国務院報道弁公室 「新時代の中国国家安全保障」白書を発表

　国務院報道弁公室は12日、「新時代の中国国家安全保障」白書を発表しました。白書は、中国の国家安全保障に対する国際社会の理解を深めることを目的としており、新時代における中国の安全保障政策の革新的な理念や具体的な取り組み、これまでの成果を包括的に解説しています。

　白書は、中国は「中華民族の偉大な復興」という国家的目標と、「世界で過去百年間なかった大変局」という国際環境の変化を総合的に統括し、国家安全保障情勢は全体的な安定と着実な進展を維持したと述べています。特にアジア太平洋地域においては、近隣諸国と協力して平和と発展を守り、混乱と不安定な世界に信頼できる安定性を提供したと強調しています。

　また、中国の国家安全保障が党と人民から付与された重大な責任を堅く履行し、中国共産党の執政地位と社会主義制度を堅持し、人々の達成感、幸福感、安全感を高めていると述べています。さらに、質の高い経済発展を支え、領土と海洋権益を守り、AI、新エネルギー、グリーンエコノミーなど新興分野の安全を確保することで、民族の偉大な復興の基盤を固めていると説明しています。

　白書はまた、中国が提唱する「グローバル安全保障イニシアチブ」は人類運命共同体の「安全保障編」であり、総合的な国家安全保障観の「世界編」でもあると述べています。中国は自国の安全保障と国際社会全体の安全保障を統括し、グローバルな安全保障ガバナンスの強化、協商・協働・共有のグローバルガバナンスの実践、真の多国間主義の堅持、グローバルな安全保障ガバナンス体系がより公正で合理的な方向へ改革されるよう後押しする意向を示しています。