党の百年にわたる奮闘の歴史的経験から知恵と力を吸収する

| 著者:中共中央党史・文献研究院 | 発表時間:2022-11-28

 習近平総書記が第19期6中全会の精神の学習・貫徹をテーマとして省・部級主要指導幹部セミナーの開講式で行った重要講話は、党と国家事業の発展の全局を俯瞰し、マルクス主義の中国化・時代化の推進、社会的主要矛盾と中心的任務の正確な把握、戦略・戦術問題の重視、マルクス主義政党としての党の本質の永遠の保持、党史学習教育の常態化・長期化といった五つの重要な問題を掘り下げて論述した。この重要な講話は、非常に高い見識と広い視野、豊富な内容を兼ねそなえ、過去、現在、未来をつなぎ、広範な党員、幹部、大衆が全会の精神を深く学習・理解し、党の百年にわたる奮闘の歴史的経験をよりよく把握し活用するために科学的な指針を示し、新時代の中国の特色ある社会主義の新たな勝利をかち取る上で重要かつ深遠な指導的意義をもつものである。

 (一)党の百年史はマルクス主義の中国化・時代化を不断に推進してきた歴史そのものである。われわれは「二つの確立」の決定的な意義を深く認識し、「二つの擁護」を断固として貫き、確固たる決意と自覚をもって習近平「新時代の中国の特色ある社会主義」思想で頭脳を武装し、実践を指導し、活動を推進していかなければならない。

 マルクス主義はわれわれの立党立国、興党強国の根本的な指導思想である。マルクス主義理論はドグマではなく行動の指針であるため、実践の発展とともに発展させていく必要があり、中国化してはじめてこの大地に根ざすことができ、現地化してはじめて人々の心に深く根を下ろすことができるのである。

 総書記は、「中国共産党はなぜ成功できるのか、中国の特色ある社会主義はなぜ素晴らしいものであるのか、それはマルクス主義が中国にとって有用だからである。マルクス主義が中国にとって有用なのは、わが党がマルクス主義の中国化・時代化を絶えず推進し、さらにそれを用いて実践を指導しているためである」と意義深く指摘している。これこそ、わが党が党の百年史から導き出した本質的な結論なのである。わが党は誕生したその日からマルクス主義をわれわれの旗印に鮮明に掲げて歩んできたが、順境にあっても逆境にあっても、マルクス主義への確固たる信奉は一刻たりとも揺るぐことはなかった。これまでの奮闘の道のりを振り返れば、わが党は思想解放と実事求是の結合、基礎固めと正道・革新の両立との結合を堅持し、マルクス主義の新たな境地を不断に切り開き、毛沢東思想を確立して、マルクス主義の中国化における最初の歴史的飛躍を遂げた。その後、さらに鄧小平理論を確立し、「三つの代表」重要思想、科学的発展観、中国の特色ある社会主義の理論体系を形成して、マルクス主義の中国化において新たな飛躍を遂げた。

 第18回党大会以降、習近平同志を主要な代表者とする中国共産党員は、マルクス主義の基本原理を中国の具体的な現実と、そして中華の優れた伝統文化と結びつけることを堅持し、毛沢東思想、鄧小平理論、「三つの代表」重要思想、科学的発展観を堅持し、党創立以来の歴史的経験を深く総括した上で十分に活用するとともに、新たな現実から出発して、習近平「新時代の中国の特色ある社会主義」思想を確立し、マルクス主義の中国化においてさらなる飛躍を遂げた。総書記は、マルクス主義の政治家・思想家・戦略家としての非凡な理論的勇気や卓越した政治的知恵、強い使命感をもって、「無我無私の覚悟を決め、人民の期待に応える」という純粋な気持ちで、独創性に富む理論的創造を行い、この思想の確立に決定的な役割を果たし、決定的な貢献をした。

 中共中央党史・文献研究院編纂『マルクス主義中国化100年大事記(19212021)』は20225出版・発行された。本書は編年体式を用いて、詳細かつ正確な文献資料をもとにして編纂され、マルクス主義の中国化が100年にわたり一脈相通じながら時代とともに前進する理論的特質と貴重な経験を全面的に示している。本書の出版は、広範な党員、幹部、大衆が習近平「新時代の中国の特色ある社会主義」思想により頭脳を武装し、実践を指導し、活動を推進する上で思想・政治・行動面の自覚を持つことに役立つであろう。

写真は『マルクス主義中国化100年大事記(19212021)』。

 習近平「新時代の中国の特色ある社会主義」思想は中国の実践に立脚し、中国の大地に根を下し、独創性に富む重要な貢献や、豊富な理論的内包、強い文化への自信、強大な実践力、鮮明な理論的特性をもって「二つの結合」の堅持における輝かしい手本となっている。総書記は、新時代の党と国家事業の発展にかかわる一連の重要な理論的・実践的課題について熟考を重ね科学的な判断を行い、新時代においてどのような中国の特色ある社会主義を堅持し発展させるのか、いかにしてそれを堅持し発展させるのか、どのような社会主義現代化強国を建設するのか、いかにしてそれを建設するのか、どのような長期政権を担うマルクス主義政党を建設するのか、いかにしてそれを建設するのか、といった時代の大きな課題について、一連の独創的な国政運営の新理念・新思想・新戦略をうち出し、新たな視点で共産党執政の法則、社会主義建設の法則、人類社会の発展法則に対し認識を深めた。また、豊かな中華文化に深く根差した習近平「新時代の中国の特色ある社会主義」思想は、マルクス主義の思想面の精髄と中華文化の精神面の特質をしっかりと結びつけるとともに、5000年以上にわたる輝かしい文明の精華と養分を十分に吸収し、鮮やかな中国の独自色、非常に強い愛国心、浩然たる民族魂に満ち溢れ、強大な歴史的洞察力、文化的影響力、精神的感化力をもっている。

 実践が十分に立証しているように、習近平「新時代の中国の特色ある社会主義」思想は、現代中国のマルクス主義、二十一世紀のマルクス主義であり、中華文化と中国精神の時代的精華である。第18回党大会以来、われわれが党と国家の事業で歴史的な成果を遂げ、歴史的な変革を起こすことができた最も根本的な要因は、総書記が党中央の核心、全党の核心として舵を取り、習近平「新時代の中国の特色ある社会主義」思想によって科学的に導いたことにある。党の三つ目の歴史決議では、「二つの確立」が新時代における党と国家の事業の発展や中華民族の偉大な復興という歴史的過程を推し進めるうえで決定的な意義を有すると指摘している。こうした重要な歴史的結論と政治的判断の正しさは、すでに第18回党大会以来の偉大な実践によって証明され、時が経つにつれていっそう明らかになるであろう。

 「どんなに雄大な山並みにも主峰があり、茫々たる大海原を渡るには灯台が頼りである」。われわれは「二つの確立」のもつ決定的な意義に対する認識を深め、確固として核心を信頼し、終始一貫して核心に忠誠を尽くし、断固として核心を擁護するとともに、自ら進んで習近平「新時代の中国の特色ある社会主義」思想の学習・貫徹という重要な政治的任務を担い、新時代における党の革新理論の活用による重大な試練への対処や重大なリスクへの対応、重大な妨害の克服、重大な矛盾の解決能力を不断に高め、科学的理論を中華民族の偉大復興という中国の夢を実現するための強大な力に変えていかなければならない。

 (二)党の百年史は、社会の主要矛盾を正確にとらえ、中心的任務を基軸に据えてたゆまず奮闘してきた歴史そのものである。われわれは人民を中心とする発展思想を堅持し、新たな発展理念を貫き、新たな発展の形を構築し、質の高い発展を推し進め、個々人の全面的発展と全人民の共同富裕を図る上でいっそう明らかな実質的進展を促していかなければならない。

 「網を持ち上げれば網目は自ずと開き、木の幹をつかめば枝は自ずと従う」。主要な矛盾と中心的任務をしっかりとらえて活動全般の進展を促すことは、弁証法的唯物論の内在的要請であり、わが党が一貫して提唱し堅持してきた思考方法と活動方法でもある。

 総書記は、「党の百年にわたる奮闘史がわれわれに教えているように、党と人民の事業が正しい方向に沿って前進するかどうかは、われわれが社会の主要な矛盾を的確に認識・把握し、中心的任務を確定することができるかどうかにかかっている」と強調している。新民主主義期において、党は、近代中国社会の主要な矛盾は帝国主義と中華民族との矛盾、封建主義と人民大衆との矛盾であったため、中華民族の偉大な復興を実現するためには反帝・反封建闘争を行わなければならないと深く認識していた。社会主義革命・建設期においては、第8回党大会は国内の主要な矛盾は経済・文化の急速な発展に対する人民の需要と経済・文化が人民の需要を満たすことができない現状との矛盾であるとし、全国人民の主要な任務は力を集中して社会的生産力を発展させ、国の工業化を実現して、人民の日増しに増大する物質的・文化的需要を徐々に満たしていくことであるとした。改革開放と社会主義現代化建設の新時期においては、党はわが国社会の主要な矛盾は人民の日増しに増大する物質的・文化的需要と立ち遅れた社会的生産との矛盾であり、この主要な矛盾を解決することこそわれわれの中心的任務であることを明確にし、小康社会という目標を提示した。

 新中国が成立し、とりわけ改革開放以来収めてきた重要な成果を基礎にしてわれわれは新時代に入ったが、わが国社会の主要な矛盾は、人民の日増しに増大するよりよい生活への需要と発展の不均衡・不十分との矛盾へと変化した。総書記が指摘しているように、「新時代におけるわが国社会の主要な矛盾の変化は、わが国の社会主義が今位置している歴史的段階に関するわれわれの判断を変えてはいないが、全局にかかわる歴史的変化である。というのは、わが国の発展の不均衡・不十分という特徴を重点的にとらえたからである」。人民のよりよい生活への需要を満たすことに影響をもたらす要素はかなり多いが、中でも発展の不均衡・不十分の問題が主なものであり、その他の問題はつまるところ、そこから生じたもの、または派生したものである。そのため、発展を継続的に推進し、そのうえで発展の不均衡・不十分の問題を全力でしっかりと解決して、はじめて人民のよりよい生活への需要を満たすことに影響をもたらすカギとなる要因をしっかりと捉えることができ、重点的な突破により経済社会発展水準の全般的向上を促すことができるのである。

 第18回党大会以降、習近平同志を核心とする党中央は、わが国社会の主要な矛盾の変化に伴った新たな特徴や要請を深く認識し、人民を中心とする発展思想を堅持し、新たな発展段階を正確にとらえ、新たな発展理念を完全に、的確に、全面的に貫徹し、新たな発展の形の構築を加速させ、質の高い発展を推進した。また、重大なリスクの予防・解消と的確な貧困脱却と汚染対策の三大堅塁攻略戦にしっかりと取り組み、科学技術による国家振興戦略や革新駆動型発展戦略、地域間調和発展戦略、農村振興戦略などの重要な戦略を徹底的に実施した。さらに、全過程の人民民主を発展させ、共同建設・共同統治・共同享受に基づく社会統治形態をつくり、社会の公平・正義の促進や人民の福祉の増進を出発点と帰着点として改革を全面的に深化させ、所得分配や雇用、教育、社会保障、医療・医薬品・衛生、食料の安全保障、安全労働、社会の治安などさまざまな方面から一連の重要な措置をうち出した。こうした継続的な努力によって、わが国の経済は質・効率がより高く、より公平的かつより持続可能でより安全な発展の軌道に乗り、発展の均衡性や調和性、持続可能性が明らかに強まり、人民の獲得感・幸福感・安心感がいっそう向上し、いっそう保障され、いっそう持続可能になった。

 前進の道のりにおける複雑な矛盾や重い任務を前にして、われわれは人民を中心とする発展思想をよりよく貫き、全人民の共同富裕の促進をさらに重要な位置に据え、地に足をつけて根気よく粘り強く取り組み、この目標に向けてたゆまず努力していかなければならない。また、党と国家の重点的な活動とを密接に結びつけ、「五位一体」の総体的配置を統一的に推進し、「四つの全面」の戦略的配置をバランスよく推進し、社会主義現代化建設の各分野、各方面の相互促進と全面的な発展の実現に向けて力を入れなければならない。さらに、発展の質と効率を大きく向上させ、経済や政治、文化、社会、生態文明などの面で日増しに増大する人民の需要をよりよく満たし、個々人の全面的発展と社会の全面的進歩をよりよく促進しなければならない。

 (三)党の百年史は、正しい戦略・戦術をもって歴史的主導権を勝ち取り、リスクや試練にうち勝ち、絶えず勝利から新たな勝利へと歩んだ歴史そのものである。われわれは戦略的思考と戦略的不動心を強化し、常に「国之大者(国家の大事)」を念頭に置き、党の理論と路線・方針・政策を貫徹するという自覚を高め決意を強めていかなければならない。

 戦略の問題は一つの政党、一つの国家にとって根本的な問題である。これに関して、総書記は「戦略を立てる上で、正確に判断し、科学的に計画し、主導権を勝ち取ることができれば、党と人民の事業は大いに望みがある」と深く指摘している。

 わが党はかねてから、直面する重大な歴史的課題に対する戦略的認識・分析・判断を踏まえて正しい政治的戦略・戦術を策定することを重視するとともに、この面に長けている。これこそ、党が数々のリスクや試練にうち勝ち、絶えず勝利から新たな勝利へと向かうための力強い保証なのである。◇結党初期における最高綱領と最低綱領の制定、中国革命の二段階論の提起から、土地革命戦争期における「農村から都市を包囲し、武力で政権を奪取する」という正しい革命の道の選択に至り、◇抗日戦争期における抗日民族統一戦線の結成、持久戦という全般的な戦略方針と人民戦争に関する一連のまとまった戦略・戦術の策定・実施から、解放戦争期における「北へ発展、南へ防御」の戦略方針の策定、「積極的防御から戦略的進攻へ」の漸進的な転換に至り、◇社会主義革命・建設期における過渡期の総路線の策定、社会主義制度の確立、全面的かつ大規模な社会主義建設の展開から、改革開放後の「一つの中心、二つの基本点」という社会主義初級段階の基本路線の確立と「三段階」発展戦略の策定に至るまで、各時代の重要な出来事を振り返ってみると、これまでの党史はまるで一つの戦略史と言えるであろう。歴史の流れ、時代の潮流、世界の動向から変革のメカニズムを解き明かし、歴史の法則を導き出し、臨機応変な戦略・戦術をうち出し、活動の系統性・予見性・創造性を高めることに長けているからこそ、わが党は一歩ずつ小から大へ、弱から強へと変化し、中国人民を団結させ率いて近代における衰退の一途をたどる運命からの根本的転換、持続的な繁栄・富強への中華民族の偉大な飛躍を実現することができるのである。

 浙江省衢州市「8090年代生まれのジュニアによる『新時代の理論』広報宣伝チーム」は1980年代と1990年代生まれの若年層でつくる広報宣伝チームである。彼らは企業や農村、政府機関、学校、コミュニティー、ライブ配信スタジオまで行って、若者の目線から若者の表現方法で党の革新理論を宣伝し、幅広く好評を博した。写真は2021年6月30日、「党史を銘記して再出発しよう」というテーマでオンライン宣伝を行う宣伝チーム。写真:中共浙江省委員会宣伝部。撮影:童玲。

 第18回党大会以降、総書記は中華民族の偉大な復興の戦略的全局と世界の百年に一度の大きな変動を総合的に勘案した上で、戦略的な立場に立って改革・発展・安定をはかり、広い視野で内政・外交・国防の方針を立て、大きな気概をもって党・国家・軍隊の統治を推進するとともに、独創性と先見性のある一連の重要な戦略思想をうち出し、国の根本と長期的な発展に関わる一連の重要な戦略計画を策定した。習近平「新時代の中国の特色ある社会主義」思想の柱としての「10方面の明確化」は、新時代における党中央の重要な戦略思想を集中的に示すものである。世界、時代、歴史の変化や、激しさを増す外部環境を前に、そして世界においても歴史においてもまれに見る重い任務や、次々と現れる厳しい試練を前にして、総書記は極めて大きな戦略的勇気をもって全党を率いて立ち向かい、全力を尽くして政治、経済、文化、軍事、社会、国際、自然界などさまざまな分野の試練を乗り越え、「ブラックスワン」、「灰色のサイ」のような一連の事柄に効果的に対処して、わが国の主権、安全保障、発展上の利益を力強く守り、長い戦略的視野と盤石の戦略的不動心、鋭い戦略的予見力、強い戦略実施能力を示している。これこそが戦略的指導力である。第18回党大会以来の偉大な実践が十分に立証しているように、重大な歴史的分岐点、大きな試練を前にして、指導力が最も肝心な条件なのであり、党中央の判断力、意思決定力、実行力が決定的な役割を果たすものである。われわれは「四つの意識」を不断に強化し、「四つの自信」をうち固め、「二つの擁護」を徹底していけば、乱気流の中にあっても必ず正しい戦略的針路を首尾よく保つことができる。

 戦略とは全局、長期的利益、大勢を踏まえて行った判断であり、意思決定である。正しい戦略は正しい戦術で遂行する必要があるが、戦術は戦略の指導のもと戦略に従うものである。総書記は、戦略の完遂力と戦術の柔軟性を結び付け、戦略においてしっかりと枠組みを作る必要があるし、多くの要所をよりよくおさえる必要もあると強調している。戦略的不動心と戦術の柔軟性とを有機的に結びつけることは、「ただ長期的な目標を重んじるだけ」で「行動力に欠ける」といった空理空論を避けることができると同時に、「ひたすら懸命に働くことに終始し」て「行く先を見失う」ような、近視眼的なやり方を避けることができ、党の事業の長期的な安定と発展に重要な役割を果たす。

 現在、党と国家が直面する情勢と任務は、党の戦略・戦術に対する深い理解と貫徹において各級の指導幹部に新たな、より高い要求を課している。党の戦略・戦術を深く学び理解するために最も根本となるのは、◇習近平「中国の特色ある社会主義」思想を継続的に学習・理解し、さらにその本質まで不断に掘り下げて真に体得すること、◇党の戦略・戦術を忠実に実行し、自ら進んで習近平「中国の特色ある社会主義」思想の確固たる信奉者、忠実な実践者となり、党の理論と路線・方針・政策と照合して適時ズレを修正すること、◇党の戦略・戦術を堅持する能力、さらには党中央の行った戦略・意思決定を、活動の構想設計や、具体的な政策の策定、活動計画の立案、さまざまな活動の推進といった実践に反映させる能力を高め、地道に働き、刻苦奮闘することである。

 (四)党の百年史は、果敢に自己革命し、マルクス主義政党としての本質を保ってきた歴史そのものである。われわれは全面的な厳しい党内統治という戦略方針の政治的要請を深くとらえ、偉大な自己革命の精神で偉大な社会革命を先導し、党が常に中国の特色ある社会主義の強固な指導の中核でありつづけなければならない。

 果敢に自己革命することは、中国共産党が他の政党と一線を画す顕著な特徴である。これについて、総書記は次のように強調している。これまで百年にわたる奮闘の過程において、党が人民を指導して数々の偉大な成果をかち取り、次々と困難や障害を乗り越え、あまたの試練や苦難を経験しても活力に満ち、人民大衆からの支持を得て擁護されてきたのは、党には自らのかかえている問題を直視する勇気があり、果敢に自己革命を行い、終始一貫して先進性と純潔性を保ち、絶えず創造力、結集力、戦闘力を強化し、マルクス主義政党本来の姿を永遠に保ってきたからである。

 百年にわたる党史には、わが党の一貫した自己革命精神がよく反映されている。指導思想面において「左傾」と右傾という二つの誤りに対して行った闘争は自己革命であり、整風・整党と集中的な教育活動を通じて党内に存在する思想・政治・組織・気風の不純などの際立った問題を解決したことは自己革命であり、揺るぐことなく党風・廉潔政治建設と反腐敗闘争を推進したことも自己革命である。党の三つ目の歴史決議が鮮明に示しているように、「党が偉大であるのは、誤りを犯さなかったからではなく、誤りや欠点を隠さずに改め、批判と自己批判を積極的に進め、果敢に問題に立ち向かい、果敢に自己革命を行ってきたからである」。党の百年にわたる奮闘の道のりが十分に物語っているように、マルクス主義政党の先進性は生まれもったものではなく、不断に自己革命を行う中で磨き上げてきたものである。わが党が紆余曲折の百年を経た今もいっそう活力に満ち溢れているが、その秘訣は終始一貫して真理を堅持し、誤りを正したことにある。

 総書記は、第19期中央政治局第40回集団学習会を主宰した際に、果敢に自己革命することは党の百年にわたる奮闘の中で培ってきた鮮明な品格であると強調した。党は党史の各時期において、厳しい党管理と党内統治を堅持した。新時代に入り、われわれは反腐敗闘争の推進について一連の新たな理念、新たな思想、新たな戦略を打ち出し、全面的な厳しい党内統治を「四つの全面」の戦略的配置に組み入れ、自己革命によって歴史の周期から抜け出すための効果的な手段を探しあてた。党はこれまでにない腐敗反対・廉潔政治提唱闘争を通して、人民大衆との血肉のつながりを保ち、人民の心からの支持を得る上での歴史的主導権をかち取り、全党が高度に団結・統一し、時代の先頭に立って人民を率いて中華民族の偉大な復興を実現する上での歴史的主導権をかち取った。

 第18回党大会以来、総書記は歴史の周期から抜け出すということについて繰り返し言及している。これは党の千秋の偉業にかかわる重大な問題であり、党の危急存亡にかかわり、わが国社会主義制度の盛衰・成否にかかわってくるからである。わが党は長い歴史と巨大規模をもつ長期政権党として、どうすればこうした栄枯盛衰の歴史の周期から抜け出せるのか。毛沢東同志は延安の窑洞中で最初の答えを出した――それは「人民が政府を監督している限り、政府は気を緩めることなどできない」――ということである。百年にわたる奮闘、とりわけ第18回党大会以来の新たな実践を経て、わが党はさらに二つ目の答えを出した――それこそが自己革命である。「窑洞での問い」に対する二つの答えが長い時間の流れの中で強く響き続けているのは、わが党が常に最も広範な人民の根本的な利益を代表し、自分だけの特別な利益など一つもないからである。「不私とならば、而して天下自ずと公となり」。無私であるからこそ、人民による監督を勇気をもって喜んでよりよく受け止めることができ、徹底した唯物論の精神に則り、常に自身のことを点検して自らの過ちを反省し、あらゆる利益集団、有力団体、特権階層による「巻狩り」や「腐蝕」から逃れ、これらの集団や団体、階層に脅迫されている党内の特定の者を厳しく取り締まることができるのである。

 歴史と現実が示しているように、マルクス主義政党が政権を奪取することは容易ではなく、政権をうち固めて長期的な執政を実現するのはさらに困難なことである。というのは、長期的な執政の条件のもとで、党の先進性を弱め、党の純潔性を損なうさまざまな要因が常にあり、初心と使命に背いて党の基盤を揺るがす危険がどこにでも存在しているからである。エンゲルスは、「プロレタリア運動は必然的にさまざまの発展段階を経るが、どの段階にも立ち留まって前へ進めない者がいる」と言っていた。こうした状態を招く要因はかなり多いが、理想・信念の脆弱化や初心・使命の忘却、とくに自己革命の精神の喪失は主な要因となる。党の歴史を振り返ると、新中国成立の直前、毛沢東同志が全党を戒めた「二つの保持」から、新中国成立後の「これまでの革命戦争期に見られた革命の情熱を保って革命の事業を徹底する」という呼びかけを経て、第18回党大会以降習近平総書記が注意を促した――「革命が成功を遂げたとしても常に憂患意識をもち平穏な時にも油断してはいけない。革命初期にあった精励恪勤のような精神状態を依然として保つこと、政権をかち取った後にも終始倹約し控えめな姿勢をとり続けること、安定した時期に厳しい幹部管理を進め、汚職や贅沢三昧を戒めること、重大な変革の岐路において時代の流れと民意に従うことはいずれも容易なことではないからである」、「歓声や賛歌の中にあっても革命の精神と闘志を失ってはいけない」――に至る忠告は、いずれも中国共産党員が自己革命の精神を永遠に保持できるのか否かに対する一貫した危機意識を反映していると同時に、果敢に自己革命を進めることはマルクス主義政党が不断にしっかりと答えを出していかなければならない永遠の課題であることも示している。

 一つの政党にとって一番難しいことは、世の中が移り変わってもなお初心は変わることなく、艱難辛苦を嘗め尽くしても依然としてその本来の姿を保つということである。党の第196中全会第2回全体会議で、習近平総書記は講話の最後に、「総じて、立党100年にあたり、われわれは常に憂患意識をもち平穏な時でも油断せず、われわれの百年続く巨大政党が年老いて満身創痍となることを常に用心しなければならない」と危機感をあらわにした。新たな「受験」への道において、「誰のために政権を運営するのか、誰のために権力を行使するのか、誰のために利益を図るのか」といった根本的な問題に関し、とくに冷静な頭脳を保ち、最も確固たる立場に立たなければならず、絶えず党の先進性と純潔性を損なうあらゆる原因を取り除き、党の健康な体を蝕むあらゆる病原菌を除き去り、党が決して変質・変節・堕落しないようにし、中国の特色ある社会主義を堅持し発展させる新時代の歴史的過程において、党が終始強固な指導的核心であり続けなければならない。

 (五)党の百年史は、歴史に対する総括、学習、運用、創造を重視し、これらの取り組みの中で自らの能力を高めてきた歴史そのものである。われわれは党史学習教育の常態化・長期化を推進する上での重要な戦略的思考を深く理解すると同時に、過去の苦しみと輝きを忘れず、現在の使命と責任を果敢に担い、未来の偉大な夢に応え、歴史を鑑として未来を切り開いていかなければならない。

 党の歴史は最も生き生きとした、最も説得力のある教科書である。習近平総書記は、「史を以て鑑と為せば、興替を知るべし。私たちは、歴史の経験を現在そして未来を映す鑑とし、中国共産党の100年の奮闘から、過去に私たちが成功できた理由を見つけ出し、将来に私たちが成功し続ける方法を明らかにして、新たな征途においていっそう固い決意と高度の自覚をもって初心と使命を胸に刻み、明るい未来を切り開いていかなければならない」と強調している。

 新疆ウイグル自治区ハミ市のナリンホル(モンゴル語:Narinhol)草原で、新疆ウイグル自治区出入国管理局ハミ支局前山管理所によって設置された「乗馬サービスチーム」が活躍している。このチームは訪問型法律知識普及作業から利民政策広報活動まで、放牧地区でのパトロールから緊急救援業務まで担当し、「大衆のために働く」ことを徹底している。写真は同チームが放牧地を移転中の牧畜民のためにパトロールをしている様子。写真:「求是」社。撮影:蔡増楽。

 わが党はかねてから歴史的経験の総括を高度に重視してきた。抗日戦争の最終的な勝利をかち取ろうという肝心な時期に、党の第6期中央委員会第7回拡大会議は「若干の歴史問題に関する決議」を採択し、立党以降、とくに党の第64中全会から遵義会議までの党の歴史およびその経験・教訓を総括し、若干の重要な歴史問題について結論を出した。これにより、全党、とくに党の高級幹部の中国革命の基本的問題に対する認識を一致させたことで、全党の団結が強まり、第七回党大会の円滑な開催のために十分な条件を整え、中国革命の事業発展を強く促した。改革開放の新たな時期に入ってから、党の第116中全会は「建国以来の党の若干の歴史問題に関する決議」を採択した。この決議は、新中国成立前の党の歴史を振り返り、社会主義革命と社会主義建設の歴史的経験を総括し、いくつかの大きな出来事と重要な人物に対し評価を行った。とくに毛沢東同志と毛沢東思想を正しく評価し、是非の別をはっきりさせ、「左」・右の偏向という二つの方面の誤った見方を正し、全党の思想を統一させ、党が一致団結して前向きの姿勢をとるよう促し、改革開放と社会主義現代化建設をよりよく推進していく上で大きな影響をもたらした。

 ひたすら前だけを見て進んでも、歩んできた道のりを忘れてはならない。より遠くまで進み、より輝かしい未来が訪れたとしても、辿ってきた過去を忘れてはならず、出発した時の初心を忘れてはならない。第18回党大会以降、習近平同志を核心とする党中央は、党史の学習と総括を国政運営における重要な経験として、党と国家の活動全般にかかわる重要な地位に引き上げている。総書記は地方を視察する度に、必ずわが党にとって重要な歴史的意義をもつ革命の聖地や革命ゆかりの旧跡、革命歴史記念館を敬意をもって見学し、それぞれの波瀾に富んだ歳月を追憶するとともに、人々を導いて歴史の深いところまで遡り、歴史からの反響に耳を傾け、歴史の論理を明かし、歴史が今日に与えた深い啓発を読み解いている。

 実践が十分に立証しているように、歴史の過程に対する認識が全面的になればなるほど、歴史の法則に対する理解が深ければ深いほど、そして党の歴史の知恵が豊富になればなるほど、前途の掌握はより主動的になるのである。総書記は三つ目の歴史に関する決議の起草作業を主宰する際に、党の百年奮闘の重要な成果や歴史的経験の総括について一連の重要な指導的意見をうち出し、党史学習教育の活動計画を策定する際に一連の重要な論述を行った上で、歴史の学習を通して道理を知り、信念を強化し、道徳を尊び、実践を励行するという要請に従い、全党が全面的に踏み込んだ政治の教育・思想の鍛錬・精神の練磨を受けるよう促した。これにより、全党の歴史的自覚や歴史への自信が大きく強まり、党の創造力、結集力、戦闘力は大きく向上した。

 総書記が指摘しているように、「全党による党史の効果的学習や活用を促すことは、たった一度の集中的学習・教育では不十分であるため、日常的に、普段からこの教育活動にしっかりと取り組んでいかなければならない」。それゆえ、◇党史学習教育の成功例を総括して十分に生かし、常態化・長期化を目指す制度・仕組みを作り、党史の総括・学習・教育・宣伝を根気よく推進すること、◇第196中全会の精神を踏み込んで学習、貫徹し、「二つの確立」の決定的な意義を深く理解し、自覚を持って思想・政治・行動において習近平同志を核心とする党中央と高度の一致を保つこと、◇党の百年奮闘史から知恵と力をうまく吸収し、マルクス主義の立場・観点・方法を運用して全般的な情勢を把握し、矛盾を分析・処理し、複雑な局面をコントロールする能力を高めること、◇党委員会(党組)理論学習中心グループによる学習制度を活用し、幹部教育研修の仕組みや学校の思想・政治教育課程というルート、革命教育のリソース、「大衆のために働く」実践的活動によって形成された効果的な仕組みを活用すること、◇党史学習教育の常態化・長期化と中心的な活動の徹底との結合を促して、党史学習教育の効果を事業に励み創業するための原動力や施策、実績に変え、大きな自信をもって新征途を邁進し、新時代に貢献し、実際の行動で第20回党大会の開催を勝利のうちに迎えなければならない。

 出所:「求是」誌2022年第13号

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