| | 発表時間:2023-09-04
『2022年国民経済と社会発展統計公報』評論
国家統計局副局長 盛来運
2022年、わが国の経済社会の発展は予想を上回った国内外の多重の要因に衝撃され、かつてないリスクや挑戦に遭った。国際世界を見ると、百年に一度の変局と世紀的な新型コロナウイルス感染症が交錯し、ウクライナ危機が複雑に変化し、世界経済のスタグフレーションリスクが高まり、不安定、不確定な要素が明らかに増加していた。国内を見ると、感染拡大が繰り返し先延ばし、高温や干ばつなどの自然災害が頻発し、需要の収縮、供給の衝撃、予想の弱化という三つの圧力が重なり、成長安定、雇用安定の困難が増大していた。風が高く波が激しい国際環境と並大抵でなくきつい国内改革発展を安定させる難役に直面し、習近平同志を核心とする中国共産党中央委員会は全国各民族人民を団結させ、率き、安定を維持しながら前進する取り組みを全体の基調として堅持し、新発展理念を完全に、正確に、全面的に貫徹し、新発展構造の構築を加速し、マクロ政策の実施力を断固として強め、予想を上回った要素からの衝撃を有効的に対応し、マクロ経済の大局を安定させ、発展の質を着実に向上させ、社会大局の調和と安定を維持した。最新に発表された『2022年国民経済と社会発展統計公報』は、全党、全国各民族の人民が圧力に耐え、奮進して奮闘する過程を全面的に記録し、社会主義現代化建設が成し遂げた新たな成果を生き生きと現した。
一、経済力が更に新たな段階に上がった
2022年、第1四半期は予想より良いスタートを切り開き、第2四半期の前期は予想を上回るった因素の影響を受け、経済が一時下落した。困難な局面に直面し、中国共産党中央委員会、国務院は断固たる意思決定を行い、適時に経済を安定させる包括的な政策と継続措置を打ち出した。各地域、各部門は新型コロナウィルス対策と経済社会の発展をよりよく統一的に計画し、積極的な財政政策で効能を高め、組み合わせ式税金支援政策の実施を加速し、穏健な通貨政策が柔軟かつ適度で、流動性が合理的で余裕があり、第3四半期に全体の景気は安定に回復した。第4四半期は感染拡大の衝撃が再び大きくなったにもかかわらず、各方面が共同で努力したうえ、全体的に回復態勢が続いた。通年の経済はプレシャーに耐えて3.0%の成長を実現し、世界経済量ランキング上位の主要経済体の中で成長率をリードしており、経済総量が持続的に拡大し、発展基礎がより堅固になり、総合的な国力がいっそう強化された。経済総量は120兆元を突破した。2022年、わが国の国内総生産(GDP)は121兆元に達した。これは2020年に100兆元、2021年に110兆元を連続して達成した次にまた新な段階に躍進した。通年平均為替レートで換算すると、わが国の経済総量は18兆ドルに達し、世界第2位をキープしていた。1人当たりの国内総生産は8万5698元で、通年平均為替レートで換算すると1万2741ドルに達し、引き続き1万2000ドル以上を維持していた。農業の基礎的地位はいっそう固められた。食糧生産の責任を厳しく明確にし、農業支援、農業恩恵政策のレベルを高め、農業の総合生産能力を向上させ、食糧生産量は再び過去最高を更新した。2022年、通年食糧生産量は前年比0.5%増の1兆3731億斤で、8年連続で1兆3000億斤以上で安定していた。大豆油材料の生産能力向上プロジェクトが着実に進められていた。2022年、全国の大豆、油材料の生産量はそれぞれ前年比23.7%、1.1%増加した。牧畜業の生産は安定的に増加し、豚、牛、羊、家禽の肉産出量は3.8%増加した。工業の「バラスト石」の役割が際立っていた。2022年、全工業の付加価値額は初めて40兆元を超えた。そのうち、製造業の付加価値額は33兆5000億元に達し、わが国は引き続き世界一の製造大国の地位を維持していた。エネルギー供給保証の効果は明らかだった。国際エネルギー市場の変動に対し、国内石炭の滑り止めの保障と石油ガスの備蓄増加、多角生産を強化し、石炭、電力、石油、ガス輸送の保障供給を総合的に計画し、国内の極端な高温や干ばつなどの厳しい挑戦に効果的に対応し、生活、生産用エネルギーを比較的によく保障することができた。2022年、原炭の生産量は前年比10.5%増の45億6000万トンで、原油の生産量は2億472万トンで、2016年以来初めて2億トン以上に回復した。天然ガスの生産量は6.0%増加し、6年連続で100億立方メートル以上の増産となった。インフラ建設が強化された。2022年末、わが国の鉄道の営業距離は15万5000キロメートルに達した。そのうち、高速鉄道は4万2000キロメートルで、世界第1位をキープした。情報通信能力が全面的に向上された。2022年末、移動電話基地局の総数は1083万ヶ所に達し、そのうち5G基地局は231万ヶ所で、全世界の60%以上を占め、世界最大規模で技術的にリードするネットワークインフラを建設した。
二、雇用、物価は全体的に安定
2022年、国内外の情勢は複雑で厳しく、新型コロナウィルス感染症の影響で企業の生産経営が困難になり、雇用吸収能力が低下し、出稼ぎ労働者の就業困難が増加した。それと同時に、大学卒業生の人数は1000万人を超え、史上最高を更新した。就業総量の圧力と構造的な矛盾が際に立ち、国際における大口商品の供給不足は輸入性インフレ圧力の上昇をもたらし、雇用安定と物価安定への挑戦が増えた。各地域、各部門は雇用安定と物価安定を目立つ位置に置き、企業の苦境緩和、雇用安定、雇用拡大を全力で支援し、起業による就業促進を強化し、重点群体への就業支援を強化し、就業サービスと滑り止めの保障をしっかりと行い、重点民生商品の生産と供給、販売のドッキングを強化し、市場価格調整メカニズムの実施を強化し、供給保証と物価安定を全力で推進し、就業と物価情勢の全体的な安定を保障した。就業基盤は全体的に安定していた。2022年、全国の都市部で新たに1206万人が就業し、1100万人の通年目標を上回って任務を達成した。都市部の調査では失業率は全体的に下落した。新型コロナウィルス感染症などの要因の影響を受け、2022年4月に全国都市部の調査では失業率は6.1%に上昇した。雇用安定措置が徐々に実施されるにつれ、就業情勢が全体的に好転し、年末に全国都市部の調査では失業率は5.5%に低下した。出稼ぎ労働者などの重点群体の就業は効果的に保障されていた。2022年、出稼ぎ労働者の総量は2億9562万人で、前年比1.1%増加した。消費者物価指数の増勢は穏やかだった。穏健な通貨政策を効果的に実施し、「大水漫灌(政策的支援の大盤振る舞い)」を行わないことを堅持し、物価を安定的に運行するために堅固な基礎を築いた同時に、持続的に安定した生産と供給保証をしっかりと行い、適時に備蓄調整を展開し、生産、輸送、販売の繋ぎを促進し、市場価格の全体的な安定を保障した。2022年、わが国の消費者物価指数(CPI)の月間上昇幅は終始3%以下で、通年では2.0%しか上昇せず、米国の8.0%、ユーロ圏の8.4%、イギリスの9.1%など先進経済体の上昇幅を大幅に下回り、インド、ブラジル、南アフリカなどの新興経済体の6%-10%の上昇幅も明らかに下回り、「中国の価格安定」と「世界的なインフレ」は極めて鮮明な対照を形成していた。
三、新たな原動力が引き続き伸びる
2022年、国際市場における競争が益々激しくなり、外部からわが科学技術分野への弾圧が続き、デカップリングのリスクが高まっていた。わが国は革新駆動型発展戦略を断固として実施し、革新、起業、創造を着実に推進し、科学技術の体制、メカニズム改革を深化させ、企業へ革新で激励するレベルを強化し、革新の活力を大いに奮い立たせ、重要核心技術の難関攻略を強化し、国家の戦略的科学技術力が持続的に強化され、重大な科学技術成果が絶えずに現れ、発展の新たな原動力が成長し続けた。革新への投入と産出が持続的に増加していた。2022年、社会全体の研究と試験発展経費(R&D)は3兆1000億元に達し、初めて3兆元を突破し、前年比10.4%増加し、7年連続で2桁の成長を維持した。R&D経費とGDPの比率は2.55%で、0.12ポイント上昇した。2022年末、わが国の発明特許の有効件数は421万2000件に達し、世界トップにランクインした。企業が革新主体とする地位が強化され、革新成果の転換が加速された。2022年、わが国の企業の発明特許産業化率は48.1%で、前年比1.3ポイント上昇した。国家の戦略的科学技術力が急速に拡大していた。国家実験室体系の建設が着実に推進され、国際科学技術革新センター、総合性国家科学センター、国家製造業革新センター、地域科学技術革新センターの建設が加速され、重大な科学技術成果が相次いで登場し、産業の現代化発展を強力に牽引した。2022年、「嫦娥」の月探査、「天問」の火星探査、神舟シリーズの宇宙船がリレーして打ち上げられ、中国宇宙ステーションが全面的に完成し、初のC919大型飛行機が正式に交付され、3隻目の空母福建艦が進水した。新たな原動力が持続的に強化された。新たな科学技術革命と産業変革の進化が加速し、人工知能、ビッグデータ、ブロックチェーンなどの新興技術が広く応用され、新産業が急速に成長した。2022年、一定規模以上のハイテク製造業の付加価値額は前年比7.4%増加し、ハイテク産業への投資は18.9%増加した。新エネルギー自動車、太陽電池、産業用ロボットなどの製品の生産量はそれぞれ90.5%、46.8%、21.0%増加した。モバイルIoTの建設が加速された。2022年末、わが国のセルラーIoTユーザーの接続数は18億4500万に達し、前年末より4億4700万増加し、世界総数の70%を占めた。
四、グリーン低炭素のモデル転換を着実に推進
エコ文明建設は、中華民族の永続的な発展に関わる根本的な大計である。2022年、積極的に経済運行を安定させる同時に、全国上下が「緑の山河は金山・銀山にほかならない」という発展理念を揺るぎなく実践し、美しい中国の建設に力を入れて取り組み、炭素排出削減、汚染削減、グリーン拡大、成長を共同で推進し、汚染防止の堅塁攻略戦を持続的に深化させ、積極的に二酸化炭素排出量のピークアウト、カーボンニュートラル作業を着実に推進し、発展モデルをグリーンへの転換を急ぎ、生態環境を持続的に最適化させ、グリーンで低炭素な生産、生活スタイルの形成が加速された。省エネとエネルギー消費、排出削減が着実に進んでいる。2022年、全国の国内総生産(GDP)1万元当たりのエネルギー消費量は前年比0.1%減で、全国の国内総生産1万元当たりの二酸化炭素排出量は前年比0.8%減少した。エネルギーを低炭素化へのモデル転換が持続的に深まり、クリーンエネルギーの生産が急速に増加し、非化石エネルギー消費の割合が上昇し続けていた。2022年、水力発電、原子力発電、風力発電、太陽光発電などクリーンエネルギーの発電量は前年比8.5%増加し、非化石エネルギー消費量がエネルギー消費総量の17.5%を占め、0.8ポイント上昇した。汚染対策の効果が持続的に顕在化した。青い空、澄んだ水、きれいな土を守る戦いを深くしっかりと展開し、生態環境の質を改善し続けてきた。都市の大気の質は全体的に高くなった。2022年、全国の339個地級以上都市の微小粒子状物質(PM2.5)の年平均濃度は前年比3.3%低下した。地表水環境を改善し続けた。3641個の国家地表水審査断面のうち、水質が優良(I~III類)とされた断面の割合は87.9%で、3.0ポイント上昇した。生態安全の障壁が持続的に強化された。山、水、森、田畑、湖、草原、砂漠のシステム整備を堅持し、生態系保護、修復を強化し、大規模な国土緑化行動を推進し、自然生態系を全体的に改善された。2022年、完了した造林面積は383万ヘクタールで、そのうち人工造林面積は120万ヘクタール、植草による土壌改良面積は321万ヘクタールで、新たに増加した土壌流出の対策整備が行われた面積は6万3000平方キロメートルである。
五、ハイレベルの開放が絶えずに拡大
2022年、世界経済の回復が鈍化し、世界金融市場の変動が大きくなり、一国主義や保護主義がエスカレートし、対外経済貿易発展が直面する不確実性が明らかに増加した。わが国は国内と国際の2つの大局を統一的に協調させることを堅持し、新たな発展構造を構築することに力を入れ、多国間主義を断固として守り、実践し、よりハイレベルの開放型経済新体制の構築を加速させ、制度型開放を積極的に推進し、貿易投資の自由化、便利化レベルを持続的に向上させ、対外貿易の規模安定、構造の最適化を推進することに力を入れ、より力強く外資を誘致、利用し、質の高い「一帯一路」共同建設と発展を着実に推進し、対外経済貿易の協力空間が絶えずに拡大され、対外貿易、外資が持続的に増加し、大国経済の粘り強さと強い国際競争力を明らかに示した。貨物貿易が再び最高値を更新した。2022年、貨物の輸出入総額は初めて40兆元の大台を突破し、前年比7.7%増の42兆1000億元に達し、高い基数の上で新たな突破を実現した。サービス貿易は着実に増加した。2022年、サービスの輸出入総額は前年比12.9%増加した。そのうち、知識集約型サービス輸出入は7.8%増加した。越境電子商取引の潜在力の放出が加速された。2022年、わが国の越境電子商取引の輸出入額は2兆1000億元で、前年比9.8%増加した。外資利用が逆成長していた。市場化、法治化、国際化ビジネス環境の構築が加速され、わが国は引き続き世界で投資の焦点となった。2022年、わが国の実行ベース外資導入額は比較可能な統計に基づくと前年比6.3%増加し、資本導入規模は再び過去最高を更新した。ハイテク産業の外資導入が急速に増加した。2022年、ハイテク産業の実行ベース外資導入額は前年比28.3%増加し、外資導入額全体に占める割合が36.1%で、前年比7.1ポイント上昇した。質の高い「一帯一路」共同建設の効果が現れた。わが国と「一帯一路」沿線諸国の経済貿易の往来はますます緊密になった。2022年、わが国が「一帯一路」沿線諸国に対する輸出入額は史上最高を更新し、13兆8000億元に達し、前年比19.4%増加した。わが国の企業が「一帯一路」沿線諸国における非金融類直接投資額は7.7%増加した。2022年、中欧班列は累計で1万6000本を運行し、前年比9%増加した。西部陸海新ルートの列車は累計で75万6000TEUを発送し、前年比18.5%増加した。自由貿易区の建設は新たな進展を遂げた。質の高い『地域的な包括的経済連携協定』(RCEP)の実施は、地域の一体化協力を深化させた。2022年、わが国がRCEP貿易パートナーに対する輸出入額、非金融類直接投資額はそれぞれ前年比7.5%、18.9%増加し、導入した直接投資は23.1%増加した。貿易自由化、利便化のレベルが持続的に向上させ、自由貿易試験区の開放高地とする模範、牽引役の役割が際立っていた。2022年、わが国の21個の自由貿易試験区で輸出入額は前年比14.5%増加した。。海南自由貿易港の貨物輸出入額は2000億元を突破し、36.8%増加した。
六、民生福祉を持続的に増進
民生福祉を増進し、人民が美しい生活への憧れを満足させることは、発展の根本的な目的である。2022年、コロナ感染症は居民の就業、収入と生活に大きな衝撃を与え、教育、医療などの分野で大衆が緊急、困難、心配、望む問題が増え、基本的な民生保障の圧力が著しく高まった。各地域、各部門は人民を中心とする発展思想を深く貫徹し、人民大衆が関心を寄せることにに焦点を当て、あらゆる手段を尽くして居民の収入を増加させ、教育の質を持続的に向上させ、医療衛生サービス保障を強化し、社会保障の滑り止め機能を強化し、公共サービスのレベルを高め、民生事業の発展に新たな進展を成し遂げ、人民生活が持続的に改善され、人民大衆の獲得感、幸福感、安全感が高まられた。居民所得の増加は経済成長とほぼ同期した。2022年、全国居民1人当たりに可処分所得は前年比実質2.9%増で、経済成長とほぼ同期した。貧困脱却の難関攻略の成果が強固になり拡大発展された。2022年、貧困脱却県の農村居民1人当たりに可処分所得は実質5.4%増加し、全国農村居民所得の伸び率を上回った。基本的な保障、最低ラインの厳守は堅固で力強かった。社会保険がカバーする面は拡大し続けた。2022年末、全国の基本養老、失業、労災保険加入者数は前年末に比べ、それぞれ2430万人、849万人、825万人増加した。最低生活保障の範囲拡大と効率向上の作業が着実に推進され、社会救済への力が強まった。2022年末に全国で都市部、農村部の最低生活保障を受ける人数はそれぞれ683万人、3349万人で、通年の臨時救済は延べ1083万人に達し、全国居民1人当たりの社会救済と補助収入は前年比3.8%増加した。社会事業は全面的に進歩した。教育普及レベルが安定的に向上させた。2022年、9年制義務教育定着率、高校段階教育粗入学率はそれぞれ95.5%、91.6%に上昇した。医療衛生力は引き続き強化された。2022年末、全国には医療衛生機関が103万3000ヵ所、衛生技術者が1155万人がいた。公共文化サービス体系の建設が着実に推進された。2022年末、わが国の文化館、公共図書館はそれぞれ3503館、3303館に達した。テレビの総合人口カバー率は99.8%に達した。
艱難辛苦をなめ尽くして志がいっそう強くなり、奮進する新たな道のりは広々として雄大である。2022年、わが国の経済社会発展は圧力に耐え、極めて非凡でない過程を歩み、経済実力、総合国力、人民生活レベルが持続的に向上し、中国式現代化の新たな一章が綴られた。
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