習主席 米友好団体主催の合同歓迎レセプションで演説

　習近平国家主席は現地時間15日夜、米友好団体主催の合同歓迎レセプションに出席し、演説しました。

　習主席は席上、「サンフランシスコで米国の各界の友人に会い、友情や友好などを語り合うことができてうれしく思う。1985年に初めて米国を訪れた時、サンフランシスコから入国した。米国に対する第一印象はサンフランシスコから来たもので、今でもゴールデン・ゲート・ブリッジで撮影した写真を持っている」と述べました。

　また、「まず、歓迎レセプションを催してくださった米中関係全国委員会、米中貿易全国委員会、アジア協会、米外交問題評議会、全米商工会議所などの友好団体に心から感謝する。長期にわたって中米関係の発展に尽力してきた米国の友人に心からごあいさつ申し上げる。友好的な米国国民に祝福を捧げる」と述べました。

　習主席は、「サンフランシスコは中米両国人民の百年にわたる交流の歴史を見守ってきた。158年前、大勢の中国人労働者が米国にやってきて、東部と西部の海岸を結ぶ鉄道を築き、サンフラシスコに西半球で最も歴史があるチャイナタウンを建設した。その時から、中米両国に7600億ドルに上る二国間貿易と2600億ドル余りの双方向投資を生み、284組の友好都市関係を結んだ。最多で毎週航空便300便以上、毎年500万人以上の往来を実現した。これは世界の4分の1近くを占める人口による交流だ」と述べました。

　また、「サンフランシスコは中米両国が美しい世界を築き上げる努力を見守ってきた。78年前、両国が連携して反ファシズムと反軍国主義の戦いに勝った後、中米はサンフランシスコ会議に参加し、国連の設立を推進した。中国は国連憲章の最初の署名国だ。その時から、第二次世界大戦後の国際秩序が成り立ち、100以上の国が民族独立を果たし、数十億人が貧困から脱却し、世界の平和発展という進歩の力がますます強くなっている。これは各国人民と国際社会が共に遂げた豊かな成果だといえる」と述べました。

　習主席は、「中米関係の根幹は人民によって築かれた。第二次世界大戦中、中米両国は共に平和と正義のために戦った。中国まで必要な戦略物資を輸送するハンプコースが開設され、中米両国のパイロット1000人余りがこの航路で犠牲となった」と述べ、シェンノート将校率いるフライング・タイガースが対日本侵略軍の戦場で活躍していた歴史を振り返り、「血と火でつくり上げられた中米両国人民の友情は必ず代々受け継がれると信じている」と強調しました。

　習主席は、「本日バイデン大統領と重要な共通認識に達した。両国を往復する直行便の増便や中米観光ハイレベル対話の開催、ビザ申請手続きの簡素化など、人的・文化的交流を促すための措置をより多く打ち出していく。両国人民が頻繁に行き来し、交流し、新時代の両国人民の友好の物語を共に書き続けることを期待している」と述べ、中米両国人民、特に青少年の交流を拡大するため、中国側は今後5年間で米国の青少年5万人を中国に招き、交流をおこなう計画を示しました。

　習主席は、「中米関係の発展は人民に希望を託しており、その基礎は民間にあり、未来は青年にあり、活力は地方にある」と指摘し、より多くの米国の州知事、議員の訪中を歓迎し、米国の各界の人々の中国訪問を歓迎すると表明しました。

　習主席は、「相互尊重は人と人との付き合いの基本的なマナーであり、中米両国の付き合いの最低限の準則でもある。米国は独特な歴史文化と地理的条件により、自らの発展の道と社会制度を形作っており、われわれは十分に尊重している。一方、中国の特色ある社会主義の道は科学的な社会主義理論の指導の下で歩んできたものであり、5000年以上延々と続く中華文明に深く根ざしており、われわれも同様に誇りに思っている。二つの道は異なるが、いずれも人民の選択であり、全人類の共通価値に通じるもので、いずれも尊重されるべきである」と指摘しました。

　そのうえで、「平和共存は国際関係の基本的な準則であり、中米両大国が守らなければならない一線でもある。平和的発展を堅持する中国を脅威と見なし、勝者と敗者を決めるゼロサムゲームをやることは方向を逸する行為だ」と述べました。

　習主席は最後に、「情勢がどう変ろうとも、中米平和共存の歴史的論理は変わらず、両国人民の交流・協力に対する根本的な願いは変わらず、中米関係の安定した発展に対する世界人民の普遍的な期待は変わらない」と指摘し、両国人民の力を結集して、中米間の友情を受け継ぎ、中米関係を推進し、世界の平和と発展を促進するためにより大きな貢献をすることへの期待を示しました。