曲青山:新征途における改革のさらなる全面的深化の綱領的文書

——中国共産党第20期中央委員会第3回全体会議の精神を深く理解し把握する

出所:理論中国網 | 著者:曲青山 | 発表時間:2024-08-27

中国共産党第20期中央委員会第3回全体会議(20期3中全会)は、中国式現代化による強国建設と民族復興の偉業を全面的に推進するという重要な時期に開催された、非常に重要な会議である。全会は、中国式現代化を推進するというテーマに焦点を絞り、改革のさらなる全面的深化の戦略的措置を打ち出し、習近平氏を核心とする党中央が、中国の特色ある社会主義制度を堅持・改善し、国家ガバナンス体系とガバナンス能力の現代化を推進するという歴史的使命を全面的に反映し、改革のさらなる全面的深化によって、中国式現代化の広範な展望を切り開くという強い決意を示した。全会の精神は主に、習近平総書記が中央委員会政治局委員会で行った作業報告、審議・可決された「改革のさらなる全面的深化と中国式現代化の推進に関する決定(以下、「決定」)」、そして「決定(討論稿)」に関する習近平総書記の全会での説明および第2回全体会議で行われた重要な演説に反映されている。20期3中全会の精神を学び、貫徹することは、現在および今後の全党・全国にとって重大な政治的任務である。われわれは、思想を20期3中全会の精神に統一し、行動を20期3中全会の下した重大な決策部署に統一しなければならない。20期3中全会の精神を広範な党員、幹部、そして国民に理解してもらうために、本稿では「決定」の要点に注目し、簡潔にまとめ、整理し、解釈と解読を行う。

 

改革のさらなる全面的深化の重大な意義を深く理解し把握する

 

改革のさらなる全面的深化には、どのような重大な意義があるのか。この問題をより深く理解するために、長い時間軸で歴史的な視点から改革開放の歴史を振り返り、重要な転換点を洗い出してみよう。改革開放の40年以上の歴史の中で、いくつかの注目すべき重要な節目がある。1978年の中国共産党第11期中央委員会第3回全体会議は、改革開放と社会主義現代化建設の新時期を切り開き、この時代のキーワードは「改革」である。2013年の中国共産党第18期中央委員会第3回全体会議は、新時代において改革を全面的に深化させ系統的かつ全体的に改革を設計し推進する新征途を切り開き、この時期のキーワードは「改革の全面的深化」である。先日閉幕した第20期党中央委員会第3回全体会議は、改革をいっそう全面的に深化させ、中国式現代化を推進する時代の新たな章を記すものであり、今後長期にわたって「改革のさらなる全面的深化」ということがキーワードの一つになるだろう。この3回の3中全会は、先人の事業を受け継いで未来の道を切り開き、いずれも時代を画するものであり、党の歴史と新中国の歴史において里程碑的な意義を持つ。中国共産党第11期中央委員会第3回全体会議以降、改革を通じて、党と人民の事業が大きな足取りで時代に追いついた。中国共産党第18回全国代表大会以降、改革の全面的深化を通じて、党と国家の事業は歴史的な成果を上げ、歴史的な変革を遂げた。中国共産党第20回全国代表大会以降、党は全国各族人民を団結させ、「第2の百年奮闘目標」を達成するための新征途に踏み出し、2035年までに社会主義現代化を基本的に実現し、21世紀半ばまでに富強・民主・文明・調和の美しい社会主義現代化強国を建設するために、改革のさらなる全面的深化を進めることが不可欠である。未来は明るい一方、道のりは長い。歴史が十分に証明しているように、改革開放は党と人民の事業が大きな足取りで時代に追いつくための重要な切り札であり、中国の特色ある社会主義を堅持・発展させる必ず経由すべき道であり、現代中国の運命を決定づける最も重要な一手であり、また、「第2の百年奮闘目標」を達成し、中華民族の偉大な復興を実現するための最も重要な一手でもある。実践がわれわれに教えてくれることは、改革開放には進行形しかなく、完成形はなく、改革を最後までやり遂げなければならないということである。「決定」は、改革のさらなる全面的深化の重大な意義を論じる際に、以下の「三つの前」と「六つの必然的要請」を示している。「三つの前」とは、「錯綜する複雑な国際・国内情勢を前に、新たな科学技術革命と産業変革を前に、人民大衆の新たな期待を前にして、継続的に改革を前へと推し進めていかなければならない」ということである。なぜなら、この「決定」は、現在の時代と歴史的な背景を深く分析し、現状が刻々と変化しており、立ち止まれば後退してしまうという危機感を強調している。その後、「決定」は「六つの必然的要請」を説明し、中国式現代化の推進に向けた改革のさらなる全面的深化の必要性を深く掘り下げている。「決定」は、継続的に改革を前へと推し進めていかなければならないことが「中国の特色ある社会主義制度を堅持し充実させ、国家統治体系・統治能力の現代化を推進する上での必然的要請であり、新たな発展理念を貫徹し、中国の主要な社会矛盾の変化によりよく対応する上での必然的要請であり、人民を中心とすることを堅持して現代化建設の成果がより多く、より公平に全人民に行き渡るようにする上での必然的要請であり、大きなリスクや課題に対応し、党と国家の事業を持続的かつ安定的に進める上での必然的要請であり、人類運命共同体の構築を推進し、百年に一度の変動の速度が増す中で戦略的主導権を勝ち取る上での必然的要請であり、新時代の党建設の新たな偉大なプロジェクトをさらに推し進め、いっそう強固で力強いマルクス主義政党を築く上での必然的要請」である。「決定」は、制度建設、発展理念、価値立場、リスクと挑戦、大国の役割、党の建設など、さまざまな側面から改革のさらなる全面的深化の重要性と必要性を説明し強調している。政治的高さ、戦略の高さ、歴史の深さ、そして世界の広さを兼ね備えている。その重大な意義を一言で要約すれば、「中国式現代化を全面的に推進するために強大な原動力と制度的保障を提供する」ということである。

 

改革のさらなる全面的深化の指導思想を深く理解し把握する

 

指導思想は行動の指針である。指導思想は、まるで人の脳と魂のようなものである。政党や国家が独自の指導思想を持つように、大きな行動や重要な計画にもその指導思想を持つべきである。改革のさらなる全面的深化の指導思想とは何だろうか?「決定」は次のように指摘している。マルクス・レーニン主義、毛沢東思想、鄧小平理論、「三つの代表」重要思想、科学的発展観を堅持し、習近平「新時代の中国の特色ある社会主義」思想を全面的に貫徹し、習近平総書記の改革の全面的深化に関する一連の新思想、新観点、新論断をいっそう学習して貫徹し、新たな発展理念を完全に正確に全面的に貫徹し、「安定を保ちつつ前進を求める」という活動全体の基調を堅持し、思想を解放すること、事実に基づいて真理を追求すること、時代とともに前進すること、真実を求めて実践に励むことを堅持し、社会的生産力をいっそう解放し発展させ、社会の活力を引き出し高めていき、国内と国際という二つの大局を統一的に考慮し、「五位一体」の総体的配置を統一的に推進し、「四つの全面」の戦略的配置を調和的に推進し、経済体制改革を導きとし、社会の公平・正義の促進と人民の福祉の増進を出発点および帰結点として、改革の系統的統合をいっそう重視し、重点を際立たせることをいっそう重視し、改革の実際の効果をいっそう重視し、生産関係・生産力、上部構造・経済基盤、国家統治・社会発展がよりよく照応しあうよう促し、中国式現代化に強大な原動力と制度的保障を提供する。この一文は、改革のさらなる全面的深化の指導思想であり、改革のさらなる全面的深化における思想的旗印、前進方向、政治姿勢、発展理念、総基調、総要求、全体配置、総合的配置、戦略的配置、仕事の重点、実践の道筋などを明確に示しており、いずれも全体を統括し、大局を把握し、根本的な問題を扱うものである。改革をいっそう全面的に深化させる過程において、われわれはこの指導思想をしっかりと把握し、この指導思想を揺るぎなく堅持し、いかなる時においても、この指導思想から逸脱したり、動揺したりすることなく、指導思想の「海の重り」および「ナビゲーション」の役割を十分に発揮させなければならない。

 

特に強調すべき点として、改革においては、習近平総書記の改革の全面的深化に関する一連の新思想、新観点、新論断をいっそう学習して貫徹する必要がある。第18回党大会以降、習近平総書記はマルクス主義の立場・見解・方法を活用し、改革の歴史的経験と新たな経験を深く総括し、改革の全面的深化に関する一連の重要な論述を創造的に提唱した。たとえば、「われわれの改革は中国の特色ある社会主義の道を進み続ける改革である」「改革の全面的深化には党の指導を強化し、改善しなければならない」「改革の全面的深化を中国式現代化の根本的な推進力とする」などがある。また、「中国の特色ある社会主義制度を堅持し、改善し、国家ガバナンス体系とガバナンス能力の現代化を推進する」「社会の公平・正義の促進と人民の福祉の増進を出発点および帰結点とする」などの提言もある。さらに、「トップダウン設計、全体計画を強化する」「法治思考と法治方式の活用」で改革を推進することなどの提言もある。習近平総書記の全面深化改革に関する重要な論述は、「なぜ改革するのか、誰のために改革するのか、どうやって改革するのか」といった重大な理論的・実践的な問題に深く答えており、改革をいっそう全面的に深化させる上での基本的な指針となっている。これこそ、改革のさらなる全面的深化の魂である。

 

改革のさらなる全面的深化の総目標を深く理解し把握する

 

総目標は行動の目的地である。総目標は、多くの目標が組み合わされ統合されたシステムかつシリーズである。実践を基盤とし、主体的かつ能動的に設定された総目標は、時間軸と段階的な手順によって構成されている。「決定」は次のように指摘している。改革のさらなる全面的深化の総目標は、引き続き中国の特色ある社会主義制度を充実・発展させ、国家統治体系・統治能力の現代化を推進するということである。中国共産党第18期中央委員会第3回全体会議で提起された改革のさらなる全面的深化の総目標は、中国共産党第20期中央委員会第3回全体会議で提起された改革のさらなる全面的深化の総目標と一貫しており、本質的に一致している。異なる点としては、後者において、「中国の特色ある社会主義制度の改善と発展」の前に「継続的に」という副詞が追加され、「改革の全面的深化」の前に「さらなる」という副詞が追加されている。「決定」は、第19回党大会で計画され、第20回党大会で再確認された「2020年に小康社会の全面的完成を実現した後、今世紀半ばまでに、中国を富強・民主・文明・調和の美しい社会主義現代化強国に築き上げる」という二段階の戦略的配置に基づいて、改革のさらなる全面的深化の要請に応じた改革の総目標を設定した。すなわち、2035年までに、ハイレベルの社会主義市場経済体制を全面的に完成させ、中国の特色ある社会主義制度がさらに充実し、国家統治体系・統治能力の現代化を基本的に実現し、社会主義現代化を基本的に実現し、今世紀中葉までに社会主義現代化強国を全面的に完成させるために固い基盤を築く。この総目標を達成するために、七つの重点分野における目標が設定されている。第1に、経済体制改革においては、ハイレベルの社会主義市場経済体制の構築に焦点をあてる。第2に、政治体制改革においては、全過程の人民民主の発展に焦点をあてる。第3に、文化体制改革においては、社会主義文化強国の建設に焦点をあてる。第4に、社会体制改革においては、人民の生活の質の向上に焦点をあてる。第5に、生態文明体制改革においては、「美しい中国」の建設に焦点をあてる。第6に、国家安全保障体制改革においては、より高い水準の「平安中国」の建設に焦点をあてる。第7に、党建設体制改革においては、党の指導レベルと長期執政能力の向上に焦点をあて、継続的に改革を前へと推し進めていかなければならない。2029年の中華人民共和国成立80周年までに、本決定が提出した改革の任務を達成する。総目標は、改革のさらなる全面的進化の指針であり、改革の「ロードマップ」と「タイムテーブル」を定めるものである。

 

改革のさらなる全面的深化の重大な原則を深く理解し把握する

 

重大な原則とは方法論は、問題を解決するための「橋」であり「船」である。重大な原則は実践から生まれ、実践経験の理論的な総括であり、再び実践に戻り、実践に対して指導的な役割を果たす。「決定」は、改革をいっそう全面的に深化させるためには、改革開放以来、特に新時代における改革の全面的な深化の貴重な経験を総括し、活用するとともに、以下の原則を貫徹することを強調している。①党の全面的指導を堅持し、党中央の権威と集中的・統一的指導を断固として守り、全局を統括し各方面を調和させる指導的核心としての党の役割を発揮させ、党の指導を改革の各方面・全過程で貫き、改革が一貫して正しい政治の方向に沿って進むようにする。②人民を中心とすることを堅持し、人民の主体的地位と創造的精神を尊重し、人民からの声に改革で応え、人民のための改革、人民に依拠した改革を行い、改革の成果を人民が共有するようにする。③根本を貫いて革新を起こすことを堅持し、揺るぐことなく中国の特色ある社会主義を堅持し、時代と歩調をしっかりと合わせ、実践の発展に沿い、問題志向を際立たせ、新たな起点に立って理論の革新、実践の革新、制度の革新、文化の革新およびその他各方面の革新を推進する。④制度建設を主軸とすることを堅持し、トップダウン設計、全体計画を強化し、確立と廃止をともに推進し、確立してから廃止し、根本制度をうち固め、基本的制度を整備し、重要制度を革新する。⑤全面的な法に基づく国家統治を堅持し、法治の軌道に沿って改革を深化させ中国式現代化を推進し、改革と法治を統一させ、重要改革に法的根拠を持たせ、改革の成果を速やかに法制度化する。⑥系統的なものの見方を堅持し、経済と社会、政府と市場、効率と公平、活力と秩序、発展と安全保障などの重要関係を適切に処理し、改革の系統性・全体性・調和性を高める。「決定」が要約した、改革をいっそう全面的に深化させるための「六つの堅持」原則は、党が改革の規則性に対する理解を深めた大きな成果であり、改革のさらなる全面的な深化の科学性、先見性、主体性、創造性を高め、改革を安定的に永続的に推進する上で、重要な指導意義を持つ。われわれは「六つの堅持」原則を貫徹し、党の全面的な指導を根本的な保障として堅持し、人民を中心とすることを価値志向として堅持し、根本を貫いて革新を起こすことを基本原則として堅持し、制度建設を主軸とすることを重要な要求として堅持し、全面的な法に基づく国家統治を有効な方法として堅持し、系統的なものの見方を科学的な方法として堅持し、改革を不断に深化させていく。

 

改革のさらなる全面的深化の重大な措置を深く理解し把握する

 

重大な措置とは、問題解決のための具体的な方策や方法である。改革任務と重大な措置は本質的に同じ方向を向いており、問題解決のための異なる側面、つまりコインの表裏のような関係にある。「決定」は、経済体制改革を導きとし、「五位一体」の総体的配置に対応する「五大建設」と国家安全、国防および軍隊建設などの分野について、改革のさらなる全面的進化に対する体系的な配置を行い、経済体制、政治体制、文化体制、社会体制、生態文明体制、国家安全保障、国防および軍隊分野などの改革をいっそう全面的に深化させることを提唱している。総じて言えば、「5+2」の7つの分野における改革である。重大な措置により、改革のさらなる全面的深化の課題リストと「施工図」が描き出された。

「決定」は次のように強調している。①ハイレベルの社会主義市場経済体制を構築する。②経済の質の高い発展を推し進める体制・仕組みを整備する。③全面的イノベーションを支援する体制・仕組みを構築する。④マクロ経済ガバナンス体系を整える。⑤都市・農村の融合発展を目指す体制・仕組みを整備する。⑥ハイレベルの対外開放の体制・仕組みを整える。⑦全過程の人民民主の制度体系をより完全なものにする。⑧中国の特色ある社会主義法治体系を充実させる。⑨文化の体制・仕組みの改革を深化させる。⑩民生を保障・改善する制度体系を健全化させる。⑪生態文明体制改革を深化させる。⑫国家安全保障体系・能力の現代化を推進する。⑬国家安全保障体系・能力の現代化を推進する。⑭国防・軍隊改革を持続的に深化させる。

「決定」は、ハイレベルの社会主義市場経済体制は中国式現代化の重要な保障であると提唱している。市場メカニズムの役割をよりよく発揮させ、より公平でより活力のある市場環境をつくり出し、資源配分において効率の最適化、効果の最大化をはかり、「緩和の柔軟性」を保ちながら「管理の徹底」をはかり、しっかりと市場の秩序を維持して市場の失敗を補完し、国民経済の循環を円滑化し、社会全体の内生的原動力とイノベーションの活力を引き出す必要がある。揺るぐことなく公有制経済をうち固めて発展させ、揺るぐことなく非公有制経済の発展を奨励・支援・リードし、各種所有制経済が法に基づいて生産要素を平等に使用し、市場競争に公平に参加し、法律による保護を同等に受けられるようにし、各種所有制経済の優位性の相互補完と共同発展を促す必要がある。全国統一大市場を整備し、市場経済の基礎的制度を整備する。

「決定」は、質の高い発展は社会主義現代化国家を全面的に建設する上での最重要任務であると提唱している。新たな発展理念によって改革をリードし、新たな発展段階に立脚し、供給側構造改革を深化させ、質の高い発展を促すためのインセンティブ・制約メカニズムを整備し、発展の新たな原動力・優位性をつくり出す必要がある。現地の実情に応じて新質生産力を発展させる体制・仕組みを整備し、実体経済・デジタル経済高度融合促進制度を整備し、サービス業の発展に向けた体制・仕組みを充実させ、現代化インフラ整備に向けた体制・仕組みを整備し、産業チェーン・サプライチェーンの強靭性・安全性向上制度を整備する必要がある。

「決定」は、教育・科学技術・人材は中国式現代化の基礎的で戦略的な支えであると提唱している。科学教育興国戦略、人材強国戦略、革新駆動型発展戦略を踏み込んで実施し、教育・科学技術・人材の体制・仕組みの一体改革を統一的に推進し、新型挙国体制を整え、国のイノベーション体系全体の効果を高める必要がある。教育の総合改革、科学技術体制の改革、人材開発の体制・仕組みの改革を深化させる必要がある。

「決定」は、科学的なマクロコントロールと効果的な政府によるガバナンスは社会主義市場経済体制の優位性を発揮する上での内的要請であると提唱している。マクロコントロール制度体系を充実させ、財政・租税、金融など重点分野の改革を統一的に進め、マクロ政策の整合性をはかる必要がある。国家戦略計画体系と政策整合メカニズムを整備し、財政・租税体制改革を深化させ、金融体制改革を深化させ、地域間調和発展戦略実施メカニズムを整える必要がある。

「決定」は、都市・農村の融合発展は中国式現代化の必然的要請であると提唱している。新型工業化、新型都市化、農村の全面的振興を統一的に考慮し、計画・開発・統治における都市と農村の融合を全面的に深め、都市・農村間の要素の平等交換・双方向流動を推し進め、都市と農村の格差を縮め、都市・農村の共同繁栄・共同発展を促す必要がある。新型都市化推進体制・仕組みを整備し、農村基本経営制度を強化し充実させ、「強農・恵農・富農」支援制度を整備し、土地制度改革を深化させる必要がある。

「決定」は、開放は中国式現代化の鮮明なトレードマークであると提唱している。対外開放の基本国策を堅持し、開放によって改革を促すことを堅持し、わが国の超大規模市場の優位性をよりどころとし、国際協力を拡大していく中で開放の能力を高め、よりハイレベルの開放型経済の新体制を確立する必要がある。制度型開放を着実に拡大し、貿易体制の改革を深化させ、外商投資・対外投資管理体制の改革を深化させ、地域開放の配置の最適化をはかり、「一帯一路」の質の高い共同建設を推進する仕組みを整備する必要がある。

 

「決定」は、全過程の人民民主を発展させることは中国式現代化の本質的な要請であると提唱している。揺るぐことなく中国の特色ある社会主義の政治発展の道を歩み、わが国の根本政治制度、基本政治制度、重要政治制度を堅持し充実させ、各レベルの民主の形態を充実させ、人民主体を具体的・現実的に国の政治生活と社会生活の各方面に反映させる必要がある。人民主体制度の整備を強化し、協商民主の仕組みを整備し、末端の民主制度を整備し、大統一戦線活動の形を整える必要がある。

「決定」は、法治は中国式現代化の重要保障であると提唱している。憲法を全面的に貫徹・実施し、憲法の権威を擁護し、立法・法執行・司法・法律遵守の各部分での改革を一体的に推進し、法の下の平等を保障する仕組みを整備し、社会主義法治精神を発揚し、社会の公平・正義を守り、国の諸般活動の法治化を全面的に推し進める必要がある。立法分野の改革を深化させ、法に基づく行政を深く推し進め、公正な法執行・司法の体制・仕組みを整備し、法治社会建設推進の仕組みを充実させ、渉外法治建設を強化する必要がある。

「決定」は、中国式現代化は物質文明と精神文明のバランスがとれた現代化であると提唱している。文化への自信を強め、社会主義の先進的文化を発展させ、革命の文化を発揚し、中華の優れた伝統文化を伝承し、情報技術の急速に発展する新たな情勢にいち早く対応し、規模壮大な優れた文化人材陣の育成・形成を促し、全民族の文化革新・創造の活力を引き出す必要がある。イデオロギー関連活動責任制を整備し、文化サービス・文化作品供給の仕組みを適正化し、インターネット総合ガバナンス体系を整備し、より効力のある国際的発信体系を構築する必要がある。

「決定」は、発展の中で民生を保障し改善することは中国式現代化の重要な任務であると提唱している。できることを全力でしっかりと行うことを堅持して、基本公共サービスの制度体系を整備し、包摂的民生、基本的民生、最低ライン保障型民生の建設を強化するとともに、人民の最大の関心事項である最も直接的で最も現実的な利益の問題をしっかりと解決し、人民のよりよい生活への願いを絶えず満たしていく必要がある。所得分配制度を改善し、雇用優先政策を充実させ、社会保障体系を整備し、医療・医薬・衛生体制改革を深化させ、人口発展支援・サービス体系を整える必要がある。

「決定」は、中国式現代化は人と自然の調和的共生を目指す現代化であると提唱している。生態文明制度体系を整備し、二酸化炭素排出削減・汚染対策・緑化・経済成長をバランスよく推進し、気候変動に積極的に対応し、「緑の山河は金山・銀山にほかならない」という理念を着実に実践するための体制・仕組みを早急に整備する必要がある。生態文明の基礎的体制を整備し、生態環境ガバナンス体系を整備し、グリーン・低炭素発展の仕組みを整備する必要がある。

「決定」は、国家安全保障は中国式現代化の安定的・長期的推進の重要な基盤であると提唱している。総体的国家安全保障観を全面的に貫徹し、国家安全保障を確保する体制・仕組みを改善し、質の高い発展と高い水準の安全保障との相互促進を実現し、国家の長期的安定を着実に守る必要がある。国家安全保障体系を整え、公共安全ガバナンスの仕組みを整え、ソーシャル・ガバナンス体系を整え、渉外国家安全保障の仕組みを整える必要がある。

「決定」は、国防・軍隊の現代化は中国式現代化の重要な構成部分であると提唱している。人民軍隊に対する党の絶対的指導を堅持し、改革による軍隊強化戦略を踏み込んで実施することで、中国人民解放軍創立百周年の奮闘目標の計画どおりの達成と国防・軍隊の現代化の基本的実現を力強く保障する必要がある。人民軍隊を指導・管理する体制・仕組みを整え、統合作戦体系の改革を深化させ、軍隊・地方協力体制の改革を深化させる必要がある。

「決定」は、中国式現代化は平和的発展の道を歩む現代化であると強調している。揺るぐことなく独立自主の平和外交政策を実施しなければならず、人類運命共同体の構築を推進し、全人類共通の価値を実践し、グローバル発展イニシアティブ、グローバル安全保障イニシアティブ、グローバル文明イニシアティブを実践し、平等で秩序ある世界の多極化と互恵的・包摂的な経済グローバル化を唱導し、外事活動の仕組みの改革を深化させ、グローバル・ガバナンス体系の改革と整備に積極的に参与し、それを牽引し、国家の主権・安全・発展の利益を断固として守らなければならない。この部分で強調されているのは、改革をいっそう全面的に深化させ、中国式現代化を推進するために良好な外部環境を整える必要性である。

 

改革のさらなる全面的深化の根本的保証を深く理解し把握する

 

根本的保証は、事業を成し遂げるための基礎であり、前提である。中国共産党は、困難に直面したときに中国人民にとって最も頼りになる支えであり、中国の特色社ある会主義事業の強固な指導的中核である。習近平総書記は、中国の特色ある社会主義の最も本質的な特徴は中国共産党の指導であり、中国の特色ある社会主義制度の最大の優位性は中国共産党の指導であると指摘した。中国においては、中国共産党が強力に改革を提唱し、実施し、推進している。中国共産党の指導があってこそ、改革は成功を収めることができるのである。改革をより良く指導するために、中国共産党は勇気を持って自己革命を行い、全面的な厳しい党内統治を絶えず深く推進しなければならない。中国共産党第20期中央委員会第3回全体会議は、党の指導を強化・改善し、特に党中央の集中的・統一的指導を堅持し、党建設の制度改革を実施し、配置を行うための要求を打ち出した。「決定」は、党の指導は改革をいっそう全面的に深化させ、中国式現代化を推進する上での根本的保証であると強調している。「二つの確立」の決定的な意義をしっかりと理解し、「四つの意識」を強め、「四つの自信」を固め、「二つの擁護」を徹底し、党の自己革命によって社会革命を導く強い自覚を持ち、改革の精神と厳格な基準によって党を管理・統治し、党の自己革命の制度規範体系を整備し、党の自己浄化・自己改善・自己革新・自己向上を不断に推進し、党が終始中国の特色ある社会主義事業の強固な指導的核心であり続ける必要がある。改革のいっそうの全面的深化に対する党中央の集中的・統一的指導を堅持し、党建設の制度改革を深化させ、党風・廉潔政治建設と反腐敗闘争を踏み込んで推進し、「釘打ちの精神」で改革の実施にしっかりと取り組む必要がある。

「決定」の最後に、第20期中国共産党中央委員会第3回全体会議は、全党・全軍・全国各民族人民に対して偉大な呼びかけを行った。全党・全軍・全国各民族人民は習近平同志を核心とする党中央を中心にいっそう緊密に団結し、改革開放の旗印を高く掲げ、心を結束させ力を結集し、奮い立って邁進し、社会主義現代化強国の全面的完成という二つ目の百周年の奮闘目標を達成するために、中国式現代化によって中華民族の偉大な復興を全面的に推進するために、奮闘努力していく。宏大な青写真はすでに描き上げられ、行動綱領もすでに策定され、20期3中全会の追い風に乗って、明るい未来は必ず期待できるでしょう。

 作者:中共中央党史・文献研究院長

 出典:「中国紀検監察報」2024年07月25日 5面


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