『人間と自然との調和的共生を論じる』

出版社: 中央文献出版社

出版年日: 2022年1月

出版にあたって

 生態文明建設を中華民族の永続的発展の根本的大計である。中国共産党第18回全国代表大会以来、習近平氏を核心とする党中央は、かつてない力で生態文明建設に力を入れ、思想、法律、体制、組織、作風の面から全面的に力を発揮してきた。全方位、全地域、全過程で生態環境保護を強化して、全党・全国のグリーン発展推進の自覚性と主体性は著しく強まり、美しい中国の建設は重大な一歩を踏み出して、中国の生態環境保護に歴史的、転換的、全局的な変化が生じた。中国は世界の環境ガバナンスや気候変動対策に積極的に参与し、地球生態文明整備の重要な参加者、貢献者となって責任ある大国としての責任を体現している。習近平氏は中華民族の伝統文化を伝承し、時代の潮流と人民の願望に順応して、中国の特色ある社会主義を堅持し、発展させ、中華民族の偉大な復興という中国の夢を実現させる戦略の高みに立って生態文明建設をめぐり一連の重要な論述を発表した。これらの論述は、「なぜ、生態文明を建設するのか」「どのような生態文明を建設するのか」「どのように生態文明を建設するのか」など、重大な理論と実践問題について深く回答し、習近平生態文明思想を形成させ、美しい中国の建設を推進し、人間と自然との調和的共生の現代化を実現するうえで、方向性と根本的準拠を提供した。

 習近平生態文明思想は、「習近平による新時代の中国の特色ある社会主義思想」の重要部分であり、「豊かな自然は金銀ほどの価値がある」の理念を堅持し、生産が発展し、生活が豊かで、生態が良好な文明発展の道を断固歩み、人間と自然が調和的に共生する現代化を推進し、現代的社会主義国家全面建設の新たな勝利を全面的に勝ち取り、中華民族の偉大な復興という中国の夢を実現するよう導くうえで、非常に重要な指導的意義を持つ。広範な幹部と大衆が「三農」政策に関する習近平氏の重要な論述を深く学習・貫徹するために、われわれは習近平氏の関連論述を編集して『人間と自然との調和的共生を論じる』という本にした。

 同書は中国共産党第18回全国代表大会以来、人間と自然との調和的共生に関する習近平氏の重要文書79編を収録しており、初公開のものも含まれる。

 中共中央党史・文献研究院

二〇二二年一月

収録主要文章の概要

 中共中央党史・文献研究院が編集した、習近平総書記著『人と自然との調和的共生の堅持を論じる』には、総書記による2012年12月から2021年12月までの人と自然との調和的共生に関する重要原稿79篇が収録されている。以下はこの特別テーマ文集にある主要文章の概要である。

 「わが国の生態文明建設を新たな段階へと押し上げる必要がある」は2018年5月18日、習近平総書記が全国生態環境保護大会において行った演説である。この大会では、習近平総書記の生態文明思想をまとめて述べた。その中で、総書記は次のように指摘している。

 生態文明建設は、中華民族の持続可能な発展のための長期的な大計である。第18回党大会以来、わが党は生態文明建設を「五位一体」の総体的配置の統一的推進と「四つの全面」の戦略的布石の調和的推進の重要な部分とし、一連の根本的・画期的・長期的な任務を展開し、一連の新理念・新思想・新戦略を打ち出し、なぜ生態文明を建設するのか、どのような生態文明を建設するのか、どのように生態文明を建設するのかという重大な理論と実践問題に深刻に答え、生態文明の理念が日増しに心に染み渡り、汚染ガバナンス強度の強さ、制度導入頻度の密さ、監督・法執行の尺度の厳しさ、環境品質改善の速さがかつてないほどであり、生態環境保護が歴史的・転換的・世界的な変化を促進している。また、次のように強調した。わが国の生態文明建設は、複数のプレッシャー要因を抱え、重荷を背負って前進するという肝心な時期を迎えており、美しい生態環境に対する国民のニーズが日々増している中、より高品質な生態環境構築が求められる堅塁攻略戦の段階に入っており、生態環境に関する重要問題解決のための条件と能力を揃ったチャンスの段階に入っており、生態文明建設の時代責任は、すでにわれわれの世代の肩にかかっている。新時代に生態文明建設を推進するには、以下の原則を堅持しなければならない。第1に、人と自然との調和的共生を堅持すること。第2に、澄んだ水と緑の山は金山・銀山であること。第3に、良好な生態環境は最も普通的な国民生活の福祉であること。第4に、山・水・森・畑・湖・草は生命共同体であること。第5に、最も厳格な制度、最も厳密な法律に基づいた生態環境保護を徹底すること。第6に、全世界と共に生態文明建設を図ること。

 「生態文明建設を際立った位置に置く」は2012年12月7日から11日まで、習近平総書記が広東省を視察した際に行った演説である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 中国の現代化はまたとない、史上前例を見ない、史上空前の偉大なものである。われわれは生態環境の面であまりにも多くの借りがあり、今からこの業務をしっかりやっていかないと、将来さらに高い代償を払うことになるのである。生態文明建設を経済建設・政治建設・文化建設・社会建設・生態文明建設の各方面と全過程に融合させ、自然を尊重し、自然に順応し、自然を保護するという生態文明の理念を強固に確立し、資源節約と環境保護という基本国策を堅持し、グリーン発展、循環発展、低炭素発展の推進に力を注ぎ、省エネ・炭素排出削減と汚染防止の推進を加速させるべきである。

 「良好な生態環境は最も普通的な国民生活の福祉である」は2013年4月10日、習近平総書記が海南省を視察した際に行った演説の一部である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 良好な生態環境は最も平等の公共財であり、最も普通的な国民生活の福祉である。澄んだ水と緑の山は人々の幸福のために重要な内容であり、お金に代えられないものである。「発展の中で保護し、保護の中で発展させる」ということを堅持し、経済・社会の発展と人口、資源、環境との調和を図り、「増緑(緑化向上)」と「護藍(青空を守る)」の面に力を入れ、陸海の統一、川と海の調和、総合的な施策を堅持し、持続可能な「グリーンバンク」を次世代に残していく。

 「美しい中国を建設し、社会主義生態文明の新時代に向けて邁進する」は2013年5月24日、習近平総書記が中国共産党第18期中央政治局第6回全体学習会議を主宰した際に行った演説である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 生態文明は、人類社会が絶え間なく進歩する重大成果である。生態文明の建設は、国民生活の福祉と国家の未来にかかわる。経済発展と生態環境保護の関係を正しく処理し、系統的なプロジェクトの考え方に基づいて、国土空間開発の構造を最適化し、資源節約を全面的に促進し、自然生態系と環境保護への取り組みを強化し、生態文明制度の構築を強化し、人々のために良い生産・生活の環境を作らなければならない。

 澄んだ水と緑の山は金山・銀山である」は2013年9月7日、習近平総書記がカザフスタンのナザルバエフ大学での講演で質疑応答の要旨である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 中国は工業化、都市化、情報化、農業現代化を実現するために、新しい発展の道を歩まなければならない。われわれは生態文明建設、美しい中国の建設という戦略的任務を提唱した。澄んだ水と緑の山も金山・銀山も両方が必要としなければならない。金山・銀山より澄んだ水と緑の山を必要としなければならず、しかも澄んだ水と緑の山は金山・銀山である。

 「国家自然資源資産管理体制の整備と自然資源資産監督・管理体制の整備について」は2013年11月9日、習近平総書記が中国共産党第18期中央委員会第3回全体会議において行った「「改革の全面的深化における若干の重要な問題に関する中共中央の決定」についての説明」の一部である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 国家自然資源資産管理体制の整備は、自然資源資産の財産権制度を充実させる重要な改革の一つであり、系統的で整備された生態文明制度の体系を確立する内在的な要請でもある。所有者と管理者の分離、、一つの事務は一つの部門が管理するという原則に従って、全国民が所有する自然資源資産の所有権を具体化し、全国民が所有する自然資源資産の所有権者の職責を統一的に行使する体制を構築すべきである。自然資源の監督・管理体制を整備しなければならず、すべての国土空間の用途管理の職責を統一的に行使することによって、国有自然資源資産の所有権者と国家自然資源の管理者が互いに独立し、互いに協力し合い、互いに監督し合うようになるのである。

 「最も厳格な制度、最も厳密な法律で生態環境を保護する」は2013年12月から2021年5月にかけての習近平総書記の原稿から抜粋した関連内容である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 生態環境を保護するには、即効性のある対策だけではなく、持続可能な制度的整備が必要である。最も厳格な制度、最も厳密な法律を実行してこそ、生態文明建設に確実な保証を提供することができる。通常を超えた対策を講じて、発生源での厳格な防止、過程での厳格な管理、結果に対する厳罰を堅持し、末梢と根本を兼ねて治め、多角的に取り組み、全方位、全地域、全過程で生態環境保護を展開しなければならない。国、国民と後世に利益をもたらす重要な任務であり、決して重要と言ったり、大声でスローガンを叫んだりをするが、実際にやる際に頑張らないわけにはいかない。

 「生態環境の保護は生産力の保護であり、生態環境の改善は生産力を発展させることである」は2014年3月7日、習近平総書記が第12期全国人民代表大会第2回会議の貴州省代表団の審議に出席した際に行った演説の一部である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 生態環境の質は、小康社会の全面的完成にとって極めて重要である。生態環境の保護と発展の関係、すなわち澄んだ水と緑の山と金山・銀山の関係を正しく処理することは、持続可能な発展の実現における内在的な要請であり、また現代化建設推進の重大な原則でもある。澄んだ水と緑の山と金山・銀山は決して対立するものではなく、そのカギは人と考え方にある。われわれは、単に国内総生産(GDP)成長率で英雄を論じるのではなく、発展を望まないのではなく、経済成長さえすれば、他のすべての事業の発展が考慮されないという考え方を転換し、経済成長の数字を出すために何も考えず、結果を顧みず、結局に損得が合わないというやり方を転換しなければならないと強調した。中央政府の意図を正しく理解し、実情に着目し、生態文明の理念で経済・社会の発展をけん引することを堅持し、経済的利益、社会的利益、生態的利益を同じ歩調で着実に発展させ、人々の豊かさと生態環境の美しさとの一体化を実現する必要がある。

 「生態文明の建設には物質と精神の両方が必要である」は2014年3月から2021年8月にかけての習近平総書記の原稿から抜粋した関連内容である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 「澄んだ水と緑の山は金山・銀山である」という理念をしっかり確立し、困難に直面しても屈せず、砂漠をオアシスに変える奮闘精神を発揚し、人々が生態文明建設に身を投じ、力み続け、根気よく粘り強く取り組み、美しい中国の建設のために奮闘しなければならない。

 「エネルギー消費革命を推進し、省エネルギー社会の形成を加速させる」は2014年6月13日、習近平総書記が中央財経指導グループ第6回会議において行った演説の一部である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 わが国のエネルギー資源をめぐる国情から、大いに力を入れて、エネルギー消費方式を粗放型・浪費型から集約型・高効率型への転換を推進しなければならないことを決定された。エネルギー消費総量を断固として抑制し、産業構造の調整をしっかりと行い、都市化における省エネルギーを非常に重視し、勤勉と倹約の消費理念を確立し、経済・社会の発展の全家庭と各分野における省エネルギーを貫徹し、エネルギー節約型社会の構築を加速させなければならない。

 「新しい発展理念で発展をけん引する」は2015年10月29日、習近平総書記が中国共産党第18期中央委員会第5回全体会議の第2回全体会議において行った演説の一部である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 発展理念は戦略的、綱領的、先導的なものであり、発展の考え、発展の方向、発展の重点に関する集中的な表現である。革新的発展、調和的発展、グリーン発展、開放的発展、共有的発展の理念を堅持することは、わが国の発展の全体的な状況にかかわる重大な変革である。この五つの発展理念は互いに通じ合い、互いに促進し合い、内在的な関係のある集合体であり、必ず統一的に貫徹しなければならず、一方に気を取られて他方がおろそかになったり、互いに取って代わったりすることはできない。また、次のように強調した。グリーン低炭素循環発展は、この時代の科学技術革命と産業変革の方向であり、最も有望な発展分野であり、この面でわが国がかなりの潜在力を持ち、多くの新しい経済成長点を形成することができる。資源節約と環境保護という基本国策を堅持し、生産の発展、生活の豊かさ、環境の保全という文明的発展の道を確固として歩み、資源節約型、環境にやさしい社会の建設を加速させ、美しい中国の建設を推進し、、全地球の生態系の安全のために貢献をしなければならない。

 「手を携えて協力・ウィンウィン、公平で合理的な気候ガバナンス・メカニズムを構築する」は2015年11月30日、習近平総書記がパリ気候変動会議開会式において行った演説である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 気候変動は、人類社会の直面する共通の試練である。「パリ協定」は、条約目標の達成とグリーン発展をけん引すること、全世界の力を結集することと幅広く参加を促すこと、投資の増加と行動保障の強化、世界各国の国情を配慮することと実務的かつ効果的であることに利すべきである。気候変動に対応する世界的な取り組みは、将来のグローバル・ガバナンスを思考し、模索し、人類運命共同体の構築を促進することに貴重な啓示をもたらした。われわれは、それぞれの能力を尽くして働き、協力・ウィンウィン、法治の堅持、公正と正義、相互理解・相互参考と共同発展するという未来を創造すべきである。

 「都市を人と人、人と自然との調和的共生の美しい故郷に建設するよう努力する」は2015年12月20日、習近平総書記が中央都市工作会議において行った演説の一部である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 都市の活動は、優れた生活環境の創造を中心的な目標としなければならない。生産・生活・生態の三大配置を協調させ、都市発展の住みやすさを向上させ、集約的で効率的な生産空間、住みやすくて適度な生活空間、景色が清らかで美しい生態空間を実現しなければならない。環境容量と都市の総合的な環境収容力を都市の位置づけと規模を決定する基本的根拠とし、都市開発の強度を制御し、グリーン・低炭素の生産・生活様式と都市建設・運営モデルの形成を推進し、都市開発の境界を科学的に画定し、都市発展を外延的拡大から内包的発展への転換を推進しなければならない。

 「共に強力な環境保護に取り組み、大きな開発を行わない」は2016年1月5日、習近平総書記が重慶で開催された「長江経済ベルト発展座談会」において行った演説の要旨である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 長江経済ベルトの発展を促進することは、国家の重要な地域発展戦略であり、中華民族の長期的利益から考え、生態優先、グリーン発展の道を揺るぎなく歩み、澄んだ水と緑の山が大きな生態・経済・社会の利益を生み出し、「母なる川」に永遠に活力を持たせなければならない。長江は特有の生態系を持ち、わが国にとって重要な生態の宝庫である。目下、そして今後の相当長い期間にわたって、長江の生態環境の修復を最優先な位置に置き、共に強力な環境保護に取り組み、大きな開発を行わないようにしなければならない。生態優先、グリーン発展の戦略的な位置づけを堅持し、系統的な思考を強化し、長江経済ベルトをわが国の生態文明建設の先行モデルベルト、革新駆動ベルト、調和発展ベルトに作り上げるべきである。

 「人と自然との調和的共生の推進に力を入れる」は2016年1月18日、習近平総書記が中国共産党第18期中央委員会第5回全体会議の精神を研究・実践する省部級の主要指導幹部特別セミナーにおいて行った演説の一部である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 重要な意義から見ると、グリーン発展は人と自然との調和的共生の問題を解決することである。生態環境は代替品がなく、使っているうちに大切さに気づかなかったが、失われて保存しにくいものである。生態環境保護においては、大局的な視点、長期的な視点、全体的な視点を確立しなければならず、小さい利益のために大きな損害を招いたり、一方に気を取られると他方がおろそかになったり、先食ったり、目先の成功や利益を得ようと焦ったりをしてはいけない。グリーン発展をしっかりと推進し、自然資本の価値の大幅な向上を推進し、人々が新鮮な空気を吸い、きれいな水を飲み、安全な食べ物を食べ、住みやすい環境で暮らし、経済発展による具体的な環境の利益を感じられるようにしなければならない。

 「人は緑の山に背かなければ、緑の山は必ず人に背かない」は2016年2月から2021年7月にかけての習近平総書記の原稿から抜粋した関連内容である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 生態環境保護と経済発展は矛盾や対立の関係ではなく、弁証法的統一の関係である。澄んだ水と緑の山は自然の財産であり、経済の財産でもある。生態環境への投資は、無駄な投資と無効な投資ではなく、経済社会の質の高い発展、持続可能な発展にかかわる基本的かつ戦略的な投資である。生態環境をしっかりと保護し、生態環境の優位性を発揮させてこそ、ハイレベルの発展を実現することができる。新しい発展理念の貫徹を断固として堅持し、発展と生態の二本の最低ラインを守り、生態の利益と経済社会の利益の一体化を実現し、生態優先、生態優先、グリーン発展という新しい道を歩む必要がある。

 「パリから杭州へ、気候変動対応が進んでいる」は2016年9月3日、習近平総書記が浙江省杭州市で開催された中米気候変動「パリ協定」批准書の寄託式において行った演説である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 責任ある発展途上国として、中国はグローバルな気候ガバナンスの積極的な参加者であり、気候変動への対応に重要な貢献をしてきた。中国は、G20加盟国が気候変動問題に関する初の議長声明の発表を提唱し、「パリ協定」に率先して署名した。批准書を国連に寄託することは、中国政府による新たな厳粛な約束である。国際社会は、「パリ協定」の実施を契機に、グローバル・ガバナンス体制を継続的に強化・改善し、気候変動対応の道筋を革新し、「パリ協定」の早期発効と全面的に実施を促進し、気候変動の試練に対応していく必要がある。

 「グリーン発展スタイルとライフスタイルの形成を推進することは発展観の大きな変革である」は2017年5月26日、習近平総書記が中国共産党第18期中央政治局第41回全体学習会議を主宰した際に行った演説である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 グリーン発展スタイルとライススタイルの形成を推進することは、新しい発展理念を貫徹するための必然的な要件であり、わが国の経済社会発展の全局にかかわる重要な出来事である。グリーン発展スタイルとライフスタイルの形成を推進する重要性・緊迫性・長期性・複雑性・困難性を十分に認識し、科学的で適切かつ秩序ある国土空間配置体系、グリーン低炭素循環発展体系、制約と激励の両方を備えた生態文明制度体系、政府・企業・国民が共同でガバナンスするグリーン行動体系の構築を加速し、生態機能保障の基準ライン、環境品質安全の最低ライン、自然資源利用の上限ラインという三本のレッドラインの構築を加速し、全方位、全地域、全過程で生態環境保護の建設を展開し、良好な生態環境を人々の生活の成長点とし、経済社会の持続的かつ健康的な支持点、わが国の良好なイメージを示す出発点とし、中華の大地において空をより青くし、山をより緑にし、水をよりきれいにし、環境がより美しくしていく。

 「生態文明体制の改革を加速させ、美しい中国を建設する」は2017年10月18日、習近平総書記が中国共産党第19回全国代表大会において行った報告の一部である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 人と自然は生命共同体であり、人類は自然を尊重し、自然に順応し、自然を保護しなければならない。われわれが建設する現代化は、人と自然との調和的共生を図る現代化であるため、より多くの物質的財産と精神的財産を創造して、日増しに増大する人民の素晴らしい生活への需要を満たす一方、優れた「生態製品」を提供することによって日増しに増大する人民の素晴らしい生態環境への需要も満たすべきである。グリーン発展を推進し、際立った環境問題の解決に力を入れ、生態系の保全に力を入れ、生態環境監督・管理体制の改革に取り組む必要がある。社会主義の生態文明観をしっかりと確立し、人と自然との調和的な発展に向けた現代化建設の新たな枠組みの形成を推進し、生態環境の保全のために、われわれの世代の努力を尽くさなければならない。

 「グリーン発展で農村の振興をけん引する」は2017年12月28日、習近平総書記が中央農村工作会議において行った演説の一部である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 良好な生態環境は、農村の最大の優位性と貴重な財産であり、グリーン発展で農村の振興をけん引する深刻な革命である。農村振興戦略を実施する上で重要な任務は、グリーン発展スタイルとライフスタイルを推進し、生態を美しくし、環境を美しくし、清らかで美しい景色、青い空と緑の大地、美しい村と人の和という美しい絵巻を再現することができる。グリーン生態を目標とした農業政策支援体系を充実させ、グリーン低炭素循環発展体系を構築し、科学的で適切かつ秩序ある農業空間配置体系の構築を加速させ、資源消費に過度に依存する農業発展モデルを確実に転換しなければならない。生態保護のレッドラインを守り、農村の自然資本の付加価値を高めることを加速させ、良好な生態を農村振興のサポートポイントにしなければならない。

 「景観生態の真正性と完全性を保つ」は2018年2月から2021年10月にかけての習近平総書記の原稿から抜粋した関連内容である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 正しい生態観、発展観を堅持し、自然を尊重し、自然に順応し、自然を保護し、上下同心し、共同管理し、景観生態の真正性と完全性を保つことを重要な任務としなければならない。山・川・林地・田畑・湖・草地・砂漠が一体化したシステムガバナンスを行い、生態保護・修復プロジェクトをしっかりと実施し、生態系の保護を強化し、生態系の安定性と持続可能性を高めなければならない。

 「汚染防止の堅塁攻略戦に断固として打ち勝つ」は2018年4月2日、習近平総書記が中央財経委員会第1回会議において行った演説の一部である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 汚染防止の堅塁攻略戦に打ち勝つことは、約14憶人の中国人にとって切実な利益に関わる大きな出来事であり、美しい中国を建設するための必然的な選択である。どんなに困難であっても、われわれは決意を固め、その堅塁攻略戦に断固として打ち勝たなければならない。目標と任務を明確にし、いくつかの象徴的な重大な戦闘をしなければならない。第1に、青空を守る闘いに勝利すること。第2に、ディーゼルトラック汚染対策堅塁攻略戦をしっかり戦うこと。第3に、都市の悪臭水域改善堅塁攻略戦をしっかりと戦うこと。第4に、渤海の総合対策堅塁攻略戦をしっかりと戦うこと。第5に、長江保護修復堅塁攻略戦をしっかりと戦うこと。第6に、水源地保護の堅塁攻略戦をしっかりと戦うこと。第7に、農業・農村汚染対策の堅塁攻略戦をしっかりと戦うこと。以上の7つの堅塁攻略戦は、いずれも3年後に明らかな成果が出てくるように、具体的な作戦計画を制定し、責任主体と評価方法を明確にしなければならない。統一的に計画し各方面に配慮し、系統的に計画することを堅持し、汚染処理だけに専念して、他を犠牲にすることはいけない。差別化を体現するには、一律に処理せず、政治運動のような汚染対策をしてはならず、人々の生活に影響を与えないようにしなければならない。

 「環境が良く、住みやすく美しい農村を建設する」は2018年4月、習近平総書記が出した指示の要旨である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 農業環境の整備については、先進地域であれ、未発達地域であれ取り組むべき事柄だが、その基準が高くても低くても良い。農村居住環境整備3カ年行動計画と農村振興戦略の実施を組み合わせ、その土地に適して正確な施策を制定し、事柄を一件また一件と行い、一年また一年と実行して、環境が良く、住みやすく美しい農村を建設し、数多くの農民が農村振興においてより多くの獲得感と幸福感を得られるようにしなければならない。

 「長江経済ベルト発展の推進を深化させる座談会における演説」は2018年4月26日、習近平総書記が行った演説である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 現在、わが国の経済は既に高速成長の段階から質の高い発展の段階に転換している。新情勢において、長江経済ベルトの発展を推進するカギは、全体的推移と重点突破、生態環境保護と経済発展、全体的計画と長期的成果、旧原動力の除去と新しい原動力の育成、自己発展と協同発展との関係を正しく把握し、改革革新、戦略的かつ統合的計画、計画誘導を強化し、長江経済ベルトをわが国の質の高い経済発展をけん引する新鋭軍になることである。

 「生態文明建設の強化に関する戦略的決意を維持する」は2019年3月5日、習近平総書記が第13期全国人民代表大会第2回会議の内モンゴル代表団審議に参加した際に行った演説の要旨の一部である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 第18回党大会以来、生態文明建設に関するわが党の思想は絶えず充実させ、完備している。生態文明建設は、「五位一体」総体的配置の一つである。人と自然との調和的共生の堅持は、新時代における中国の特色ある社会主義を堅持し発展させるという基本戦略の一つである。グリーンは、新しい発展理念の一つである。汚染防止は、三大堅塁攻略戦の一つである。この「四つの一つ」は、生態文明建設の法則に対するわが党の把握、新時代の党と国家の発展における生態文明の地位、生態文明建設に対する党の配置と要求を反映している。また、次のように強調した。生態環境の保護と経済の発展は基本的に、有機的に統一され、互いに補強し合うものである。揺らぐことなく、気を抜くことなく、先例をひらくことなく、生態文明建設の強化に関する戦略的決意を維持しなければならない。新しい発展理念を貫徹し、生態優先とグリーン発展を目標とする質の高い発展の新しい道を模索しなければならない。

 「エコライフを共に図り、美しい故郷を共に築く」は2019年4月28日、習近平総書記が2019年中国北京世界園芸博覧会の開幕式において行った演説である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 人類文明の発展史を見渡すと、環境が興れば文明が興り、環境が衰えれば文明が衰えてきた。地球は全人類の生存がかかる唯一の故郷である。われわれは人と自然との調和、グリーン発展・繁栄、自然を心から愛する思い、科学的対策の精神、手を携えた協力・対応を追求し、自分の目を保護するように生態環境を保護し、生命を扱うように生態環境を扱い、共に生態文明の基礎を築き、共にグリーン発展の道を歩む必要がある。

 「黄河流域の生態保護と質の高い発展をめぐる座談会における演説」は2019年9月18日、習近平総書記が行った演説である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 黄河流域はわが国の経済社会発展と生態安全の面において、非常に重要な位置を占め、黄河を保護することは中華民族の偉大な復興にかかわる千年の大計であり、黄河流域の生態保護と質の高い発展は国の重要な戦略である。黄河の治水工事について、最も重要なのは保護であり、肝心なのは整備である。山・水・森・畑・湖・草に対する総合的ガバナンス、系統的ガバナンス、根源からのガバナンスを堅持し、生態優先、グリーン発展を堅持し、水に従って決定し、水に応じて事を進め、その土地に適してそれぞれに施策し、上流・下流、本流・支流、左岸・右岸を統括的に計画し、強力な保護を共同で行い、大きなガバナンスを共同で促進し、生態保護・ガバナンスの強化、黄河の長期にわたる安定の保障、全流域の質の高い発展の促進、人々の生活の改善、黄河の文化の保護と発揚に力を入れ、黄河が人々に幸福をもたらす「幸福の川」になることを望んでいる。

 「「国之大者」を心に抱き、適任の生態の守り人になる」は2020年4月20日から23日にかけて、習近平総書記が陝西省を視察した際に行った演説の要旨の一部である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 党、歴史、人民に強い責任感を持つ精神と「成功は私のものでなくても良い」の抱負で、職務をしっかりと遂行し、秦嶺の守り人とならなければならないのである。政治を自覚的に意識し、「国之大者」をよく把握し、党中央委員会が何に関心を持ち、何を重視しているかに注意を払い、党と国家の最も重要な利益は何か、最も確固とした維持が必要な立場とは何かを深く理解し、「四つの意識」を高め、「四つの自信」を固め、「二つの維持」をやり遂げることを実行に移行し、スローガンだけにとどまってはいけない。

 「予定通りにCO2排出ピークアウト、カーボンニュートラルの目標を達成し、世界のグリーントランスフォーメーションに貢献する」は、2020年9月から2021年12月にかけての習近平総書記の原稿から抜粋した関連内容である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 中国は、2030年までにCO2排出量をピークアウトさせ、2060年までにカーボンニュートラルを達成することを目指している。これは、党中央委員会が熟慮した上で決定した重大な戦略的決定であり、国際社会に対するわれわれの厳粛な約束であり、質の高い発展を推進する内在的な要請でもある。CO2排出ピークアウト、カーボンニュートラルの目標を達成することは、広く深刻な経済社会システムの変革である。CO2排出ピークアウト、カーボンニュートラルを正しく認識し、全国統一管理、節約優先、「両輪駆動」、内外コミュニケーション円滑、リスク防止という原則を堅持し、CO2排出ピークアウト、カーボンニュートラルを生態文明建設の全体的な配置に組み入れ、経済発展の中でグリーントランスフォーメーションを推進し、グリーントランスフォーメーションの中でさらに大きな発展を実現し、世界の生態文明建設に貢献しなければならない。

 「国連生物多様性サミットにおける演説」は2020年9月30日、習近平総書記が行った演説である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 目下、全世界では種の絶滅スピードが絶えず加速し、生物多様性の喪失と生態系の劣化が人類の生存と発展にとって重大なリスクを構成している。新型コロナウイルスによる肺炎がわれわれに教えてくれるのは、人と自然が運命共同体だということである。生態文明を堅持し、美しい世界を建設する原動力を強化しなければならない。多国間主義を堅持し、グローバル環境ガバナンスの力を結集しなければならない。グリーン発展を維持し、新型コロナウイルス感染症の終息後、質の高い経済回復の活力を育まなければならない。責任感を強化し、環境課題に対応する行動力を向上させ、発展の中で保護し、保護の中で発展させ、万物が調和した美しい故郷を共同に築く。

 「長江経済ベルトを中国の生態環境を優先させるグリーンな発展の主戦場にする」は2020年11月14日、習近平総書記が江蘇省南京市で長江経済ベルトの全面的発展推進をめぐる座談会を主宰した際に行った演説の要旨の一部である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 長江経済ベルトは生態的な地位が際立ち、発展の潜在力が巨大であり、新しい発展理念の実践、新しい発展の枠組の構築、質の高い発展の推進において、重要な役割を果たすべきである。長江経済ベルトの質の高い発展を推進し、生態優先・グリーン発展の新たな一章を書き、地域間の協和発展の新たなモデルを作り上げ、ハイレベルの対外開放の新たな高地を構築し、イノベーション駆動による発展の新たな優位性を築き上げ、山・川・人・都市が調和・融合した新たな絵巻を描き、長江経済ベルトを中国の生態環境を優先させるグリーンな発展の主戦場にし、国内と国際の「双循環」をスムーズにする大動脈をスムーズにし、経済の質の高い発展をけん引する主力軍にしなければならない。

 「従来の事業を継承したうえで世界の気候変動対応の新たな道を切り開く」は2020年12月12日、習近平総書記が「気候野心サミット」において行った演説である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 目下、国際的枠組みの変化が加速し、新型コロナウイルス感染症が人と自然との関係に対する深い反省を呼び、世界の気候ガバナンスの将来に一層関心を寄せられている。心を一つに団結し、協力・ウィンウィンという気候ガバナンスの新しい局面を切り開く。大志を抱き、それぞれが最善を尽くす気候ガバナンスの新しいシステムを作り上げる。自信を強め、グリーンリカバリーという気候ガバナンスの新しい考え方を堅持する。

 「人と自然生命の共同体を共に構築する」は2021年4月22日、習近平総書記が「首脳気候サミット」において行った演説である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 気候変動が人類にもたらした試練は現実的で深刻的かつ長期的なものである。グローバル環境ガバナンスのかつてない困難に直面して、国際社会はかつてない野心と行動をもって、人と自然との調和的共生を堅持し、グリーン発展を堅持し、系統的ガバナンスを堅持し、人間主体を堅持し、多国間主義を堅持し、「共通だが差異ある責任」の原則を堅持し、互いに非難し合うのではなく、手を携えて協力しなければならない。朝令暮改ではなく、粘り強く長期にわたって堅持しなければならない。言うだけで約束を守らないのではなく、信用を重んじ約束を守らなければならない。グローバル環境ガバナンス推進のため共に努力しなければならない。

 「人と自然との調和的共生の現代化に目指す」は2021年4月30日、習近平総書記が中国共産党第19期中央政治局第29回集団学習会を主宰した際に行った演説である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 「十四五(第14次五ヵ年計画)」期間中、わが国の生態文明建設はCO2排出削減を重点戦略方向とし、汚染物質と二酸化炭素排出の同時削減を推進し、経済・社会の発展の全面的なグリーントランスフォーメーションを促進し、生態環境の質の改善を量から質へ転換することを実現する重要な時期に入っている。戦略的決意を堅持し、人と自然との調和的共生という観点から経済社会の発展を図り、グリーン・低炭素発展を粘り強く推進し、汚染防止の堅塁攻略戦をしっかりと戦い、生態系の質と安定性を高め、グローバルの持続可能な発展を積極的に推進し、生態環境分野における国家のガバナンスシステムとガバナンス能力の現代化の水準を高めなければならない。各級の党委員会と政府は、政治判断力・政治理解力・政治執行力を高め、「国之大者(党と国家の前途命運、中華民族の偉大な復興、人民の幸福と安寧、社会の長期的安定などに関わる、国家にとって大事なもの)」を心に抱き、生態環境建設の政治的責任を担い、法令が厳しく執行され、生態文明建設に関する党中央委員会の決定と配置を確実に実行に移していくべきである。

 「社会主義現代化国家の全面的な建設のために、強力な水の安全保障を提供する」は2021年5月14日、習近平総書記が河南省南陽市で開催された「南水北調」フォローアッププロジェクトの質の高い発展推進をめぐる座談会を主宰した際に行った演説の要旨である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 水は生存の基盤であり、文明の源である。新しい発展段階に入り、新しい理念を貫徹し、新しい発展構造を構築し、全国で統一された大市場とスムーズな国内大循環を形成し、南と北の協調発展を促進するには、水資源の強力なサポートが必要である。新しい発展理念を完全的で正確的かつ全面的に貫徹し、質の高い発展の要請に応え、発展と安全を協調させ、節水優先、空間均衡、系統的管理、政府役割と市場役割の両方を発揮するという治水構想を堅持し、必要的かつ生態的に安全で持続可能な大規模の水利工事の根拠原則に従い、全体流域と水資源のバランスとれた空間配置に立脚し、プロジェクトの企画と建設を科学的に推進し、水資源の集約と節約、及び利用のレベルを引き上げるべきである。

 「共に地球生命共同体を構築する」は2021年10月12日、習近平総書記が生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)の首脳会議において行った基調講演である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 生態文明は人類文明史の歴史の趨勢である。国際社会は、生態文明の理念を堅持し、皆で手を携えて、人類の質の高い発展の新たな征途を開かなければならない。生態文明建設をけん引役として、人と自然との関係を調和させなければならない。グリーントランスフォーメーションを駆動力にして、世界の持続可能な発展の助力としなければならない。国民生活の福祉を中心にして、社会の公平と正義を促進しなければならない。国際法を基礎にして、公平で合理的な国際ガバナンス体系を維持しなければならない。

 「黄河が永遠に中華民族に幸福をもたらすために、たゆまず奮闘する」は2021年10月22日、習近平総書記が山東省済南市で黄河流域の生態保護と質の高い発展の深い推進をめぐる座談会を主催した際に行った演説の要旨である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 現在の黄河流域の生態保護と質の高い発展の現状を科学的に分析し、黄河流域の生態保護と質の高い発展の推進という重要な問題を把握し、黄河流域の生態保護と質の高い発展が「十四五(第14次五ヵ年計画)」期間に大きな成果を上げることを確保しなければならない。正確な政治業績観を堅持し、保護と発展の関係を正確に把握しなければならない。発展と安全の二大課題を統一的に発展させ、リスク防止と対応能力を高めなければならない。戦略的思考力を高め、系統的な観念を生態保護と質の高い発展の全過程に貫かなければならない。グリーン・低炭素発展の道をしっかりと歩み、流域の経済発展において、品質の変革・効率の変革・動力の変革を推進しなければならない。

 「手を携えて気候変動の試練に対応し、力を合わせて人類共通の地球という故郷を守る」は2021年11月1日、習近平総書記が国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)世界首脳サミットにおいて行った書面によるあいさつの要旨である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 いかにして気候変動に対応するか、世界経済の回復を促すかは、われわれの直面する時代の課題である。多国間の共通認識を守り、実務的行動に焦点を合わせ、グリーントランスフォーメーションを加速する。「国連気候変動枠組条約」及びその「パリ協定」は、国際社会が協力して気候変動に対応するための基本的な準拠法的存在となる。各国は約束を守り、確実に実行可能な目標とビジョンを定め、国情に応じてできる限りのことをし、気候変動対応措置の実施を推進すべきである。

 (新華社北京1月28日電)

  (出典:「人民日報」2022年1月29日2面)