建設のために多元的な金融支援とサービスを提供した。

(一)金融機関の協同能力が次第に増強した

現在、中国を含む29ヶ国の財政部門が共同で『「一帯一路」融資指導原則』を策定したが、その趣旨は政府と市場の2種類の力を発揮し、沿線諸国・国際機関・金融機関・投資家の共同参加を推進し、長期的・安定的・持続可能・リスク制御可能な多元化している融資体系を構築することである。中国は国際通貨基金と共同で能力建設センターを設立し、「一帯一路」共同建設の国家がマクロ経済・金融の枠組みを最適化するために知的支援を提供し、世界銀行やアジアインフラ投資銀行、アジア開発銀行などと共同で多国間開発融資協力センターを設立し、国際金融機関及び関連する発展パートナーのインフラの連結性を推進した。

(二)多国間金融協力によるサポートの役割が現れた

各方面の共同の努力の下、AIIB[3]、シルクロード基金などの多国間金融協力機構が相次いで設立され、「一帯一路」建設と二国間・多国間の連結性のために、投融資による支援を提供した。202110月までに、AIIBのメンバー数は運営開始時の57から104に増え、メンバー数は世界銀行に次ぎ、アジア・欧州・米国・北米・南米・オセアニアの6大陸をカバーした。2021年末までに、AIIBは既に158件のプロジェクトを承認し、累計投資総額が3197千万ドルに達した。新型コロナウイルスの感染が爆発的に拡大するようになって以降、AIIBは特別緊急基金を設立し、加盟メンバー国の公衆衛生上の緊急な資金需要を支援し、ベトナム・グルジア・パキスタン・トルコ・カザフスタンなど19カ国に恩恵を与え、緊急基金を初期限度額の100億ドルから130億ドルに追加した。2020年末までに、シルクロード基金は株式投資を主とする各種類のプロジェクト49件に調印し、「一帯一路」沿線の複数の国をカバーし、契約資金の70%を電力発電所の開発、インフラ建設、港湾運輸、ハイエンド製造業などの大型国際協力プロジェクトに運用した。

五、民心の通じ合いを増進し、人的・文化的交流を絶えず深めた

民心の通じ合いは、「一帯一路」共同建設の根幹とカギである。ここ数年来、各国は文化、教育、観光、科学技術革新と抗疫などの面での協力において、多様な形式の民心の通じ合いプロジェクトを展開し、「一帯一路」の民意の基礎を固め続けた。

(一)文化交流のインタラクティブが日増しに密接になった

「一帯一路」は国際人材の育成と協力のために条件を創造した。その構想が提起されてから、中国は『「一帯一路」共同建設を推進するための教育行動』を制定し、重点的に国際と国内の2つの面から、実務協力を強化し、推進力を拡大し、民心の通じ合いを促進し、「一帯一路」建設のために民意の根幹を厚く植え続けた。2019年末までに、中国は既に「一帯一路」沿線の24ヵ国と高等教育の学歴・学位の相互承認協議に調印し、合計60校の大学が沿線の23ヵ国で海外の学校運営を展開し、16校の大学が沿線諸国の大学と17ヵ所の教育部国際協力共同実験室を設立した。また、「一帯一路」をテーマとした文化活動が明らかに増え、ブランド化の趨勢が顕著化になり、国内外の文化交流が引き続き全方位的、深層的に発展するよう絶えず推進した。

(二)科学技術革新による協力のハイライトが次々と現れた

2017年に「一帯一路」共同建設の科学技術革新行動計画が始動して以来、中国は「一帯一路」共同建設国と科学技術の人文交流、共同実験室の共同設立、科学技術パークの協力、技術移転などの面で協力を展開し、新たな科学技術革命と産業変革を共に迎え、革新の道の建設を推進した。2021年末までに、中国は84ヵ国の共同建設国と科学技術協力関係を結び、1118項目の共同研究プロジェクトを支援し、累計で299千万元を投入し、農業・新エネルギー・衛生健康などの分野で53ヵ所の共同実験室の建設を開始した。

(三)民生援助プロジェクトが着実に推進された

「一帯一路」共同建設のプラットフォームに基づき、中国は沿線諸国の貧困対策・貧困削減を大いに援助し、各種の専門技能訓練を提供し、貧困削減・農業など多くの分野をカバーした。世界銀行の予測によると、「一帯一路」共同建設は、関係国の760万人を極度の貧困から脱却させ、3200万人を中程度の貧困から脱却させる見込みである。新型コロナウイルス感染症の衝撃を受け、中国は疫病対策と経済発展を統合的に計画する面で取得した成績が国際社会の公認を得て、31の協力パートナーと共に「一帯一路」ワクチン協力パートナーシップのイニシアティブを提起し、積極的に抗疫援助を展開し、抗疫の国際協力を牽引した。2020年、中国は150カ国と13の国際機関に防護服、マスク、呼吸器などの大量の防疫物資を提供し、34ヵ国に37の医療専門家チームを派遣した。2021年末までに、中国は既に累計で120余りの国・国際機関に20億回分を超えた新型コロナワクチンを提供しており、そのうちの大部分は「一帯一路」沿線諸国に向けた。新型コロナウイルス感染症対策の協力を経て、「一帯一路」国際協力の内包は絶えず豊富になり、「一帯一路」共同建設の国家間の友情は日増しに深まった。

現在、世界では百年未曽有の大変局が加速的に変化し、新たな科学技術革命と産業変革がもたらした激しい競争はかつてなく、気候変動・新型コロナウィルス対策など世界的な問題は人類社会に深い影響を与えている。「一帯一路」共同建設の国際環境は益々複雑になっているが、依然として重要なチャンスに直面している。我々は戦略的定力を保持し、戦略的チャンスを捉え、「一帯一路」共同建設の質の高い発展を揺ぎなく推進し、「一帯一路」を平和の道、繁栄の道、開放の道、グリーンの道、革新の道、文明の道に建設し、開放型世界経済、人類運命共同体の構築を推進するために新たな、より大きな貢献を果たさなければならない。

注:

[1]カラチ-ラホール高速道路(スクールムルターン区間)とカラコルム高速道路アップグレード改造2期(ハーヴェリオン-タコット区間)を指す。

[2]データ出所は商務部による。

[3]AIIBと略称する。

出所:国家統計局


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