中共中央党史・文献研究院の責任者が『中国共産党の100年』出版について記者の質問に答える

| | 発表時間:2022-11-28

 中国共産党創立101周年を迎えるにあたり、党中央の承認を経て、中央党史・文献研究院が編纂した『中国共産党の100年』が中共党史出版社から出版され、全国で発行された。先ごろ、新華社の記者が本書の出版状況について、中央党史・文献研究院の責任者を取材した。

 Q. 中国共産党創立101周年を迎えるにあたり、中央党史・文献研究院が『中国共産党の100年』を編纂編纂・出版したその主な目的を聞かせてください。

 A. わが党の創立101周年を迎えるにあたり、党の百年の歴史を振り返ると、わたしたちはこの歴史をよりいっそう完全に、よりいっそうはっきりと見えてきます。中国共産党がこれまでに歩んできた100年の道のりは栄光ある輝かしい百年であるし、艱難辛苦に満ちた百年でもありました。また、新中国の基礎をうち固め事業を発展させた百年であるとともに、未来を切り開いた百年でもありました。この百年にわたる奮闘の中で、党は人民を指導して偉大な歴史をつくり、偉大な精神を築き上げ、貴重な経験を積み重ねてきたことにより、中華民族が立ち上がり、豊かになる段階から、強くなる段階への偉大な飛躍を成し遂げ、中華民族の発展史と人類社会の進歩史における偉大な奇跡を生み出しました。わが党は世界最大の長期政権党として、党の過去、現在、将来のことを世界に向けてはっきりと説明するのに最もふさわしく、また幹部・大衆を導いて党の歴史をしっかりと学習して総括し、党の貴重な経験をよりよく継承し発揚していく、誰よりも強い自信があるのです。

 第18回党大会以降、習近平同志を核心とする党中央は党史の総括・学習・教育・宣伝だけでなく、党史のもっている、鑑としての今日的値打ちや、国政運営と国民教育に資する役割を大きく重視してきました。総書記は、歴史は最も良い教科書であり、党史を学ぶことは中国の特色ある社会主義を堅持し発展させ、党と国家のすべての事業を引き続き前へ推し進めるための必修科目であり、この科目を必修するにとどまらず、しっかりと学び修めなければならない、と何度も指摘しています。昨年、わが党は中国共産党創立100年を盛大に祝ったほか、党史の学習教育を行い、党の第19期6中全会を開いて「党の百年奮闘の重要な成果と歴史的経験に関する中共中央の決議」を採択しました。『中国共産党の100年』を編纂した主な目的は、党史学習教育の常態化・長期化制度・仕組みの構築を念頭に置いて、全党と全国人民が中国共産党の歴史に関する総書記の重要な論述と党の第19期6中全会の精神を真剣に学習・貫徹し、正しい党史観をしっかりと確立するとともに、党の百年にわたる奮闘から、これまでにわれわれが成功できた理由をさらに見つけ出し、今後われわれが成功し続ける方途を一段と明らかにすることにより、いっそう確固たる決意と自覚をもって初心を貫き使命を全うし、新時代において中国の特色ある社会主義をよりよく堅持し発展させ、二つ目の百年の奮闘目標の達成と中華民族の偉大な復興という中国の夢の実現のためにたゆまず奮闘していくよう後押しする、ということにあります。

 Q.『中国共産党の100年』の編纂・出版状況について、簡単にご説明いただけますか。

 A.本書の編纂は党中央から中央党史・文献研究院が与えられた重要な任務であります。編纂作業は2017年2月から始まり、完了までは5年間余りかかりましたが、この期間に原稿はたびたび修正されました。幸いにして、この作業は常に総書記からのお心遣いと丁寧なご指導をいただきました。2019年7月、総書記は本書の編纂に関して重要な指示を出し、重要な指導を与えて、編纂作業の正しい方向をはっきりと示し、編纂の基本原則を明確に示していただきました。また、87の中央・国家機関や軍の関連部門・組織体からは、中央弁公庁による本書に関する意見募集稿について、重要な意見や提言が数多く寄せられました。そして、党の第19期6中全会以降、中央党史・文献研究院は「党の百年奮闘の重要な成果と歴史的経験に関する中共中央の決議」に照らして、原稿の全面的な修正を行った上で、関連部門や党史学界、理論研究界の専門家の意見を再び求めました。彼らから寄せられた意見や提言について、私たちは一つ一つ真剣に検討して本書に十分に取り入れました。こうした取り組みは、研究力の強化や編纂レベルの向上、原稿の質的確保を図る上で、非常に重要な役割を果たしました。ですから、『中国共産党の100年』の編纂・出版は、総書記のお心遣いと力強いご指導のたまものであり、全党の英知の結晶と言えるでしょう。

 つい先日、党中央は本書の出版を正式に承認しました。本書は「新民主主義革命期」、「社会主義革命・建設期」、「改革開放・社会主義現代化建設期」、「中国の特色ある社会主義の新時代」の4巻から構成されており、合わせると86万字に及びます。

 Q. 『中国共産党の100年』の編纂にあたり堅持すべき指導思想と編纂原則とは何だったのでしょうか。

 A.本書の編纂作業は一貫して習近平「新時代の中国の特色ある社会主義」思想を指針とし、総書記による中国共産党の歴史に関する重要な論述と党史・文献研究活動に関する重要講話および関連する指示の精神を真剣に貫き、とくに総書記から与えられた本書の編纂に関する重要な長い指示文章の精神を深く貫徹しました。また、弁証法的唯物論と史的唯物論を堅持し、思想の解放と実事求是を堅持し、党性原則と科学的精神との結びつきを堅持して、党の歴史的発展の主題と主軸、主流と本質を正しくつかむとともに、重大な史実や人物、出来事、見解に対する評価と中央の精神との一致を保つよう心がけることにより、内容の面において政治性・思想性・権威性・学術性・魅力をたっぷり兼ね備え、本書を、正しい方向性で史実に基づいた信頼性が高く生き生きとしたものにし、全党・全社会による党史の学習のために権威ある正史を書き上げて、正しい党史観をより深く、より広く確立させ、正史を全党・全社会の共通意識として定着させ、広範な党員・幹部と全人民、とりわけ広範な青年が歴史への自信を固め、歴史の記憶を心に刻み、強い信念を胸に前へと進むよう教育していかなければなりません。

 編纂作業は党の三つの歴史決議、特に党の第19期6中全会で審議・採択された「党の百年奮闘の重要な成果と歴史的経験に関する中共中央の決議」と習近平同志を核心とする党中央がうち出した党の歴史に関する一連の新しい見解と新しい論断に厳格に基づき、党中央の承認を経て出版された『中国共産の歴史』第1巻、第2巻、『中国共産党の70年』、『中国共産党の90年』など正史としての党史書の精髄を取り込みました。中でも、『中国共産党の90年』は、総書記による自らの提案と丁寧な指導の下に編纂された、権威ある党史の正史書であり、党内と学術界、社会において重要な影響を呼び、広く好評を博しました。わが党の正史としての権威性・安定性・連続性を保つため、『中国共産党の100年』の前の90年間の内容は『中国共産党の90年』をもとに修正を加えましたが、2012年の第18回党大会以降の部分は新たに編纂した「中国の特色ある社会主義の新時代を切り開く」に関する内容となっています。

 編纂作業は「正道と革新を重んじること」を堅持して次のような方面で大きく創意工夫ました。◇中国共産党がこの百年に歩んできた波瀾万丈の道のり、切り開いた偉大な道、うち立てた偉大な功績をベースとして党史に反映させたうえで、われわれがいままさに経験している時代に焦点を当て、「中国の特色ある社会主義の新時代」を党の歴史上の四つ目の時期として明確に位置づけるとともに、第18回党大会を中国の特色ある社会主義の新時代に入ったという歴史的象徴として時代区分を行いました。さらにその中で、新時代の党と国家の事業において収めた歴史的成果や、起こした歴史的変革、そして新たに積み重ねてきた経験を、そして「二つの確立」の歴史的形成過程と決定的な意義を十分に反映させて党史に記しました。◇党の歴史研究と理論研究における最新の成果を大きく反映させ、総書記が重ねて強調している重点と力点をカナメとして書籍全体の論理構造をしっかりと整えるとともに、マルクス主義の中国化・時代化の推進や、社会的主要矛盾と中心的任務の正しい把握、戦略・戦術問題の重視、マルクス主義政党の本質の永久的な維持など総書記が強調している重要な課題を際立たせた上、章ごとに史料を引用しながら論述を行うことを心がけました。◇文章の書き方についても新たな模索と試みを行うよう努め、「史料と論証を結びつけること、論証は史実に基づいたものであること、叙述と論説を交えること、実質と形式の調和を図ること」を堅持し、歴史の実在性・客観性・必然性の解明だけではなく歴史上存在する問題の原因解明を重視するとともに、イラストを用いて内容を見やすくして、読みごたえのあるものにするよう工夫しました。本書には写真425枚と図表30枚を含む計455枚のイラストを載せています。

 Q. 今年、第20回党大会の盛大な開催を控えていますが、『中国共産党の100年』の出版にはどのような重要な現実的意義があるのでしょうか。

 A.総書記が強調しているように、党の歴史というのは最も生き生きとした、最も説得力のある教科書です。『中国共産党の100年』の中に綴られているのは歴史であり、描かれているのは人々の奮闘であり、論じられているのは真理であり、追い求められているのは法則であり、啓発を受けるべき者は今に生きる人々であり、指し示した針路は未来への道筋であるため、そこには多くの国政運営と国民教育に資する英知が潜んでいます。本書の出版・発行によって、全党と全社会が習近平「新時代の中国の特色ある社会主義」思想を指針として堅持し、「四つの意識」を強化し、「四つの自信」を固め、「二つの擁護」を徹底した上で、党史の学習教育で得た成果を絶えずうち固め、革命の遺伝子を代々受け継いでいくための権威ある一冊の教科書を作りました。

 今年の後半に開催される第20回党大会は、わが党と国家の政治生活における極めて重要なイベントとなります。本書の出版は、①党の輝かしい歴史と偉大な成果、優れた伝統、貴重な経験をよりよく人々に示し宣伝し、広範な党員、幹部、大衆を導いて党に対する認識や情熱をさらに増進させるとともに、中国共産党とは何であるか、何をすべきかという根本的な問題を常に念頭に置き、中国共産党がなぜ成功できるのか、マルクス主義がなぜ中国でうまく行けるのか、中国の特色ある社会主義がなぜ素晴らしいものであるのかを深く理解する、②全党が習近平「新時代の中国の特色ある社会主義」思想をよりよく学習し、認識し、貫徹し、「二つの確立」の決定的な意義を深く理解したうえで、それを「二つの擁護」を断固として徹底するための高度な自覚へと確実に昇華させ、新たな征途において奮励努力し、新時代に身を投じるための巨大な原動力に変え、一心不乱に仕事にうち込み、勇往邁進し、実際の行動で第20回党大会の開催を勝利のうちに迎える、③私たちは中華民族の偉大な復興に向けた肝心な時期において、よりよく歴史の法則を認識し、歴史の発展と推進の主導権を掌握すると同時に、過去の苦しみと輝きを忘れず、現在の使命と責任を果敢に担い、未来の偉大な夢に応え、二つ目の百周年の奮闘目標の実現、中華民族の偉大な復興という中国の夢の実現に向けてたゆまず奮闘していくなどの取り組みに役立つと思っています。

 (出典:「人民日報」2022年6月30日5面)


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