『中国共産党の歴史を論じる』

出版社: 中央文献出版社

出版年日: 2021年2月

出版にあたって

 歴史は最高の教科書である。中国共産党第18回全国代表大会以来、習近平氏は中国共産党の歴史にめぐり一連の重要な論述を発表し、党が中国人民を団結させ率いてたゆまず奮闘した輝かしい歴史を振り返り、党が各歴史的時期において創造した偉大な成果、蓄積した貴重な経験、築いた偉大な精神を全面的に総括し、党が中国民族に対して果たした偉大な貢献や、人類の問題解決に提供した中国の知恵、中国の案を深く説明し、党と人民の事業の明るい展望を期待している。これらの重要な論述は、高遠な構想と豊かな内容、深い思想を持つものであり、党史をよく学習し、「四つの意識」を高め、「四つの自信」を固め、「二つの擁護」を達成し、小康社会の全面的完成の決勝段階での偉大な勝利を勝ち取り、社会主義現代化国家の全面的建設に向けた新たな征途につき、中華民族の偉大な復興という中国の夢を実現するうえで、非常に重要な指導的意義を持つ。広範な幹部と大衆が中国共産党の歴史に関する習近平氏の重要な論述を深く学習するために、われわれは習近平氏の関連論述を編集して『中国共産党の歴史』という本にした。

 同書は中国共産党第18回全国代表大会以来、中国共産党の歴史に関する習近平氏の重要文書40編を収録しており、初公開のものも含まれる。

 中共中央党史・文献研究院

 二〇二一年一月

主要文章の概要

 中共中央党史・文献研究院が編集した、習近平総書記著『中国共産党の歴史について』には、総書記による2012年11月29日から2020年11月24日までの中国共産党の歴史に関する重要原稿40篇が収録されている。以下はこの特別テーマ文集にある主要文章の概要である。

 ●「中華民族の偉大な復興を実現することは、近代以来中華民族が抱いてきた最も偉大な夢である」は2012年11月29日、総書記が「復興の道」展を見学した際に行ったスピーチである。その中で、総書記は次のように指摘している。

 中華民族の偉大な復興を実現することは、近代以来中華民族が抱いてきた最も偉大な夢である。数世代にわたる中国人の宿願が凝縮され、中華民族と中国人民の全般的な利益が具現化されているこの夢は、中華民族のすべての人々の共通の願いである。歴史がわれわれに教えているように、一人ひとりの前途・運命はすべて国と民族の前途・運命と密接につながっている。国と民族が繁栄してこそ、国民一人ひとりの未来は明るくなるのである。現在、われわれは歴史上のどの時代よりも中華民族の偉大な復興という目標の実現に近づいており、歴史上のどの時代よりもこの目標を実現する自信と能力がある。

 ●「改革開放の以前と以降という二つの歴史的時期を正しく認識する」は2013年1月5日、総書記が中央委員会の新人委員・委員候補のための第18回党大会精神学習・徹底セミナーにおいて行った談話の一部である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 わが党が人民を指導して社会主義建設を進める過程は改革開放の以前と以降という二つの歴史的時期に分けられ、この二つの時期はつながってはいてもその様相は大きく異なるものであるが、本質的にはいずれもわが党が人民を指導して進める社会主義建設の実践的模索である。改革開放以降の歴史的時期から改革開放以前の歴史的時期を否定してはいけないし、同様に改革開放以前の歴史的時期から改革開放以降の歴史的時期を否定してはいけない。改革開放以前の社会主義の実践的模索が改革開放以降の社会主義への実践的模索のために条件を積み重ねたものであるのに対し、改革開放以降の社会主義建設の実践的模索は前の時期のことを堅持し、改革し、発展させるものである。

 ●「歴史の理解を通して党と国を愛する」は2013年3月から2020年8月にかけて、総書記が行った多くの講話から抜粋した関連内容である。その中で、総書記は次のように強調している。

 歴史は最も素晴らしい教科書であり、最も優れた教師である。それゆえ、◇党史と国史を真剣に学び、歴史の理解を通して党と国を愛すること、◇わが党と国家の事業の経緯を把握し、わが党と国家の歴史的経験を理解し、党と国家の歴史上の重大な出来事や重要な人物を正しく理解すること、◇中国共産党はなぜ成功を収めることができるのか、マルクス主義はなぜ中国で通用するのか、中国の特色ある社会主義はなぜ素晴らしいのかといった重要なテーマを中心に、宣伝・教育を広く展開し、思想・世論面のリードを強化し、広範な幹部と大衆の中国の特色ある社会主義の道・理論・制度・文化への自信をうち固める必要があると指摘した。

 ●「党史と国史の学習は中国の特色ある社会主義を堅持し発展させる上での必修科目である」は2013年6月25日、総書記が中国共産党第18期中央政治局第7回集団学習会を主宰した際に行った講話である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 党史と国史の学習は中国の特色ある社会主義を堅持し発展させ、党と国家のさまざまな事業を引き続き前進させていく上での必修科目である。この科目は履修するばかりでなく、丁寧に学ばなければならい。また、新しい歴史的条件下において中国の特色ある社会主義を堅持し発展させるには、自らの道を堅持し、世界の大勢に順応するとともに、最も広範な人民の根本的利益を代表し、党自身の建設を強化し、中国の特色ある社会主義への自信を揺るぎないものにしなければならないと強調した。

 ●「中国革命の歴史は最良の栄養剤である」は2013年7月11~12日、総書記が河北省で党の大衆路線教育・実践活動を調査研究し指導を行った際の講話の一部である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 西柏坡は革命の聖地であり、ここで党中央と毛沢東同志は三大戦役の指揮をとり、革命を指導して全国的勝利をかち取った上で、新中国を樹立した。またここで、毛沢東同志は「二つの必ず」の重要思想をうち出した。ただ今われわれが会議しているこの部屋にしてみても、非常に大きな意義をもつところである。ここは規則を定める場所であった。規則の確立と実行により、党の気風づくりと規律の整備が力強く推進された。毛沢東同志のうち出した「二つの必ず」の奥深い思想と戦略的思慮について、われわれは絶えず学習し理解していかなければならない。われわれは全党に向けて絶えずこの問題を厳粛に提示し、終始謙虚で慎み深い態度をとり、刻苦奮闘し、わが党が永遠に変質せず、われわれの赤色政権が永遠に色褪せることのないようにしなければならない。

 ●「中国共産党の物語をしっかりと伝える」は2013年9月から2020年9月にかけての総書記の原稿から抜粋した関連内容である。その中で、総書記は次のように強調した。

 物語を紡ぎ、しっかりと伝えることは非常に重要な能力である。中華民族の物語、中国共産党の物語、中華人民共和国の物語、中国の特色ある社会主義の物語、改革開放の物語、とりわけ新時代の物語をしっかりと伝え、広範な党員と幹部が絶えず初心を確認し、養い、党に忠誠を尽くし、清廉潔白を貫き、責任を果敢に担う政治的特性を絶えず磨き上げるよう導く必要がある。

 ●「革命の精神は党と国家の貴重な財産である」は2013年11月から2020年11月にかけての総書記の原稿から抜粋した関連内容である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 わが党の各時期の革命史はいずれも理想と信念に満ちた、生きた教科書である。全党の同志はぜひとも初心を忘れずに、引き続き前進し、民族の独立と人民の解放のために命を賭して戦ってきた革命の先輩を永遠に銘記し、永遠に中国共産党員の奮闘精神を保ち、いつまでも人民への純真な心を抱き続け、全力を尽くして人民により美しい、より幸せな生活をもたらさなければならない。

 ●「旧革命根拠地は党と人民軍隊の根幹である」は2013年11月から2020年8月にかけて、総書記が行った多くの講話から抜粋した関連内容である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 旧革命根拠地は党と人民軍隊の根幹である。私は実地調査・研究で旧革命根拠地を視察する度に、必ず尊敬の念をもって現地の革命歴史記念館を訪れる。というのは、赤色政権の誕生、新中国の樹立、現在の幸福生活の獲得の歴史を決して忘れないよう全党の同志に注意を促し、中国共産党が終始一貫して赤い旗印を高く掲げ、揺るぐことなく中国の特色ある社会主義の道を歩み、先人の切り開いた事業を絶えず前へと推し進めていく決意を示すためである。

 ●「毛沢東同志生誕120周年記念座談会における講話」は2013年12月26日、総書記が行った講話である。

 講話の中で、毛沢東同志と毛沢東思想の歴史的功績と歴史的地位を全面的かつ科学的に評価し、毛沢東思想の真髄の基本的内容と時代的要請を系統的に論述した上で、われわれは終始一貫してマルクス主義の立場・観点・方法を堅持し、全面的かつ正しい歴史観を堅持し、実事求是・大衆路線・独立自主の原則を堅持し、党と人民が長期にわたる実践的模索の中で切り開いた正しい道をいささかも揺るぐことなく歩み、中国の特色ある社会主義の偉大な事業を引き続き前進させていかなければならないと強調した。

 ●「英雄を尊び、学び、大切にする」は2014年5月から2020年10月にかけての総書記の原稿から抜粋した関連内容である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 中華民族は英雄を尊び、育て上げ、輩出する民族であり、平和時代にも英雄志向の意識が同様に必要である。党と国家、人民に貢献し、献身したすべての英雄・模範者に対して、われわれは彼らの精神を発揚し、彼らから発奮の力をもらわなければならない。全党と全社会は英雄を尊び、学び、大切にし、英雄の精神を大いに発揚し、中華民族の偉大な復興を実現する巨大な力を結集しなければならない。

 ●「鄧小平同志生誕110周年記念座談会における講話」は2014年8月20日、総書記が行った講話である。

 講話の中で、鄧小平同志と鄧小平理論の歴史的地位と歴史的功績を高く評価し、信念の強さ、人民に対する深い愛、実事求是、開拓革新、戦略的思考、広い心と私利私欲のない品格など様々な側面から鄧小平同志の持つ精神面の気高い風格を深く論述した。鄧小平同志がわれわれに残してくれた最も重要な思想と政治面の財産とは、彼が党と人民を導いて切り開いた中国の特色ある社会主義であり、彼が打ち立てた鄧小平理論であると強調した。また、全党が中国の特色ある社会主義の道・理論・制度への自信を固め、「二つの百周年」の奮闘目標と中華民族の偉大な復興という中国の夢を実現する征途において勇往邁進するよう呼びかけた。

 ●「古田会議でうち立てられたわが軍の政治活動体制はわが軍の存続と発展に対し決定的な役割を果たした」は2014年10月31日、総書記が全軍政治活動会議において行った講話の一部である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 古田会議はさまざまな非プロレタリア思想を是正・粛清し、わが党とわが軍の歴史上有名な古田会議決議を採択した。この会議はマルクス主義の党・軍建設の原則をうち立て、わが軍の政治活動の方針・原則・制度を確立するとともに、主として農民からなる軍隊をプロレタリア的性格のある新しいタイプの人民軍隊に築き上げるというこの根本的な問題を解決する上での原則と方向性をうち出した。古田会議はわれわれの軍隊を不死鳥の如くよみがえらせた。それ以降、党の指導のもとで、わが軍は小から大へ、弱から強へと発展し、絶えず勝利に向けて歩み続けてきた。古田会議がうち立てたわが軍の政治活動体制はわが軍の存続と発展に対し決定的な役割を果たした。

 ●「引き続き延安精神から力をもらう」は2015年2月15日、総書記が陝西省での視察活動を終えた際に行った講話の一部である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 延安は革命の聖地である。延安時代はわが党の指導する中国革命事業が退潮期から高揚期へと向かい、歴史的転換を実現する時期であった。旧い世代の革命家と共産党員が延安時代に残してくれた優れた伝統と気風、育成してきた、正しく確固たる政治的方向や、思想解放と実事求是の思想路線、誠心誠意人民に奉仕するという本質的な趣旨、自力更生・刻苦奮闘の創業精神を柱とする延安精神は、わが党の貴重な精神的財産である。現在、全面的かつ厳格な党内統治を進めているが、引き続き延安精神から力をもらわなければならない。

 ●「党の歴史的経験を総括し、『四つの意識』をしっかりと確立する」は2015年6月から2018年1月にかけての総書記の原稿から抜粋した関連内容である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 党史と新中国の発展史がわれわれに教えているように、巨大規模をもつわが党とわが国をよりよく統治するには、党の団結と集中的・統一的指導を保証することは極めて重要であり、党中央の権威を守ることは極めて重要である。常に党員の一人ひとりに「右へならえ」と注意を促すことは、わが党が自身の建設を強化するための規律となり、経験となる。それゆえ、われわれは政治意識・大局意識・核心意識・一致意識をしっかりと確立し、あくまでも党の旗印、党の前進方向、党の意志を第一義的なものとして、政治的思考力と判断力を高めなければならない。

 ●「革命の遺伝子をしっかりと受け継ぎ、赤色政権を子々孫々に伝えていく」は2016年1月から2020年6月にかけての総書記の原稿から抜粋した関連内容である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 新中国は無数の革命の志士が命を捧げて築き上げたものである。赤色政権、新中国、中国の特色ある社会主義を勝ち取るのはいずれも容易なことではないことを深く認識しなければならない。栄えある伝統は捨ててはならない。捨てれば、われわれの最も大切な精神が失われてしまうからである。革命の遺伝子は変えてはならない。変えれば変質してしまうからである。党員と幹部は党史と新中国史を多く学び、自ら進んで革命的伝統の教育を受けるとともに、常に学習し、絶えず思考力を強化し、理想・信念をうち固め、昇華させなければならない。革命博物館や記念館、党史館、烈士霊園などは党と国家の革命の遺伝子を受け継ぐ場所である。党、革命、旧根拠地、英雄、烈士に関わる物語をしっかりと伝え、革命的伝統の教育、愛国主義教育、青少年の思想・道徳教育を強化し、革命の遺伝子をしっかりと受け継ぎ、赤色政権が永遠に色褪せることのないようにしなければならない。

 ●「新しい時代の光を放つ井岡山精神」は2016年2月3日、総書記が江西省での視察活動を終えた際に行った講話の一部である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 井岡山は中国革命のゆりかごである。井岡山時代がわれわれに残してくれた最も貴重な財産は時空を超越する井岡山精神である。この精神の最も重要なところは信念をうち固め、刻苦奮闘し、実事求是を堅持し、新しい道を勇敢に切り開き、大衆に依拠して勝利へと勇往邁進することである。新たな時代の条件に合わせて新しい時代の光を放った井岡山精神にするには、少しも揺るぐことなく粘り強く理想を追い求め、実事求是の姿勢で新しい道を毅然と切り開き、刻苦奮闘して難関を乗り越え、大衆に依拠して勝利をかち取ることが最も重要である。

 ●「中国共産党創立95周年祝賀大会における演説」は2016年7月1日、総書記が行った演説である。

 演説の中で、中国共産党が創立後95年にわたり人民にしっかりと依拠して中華民族のために行った偉大な歴史的貢献と積み重ねてきた重要な歴史的経験を全面的に回顧し、総括した上で、次のように指摘した。わが党は95年間の道のりを歩んできたが、われわれはいつまでも結党時の中国共産党員の奮闘精神を保ち、いつまでも人民に忠実な心を保たなければならない。どのような進歩を遂げたとしても、これまで歩んできた道のりを忘れてはいけない。どのように遠いところまで到達しても、どんなに輝かしい未来が待っていようとも、これまでの過去を忘れてはならず、出発時の志を忘れてはならない。未来に向けて、試練に立ち向かい、全党の同志は決して初心を忘れずに、前進し続けなければならない。

 ●「赤軍の長征勝利80周年記念大会におけるスピーチ」は2016年10月21日、総書記が行ったスピーチである。その中で、総書記は次のように指摘している。

 世代ごとにその世代の「長征の道」があるが、それぞれの世代が自らの「長征の道」をしっかりと歩むべきである。現在、われわれの世代の長征とは、「二つの百周年」の奮闘目標を達成することと、中華民族の偉大な復興という中国の夢を実現することである。長征の道に終わりはない。歩んできた道のりを忘れてしまう民族は活路のない民族である。われわれの事業がいかなる段階に発展しても、われわれがいかに大きな成果をあげても、偉大な長征精神を大きく発揚し、新たな長征の道のりを引き続き勇往邁進していかなければならない。

 ●「党史、新中国史、改革開放史、社会主義発展史をしっかりと学ぶ」は2016年12月から2020年11月にかけての総書記の原稿から抜粋した関連内容である。その中で、総書記は次のように強調した。

 党史、新中国史、改革開放史、社会主義発展史を深く学び、広範な党員と幹部が永遠に初心を保ち、使命を担うよう教育し、導く必要がある。また、社会主義の核心的価値観を育成して実践し、各民族大衆の偉大な祖国、中華民族、中華文化、中国共産党、中国の特色ある社会主義へのアイデンティティを絶えず強化していく必要がある。

 ●「中国人民解放軍建軍90周年祝賀大会における演説」は2017年8月1日、総書記が行った演説である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 人民軍隊の輝かしい歴史は血と生命をもって紡がれたものであり、われわれは永遠に銘記すべきである。人民軍隊の歴史的経験は苦難を伴う模索によって積み重ねられてきたものであり、われわれは永遠に発揚し続けるべきである。人民軍隊の歴史的発展は強い忠誠心と使命感をもって成し遂げたものであり、われわれの前進を励ます無限の原動力である。中華民族の偉大な復興と中国人民の素晴らしい生活を実現するためには、いち早く人民軍隊を世界一流の軍隊に築き上げなければならない。ここ5年の努力を経て、人民軍隊は政治環境の刷新、組織形態の刷新、戦力体系の刷新、気風・イメージの刷新を実現した上で、容貌を一新して再出発し、中国の特色ある強軍の道をしっかりと歩み出した。われわれは初心を忘れず、引き続き前進し、いささかも揺るぐことなく中国の特色ある強軍の道を歩み、強軍の事業を不断に前へ推し進めていかなければならない。

 ●「新時代における中国共産党の歴史的使命」は2017年10月18日、総書記が中国共産党第19回全国代表大会で行った報告の一部である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 中国共産党は創立当初から共産主義の実現を党の最高の理想、究極の目標とし、覚悟を決めて中華民族の偉大な復興の実現という歴史的使命を果敢に担い、人民を団結させ率いて苦難に満ちた闘争を進め、気概山河を呑む壮麗な叙事詩を書き綴ってきた。中華民族の偉大な復興は決して楽々とお祭り気分で実現できるものではない。全党はよりいっそう並々ならぬ努力を払う覚悟をしなければならない。さらに、次のように強調している。偉大な夢を実現するには、偉大な闘争を行い、偉大なプロジェクトを建設し、偉大な事業を推進しなければならない。偉大な闘争、偉大なプロジェクト、偉大な事業、偉大な夢は、緊密につながり、互いに通じあい、互いに作用しあうものであるが、その中で決定的な役割を果たすのは党の建設という新たな偉大なプロジェクトである。偉大なプロジェクトを推進するには、偉大な闘争、偉大な事業、偉大な夢の実践と結びつけなければならない。

 ●「どのように遠いところまでやってきたとしても、歩んできた道のりを忘れてはならない」は2017年10月31日、総書記が上海にある第1回党大会の会議場と浙江省嘉興市にある南湖の赤い舟を視察した際に行った講話の要旨である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 わが党のすべての歴史は第1回党大会から始まっているため、われわれはどのように遠いところまでやってきたとしても、これまで歩んできた道のりを忘れてはならない。事業の発展には永遠に終わりはなく、共産党員の初心は永遠に変わることはない。初心を銘記してこそ、歴史と先人に報い、民心や時代の共鳴を勝ち取り、すべての事業で成功を収め、勇往邁進することができる。全党と全国各民族の人民が心を一つにして刻苦奮闘すれば、中華民族の偉大な復興という船は風に乗り、波をけたてて、勝利のうちに輝かしい目的地に向かって突き進むことができるのである。

 ●「経済特区建設の貴重な経験を深く総括する」は2018年4月13日、総書記が海南省の新設および経済特区の設立30周年祝賀大会で行った講話の一部である。その中で、総書記は次のように強調している。

 海南省などの経済特区における成功の実践は、改革開放が現代中国の運命を決定づけた重要な選択であり、現代中国の発展・進歩を促す活力の源であり、党と人民の事業が時代に急ピッチで追いつくための重要な切り札であり、中国の特色ある社会主義を堅持し発展させ、中華民族の偉大な復興を実現する上で必ず通らなければならない道であったことを十分に証明している。小康社会の全面的完成の決戦に勝利し、新時代の中国の特色ある社会主義の偉大な勝利をかち取る征途において、経済特区は今後運営をし続けていくばかりでなく、よりよく、より高い水準を目指して取り組んでいかなければならない。新たな情勢、新たな任務、新たな挑戦は経済特区に新しい歴史的使命を課しており、経済特区は初心を忘れず使命を銘記し、自らの新たな戦略的位置づけをしっかりと把握し、改革開放の重要な窓口と実験の場となり、改革開放の開拓者であり実務者であらねばならない。

 ●「改革開放40周年祝賀大会における演説」は2018年12月18日、総書記が行った演説である。

 演説の中で、改革開放から40年の間に党と国家の事業で収めた偉大な成果と貴重な経験を深く総括し、中国人民による改革開放事業への際立った貢献を高く評価した上、改革開放には完了形がなく進行形あるのみである、改革の道に終わりはない、いささかも揺るぐことなく改革開放を徹底するという自信と決意を厳かに表明し、揺るぐことなく改革を全面的に深化させ、対外開放を拡大し、絶えず新時代の改革開放を前へ推し進めていくという目標・要請を明確に打ち出した。さらに、次のように指摘している。改革開放はわが党の偉大な目覚めであり、まさにこの偉大な目覚めから、わが党の理論から実践にいたる偉大な創造が生まれた。改革開放は中国人民と中華民族の発展史における偉大な革命であり、まさにこの偉大な革命は中国の特色ある社会主義への偉大な飛躍を促した。改革開放以来40年にわたり積み重ねてきた大切な経験は党と人民にとって非常に貴重な精神的財産であり、新しい時代における中国の特色ある社会主義の堅持と発展にとって極めて重要な指導的意義をもっているため、格別に大事にし、長期にわたり堅持するとともに、実践の中でそれを不断に豊かにし発展させていかなければならない。

 ●「五四運動100周年記念大会における演説」は2019年4月30日、総書記が行った演説である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 五四運動は中国の旧民主主義革命から新民主主義革命へと向かう上での転換点であり、近代以降、中華民族が民族独立と発展・進歩を求める歴史的過程において一里塚としての意義をもつ。五四運動は愛国・進歩・民主・科学を柱とする偉大な五四精神を育んだが、愛国主義の精神こそその核心である。新時代の中国青年は引き続き五四精神を発揚し、中華民族の偉大な復興を自分の責務として、党の希望と人民の期待、民族の負託に応え、われわれの生きているこの偉大な時代に応えなければならない。

 ●「時空を超え、いつまでも古びることのない中国共産党の偉大な革命精神」は2019年5月22日、総書記が江西省での視察活動を終えた際に行った講話の一部である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 井岡山精神とソビエト区精神は中国共産党員の初心と精神を反映したものでもあり、中国共産党の偉大な革命精神を築き上げた。これらの偉大な革命精神は時空を超え、いつまでも古びることなく、初心を忘れず使命を銘記するようわれわれを励ます無限の精神的原動力である。われわれは革命の遺伝子から強大な信奉の力を得て、「四つの意識」を強化し、「四つの自信」を固め、「二つの擁護」に努め、自ら進んで共産主義の遠大な理想と中国の特色ある社会主義の共通理想の確固たる信奉者と忠実な実践者となり、どんな困難にもめげず、終生後悔のない正真正銘のマルクス主義の戦士であらねばならない。

 ●「党の陝西・甘粛・寧夏地区での革命活動は輝かしい歴史的功績を立てた」は2019年8月22日、総書記が甘粛省での視察活動を終えた際に行った講話の一部である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 甘粛省は赤色の大地であり、中国革命の歴史的過程においてかけがえのない重要な役割を果たした。陝西・甘粛革命根拠地は党中央と長征の各コースからたどってきた赤軍の駐留地、後に抗日前線へ赴く八路軍の主力部隊の出発地となり、土地革命戦争の後期において全国で唯一まとまった形で残る革命根拠地となっている。わが党の陝西・甘粛・寧夏地区での革命活動が輝かしい歴史的功績を立てることができた重要な要因の一つは、わが党と軍隊が人民大衆からの力強い支持を得たことである。

 ●「『受験』に対するる冷静さと決意をもって新時代の『問題』にしっかりと回答する」は2019年9月12日、総書記が北京香山革命記念地を視察した際に行った講話の要旨である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 中共中央の北京香山での滞在期間はたった半年であったが、ここはわが党が全国的勝利へと導いた解放戦争と偉大な勝利を得た新民主主義革命を指導した総指揮部が置かれていた場所であり、中国革命の重心が農村から都市に移ったことが象徴的に表れている重要な場所であり、中国共産党の歴史と中華人民共和国の歴史において非常に重要な地位を占めている。さらに、次のように強調した。われわれがこの時期の歴史を追想するのは、まさに旧い世代の革命家の持っていた「宜しく剰れる勇をもって窮れる寇を追うべく、名を沽らんとて覇王に学ぶ可らず」という徹底した革命の精神を受け継いで発揚し、公のための立党と人民のための執政という革命的一貫性と、謙虚かつ慎重で、おごりもあせりもせず、刻苦奮闘するという優れた気風を堅持し、『受験』に対する冷静さと決意をもって新時代の『問題』にしっかりと回答するためである。

 ●「歴史を知ってはじめて遠い将来を展望することができ、永遠に初心を持ち続けてはじめて遠くまで到達することができる」は2019年9月18日、総書記が河南省での視察活動を終えた際に行った講話の一部である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 湖北・河南・安徽ソビエト区根拠地はわが党の発展史上の重要な拠点であり、中国労農赤軍が創設された土地の一つでもある。焦裕禄精神や紅旗渠精神、大別山精神などはいずれもわが党の貴重な精神的財産である。党史と新中国史の学習活動にしっかりと取り組み、革命の資源をいっそう活用し、党性教育の実効性を高め、広範な党員と幹部が革命教育を受ける中で初心を保ち、使命を担い、革命の先人がわが党の目標の実現のために奮闘し、自らの命を捧げた偉大な事業を全力で前へ推し進めていかなければならない。

 ●「中華人民共和国樹立70周年祝賀大会における演説」は2019年10月1日、総書記が行った演説である。

 演説の中で、70年前の新中国の樹立というこの偉大な出来事を回顧し、この70年にわたり全国各民族人民が収めた、世界が目を見張るほどの偉大な成果を称えた上で、前進の道において新たな歴史的偉業を不断に成し遂げようとする強い決意と確固たる自信をはっきりと示した。そして、次のように指摘した。この70年、全国各民族人民は一心同体となり刻苦奮闘して、世界が目を見張るほどの偉大な成果をかち取った。現在、社会主義中国は毅然と世界の東方にそびえ立ち、いかなる力もわれわれの偉大な祖国の地位を揺るがすことはできず、いかなる力も中国人民と中華民族の前進の歩みを止めることはできない。中国の昨日はすでに歴史に刻まれ、中国の今日は十数億の人々の手でつくり出され、中国の明日は必ずやいっそう美しくなるであろう

 ●「終始盤石の初心を貫き、使命感を抱く」は2020年1月8日、総書記が「初心を忘れず、使命を銘記すること」をテーマとした教育活動総括大会で行った講話の一部である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 「初心を忘れず、使命を銘記すること」は、党の建設を強化する上での永遠の課題、党員・幹部の生涯の課題として常に粘り強く取り組んでいかなければならない。党の革新理論をもって初心を養い、使命感を導き、党の非凡な歴史の中から初心を探しあて、使命感を高め、党内政治生活を引き締めていく中で初心を磨き上げ、使命感を体得するとともに、初心と使命感を、鋭意邁進・開拓革新の「気力」と全力で着実に実行するための原動力に変えなければならない。

 ●「中国人民抗日戦争・世界反ファシズム戦争勝利75周年を記念する座談会における講話」は2020年9月3日、総書記が行った講話である。その中で、総書記は次のように強調している。

 中国人民抗日戦争の勝利は愛国主義を中核とする民族精神の偉大な勝利であり、中国共産党が柱石としての役割を果たしてかち取った偉大な勝利であり、全民族が一致団結し、勇ましく抗戦して収めた偉大な勝利であり、中国人民が反ファシズム連合国並びに各国人民と腕を組んで戦って獲得した偉大な勝利である。さらに、次のように指摘している。中国人民は抗日戦争の波乱万丈の過程で偉大な抗戦精神を育み、世界に向けて「天下の興亡には、匹夫も責あり」の愛国心、平然と死に臨み、死んでも屈しない民族の気骨、強暴をおそれず最後まで血戦をする英雄的気概、不撓不屈・堅忍不抜の必勝の信念をはっきりと示した。偉大な抗戦精神は中国人民の非常に大切な精神的財産であり、中国人民があらゆる困難と障害を乗り越え、中華民族の偉大な復興の実現のために奮闘することを永遠に励まし続けるであろう。

 ●「初心と使命を銘記し、新時代における長征の道をしっかりと歩む」は2019年9月18日、総書記が湖南省での視察活動を終えた際に行った講話の一部である。その中で、総書記は次のように強調している。

 湖南省は革命の発祥地の一つであり、数多くの共産党員がこの地で天地を震わす壮大な英雄的叙事詩を綴った。広範な党員と幹部が、◇革命の伝統を発揚し、革命の遺伝子を受け継ぎ、初心と使命を銘記し、新時代における長征の道をしっかりと歩み、◇理想・信念をうち固め、信奉の土台をしっかりと築き、思想の舵をしっかりと握り、精神のカルシウムを十分に補い、◇人民の立場にしっかり立ち、大衆と緊密に結びついて、常に末端や実際の中に身を置き、大衆の関心事や要望、悩み、困難などを理解した上で彼らの問題を円満に解決し、形式主義や官僚主義を強く戒め、◇さまざまな困難に立ち向かう勇気をもち、闘争精神を発揚し、闘争能力を強化し、いかなる激闘も恐れず、それに勝利できる自信を高め、絶えず事業の新たな局面を切り引くよう、教育し導かなければならない。

 ●「経済特区の創設は、党と国家が改革開放と社会主義現代化建設の推進のために行った偉大な創造的事業であった」は2019年10月14日、総書記が深圳経済特区創設40周年記念大会で行った講話の一部である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 深圳経済特区などの40年にわたる改革開放の実践は偉大な奇跡を生み出し、貴重な経験を積み重ね、わが国の中国の特色ある社会主義経済特区建設の法則に対する認識を深めた。そして、次の要求――◇経済特区建設に対する党の指導を堅持すること、◇中国の特色ある社会主義制度を堅持し充実させること、◇「発展こそ絶対的道理である」という考え方を堅持すること、◇全方位の対外開放を堅持すること、◇革新の第一の原動力としての位置づけを堅持すること、◇人民を中心とする発展思想を堅持すること、◇科学的な立法・厳格な法執行・公正な司法・全民による順法を堅持すること、◇緑の山河は金山・銀山にほかならないという理念を実践すること、◇「一国二制度」の基本方針を全面かつ正確に貫徹すること、◇全国的視野に立って経済特区による波及・牽引の役割をよりよく発揮させる考えを堅持することを強調した。

 ●「中国人民志願軍の抗米援朝・出国作戦70周年記念大会におけるスピーチ」は2020年10月23日、総書記が行ったスピーチである。その中で、総書記は次のように指摘している。

 抗米援朝戦争の偉大な勝利は中国人民が立ち上がり、そして世界の東方にそびえ立ったことを示す宣言書であり、中華民族が偉大な復興へ邁進する上での重要な一里塚である。偉大な抗米援朝精神は時を超えて輝きを増しており、それを永遠に受け継ぎ、代々にわたり発揚していかなければならない。われわれは抗米援朝戦争で経験した苦難に満ちた道のりと収めた偉大な勝利を銘記し、闘争に立ち向かう勇気をもち、闘争能力を高め、困難を押して粘り強く前進し、新時代における中国の特色ある社会主義の偉大な事業を不断に前へと推し進めなければならない。

 ●「中華民族の偉大な復興の歴史的過程における大きな飛躍」は2020年10月29日、総書記が中国共産党第19期5中全会第2回全体会議で行った講話の一部である。その中で、総書記は次のように指摘している。

 新たな発展段階に入ったことは、中華民族の偉大な復興の歴史的過程における大きな飛躍である。中国共産党が100年近く前に創立して以来、中国人民を団結させ率いて行ったすべての奮闘は、わが国を現代化強国に築き上げ、中華民族の偉大な復興を実現するためにほかならない。この過程において、わが党は社会主義現代化国家建設についての認識を絶えず深め、戦略を絶えず改善し、実践を絶えず重ねていったことで、わが国の現代化の発展プロセスが加速し、新たな発展段階における社会主義現代化国家の全面的建設のための実践的基礎、理論的基礎、制度的基礎をうち固めた。

 ●「浦東開発・開放30周年祝賀大会におけるスピーチ」は2020年11月12日、総書記が行ったスピーチである。その中で、総書記は次のように指摘している。

 浦東開発・開放30年の道のりは、思想の解放と改革の深化に取り組んだ道のりであり、世界に目を向けて開放を拡大した道のりであり、それまでのしきたりを打破して革新とブレークスルーを目指した道である。30年の発展を経て、浦東はかつて農業を主とした地域から、都市機能が集積し、要素が揃い、先進的な施設が整備された、新しい近代都会へと変貌し、まさに想像もしなかった大きな変化である。浦東開発・開放によって30年にわたり収めた著しい成果は、現実面から中国の特色ある社会主義制度の優位性を最も鮮明に裏付けるものとなり、実践面から改革開放と社会主義現代化建設を最も鮮明に映し出すものとなった。