習近平主席、ＢＲＩＣＳ商工フォーラム開幕式で基調演説

　【新華社北京６月２２日】中国の習近平（しゅう・きんぺい）国家主席は２２日、新興５カ国（ＢＲＩＣＳ）商工フォーラムの開幕式にオンラインで出席し、基調演説を行った。

　習近平氏は次のように強調した。中国は引き続き対外開放のレベルを高め、より高いレベルの開放型経済の新体制を整備し、市場化、法治化、国際化されたビジネス環境を持続的に構築していく。中国での投資や起業、経済・貿易協力の強化、発展チャンスの共有を心から歓迎する。

　習近平氏は次のように指摘した。包摂と普遍的恩恵、互恵・ウィンウィンこそこの世の正しい道だ。開放と包摂を堅持し、生産力の発展を妨げる一切の垣根を取り払い、グローバル化の健全な発展をけん引、推進し、資金と技術が自由に流れ、イノベーションと知恵が十分湧き出るようにし、世界の経済成長の力を結集しなければならない。世界貿易機関（ＷＴＯ）を中心とする多国間貿易体制を維持し、貿易、投資、技術の障壁を取り除き、開放型世界経済の構築を推進しなければならない。共同協議、共同建設、共同享受を堅持し、グローバル経済ガバナンスを強化し、新興市場国と発展途上国の代表性と発言権を増やし、各国の権利・ルール・機会の平等を確保しなければならない。

　習近平氏は次のように指摘した。現在、一部の重要な産業チェーンとサプライチェーン（供給網）は人為的な干渉にさらされ、コモディティー（大口商品）価格は高水準で変動し、世界的なインフレは高止まりしている。国際金融市場は引き続き不安定な状態にあり、世界経済の回復の勢いは弱まり続けている。人々は、世界経済が危機の沼にはまるのではないかと懸念している。この重要な時期においては、互いに力を合わせて困難を乗り越え、団結して協力することを堅持してこそ、経済危機に打ち勝つことができる。われわれは心と力を合わせ、マクロ経済政策の協調を強化し、世界の回復プロセスの減速または中断を防がなければならない。主要先進国は責任ある経済政策を講じ、政策のマイナス効果の外部波及を回避し、発展途上国に深刻な衝撃を与えないようにしなければならない。

　習近平氏は次のように指摘した。ＢＲＩＣＳ協力枠組みは新興市場国と発展途上国の重要な協力プラットフォームである。ＢＲＩＣＳ協力は現在、質の高い発展の新段階に入った。企業家たちが堅忍不抜と勇立潮頭（勇敢に時代の先頭に立つ）精神を発揚し、開放型発展の推進者、革新型発展の先導者、共有型発展の実践者になることを希望する。ＢＲＩＣＳ協力に力を注ぎ、発展の成果をすべての人民により多く、より公平に行き渡らせてほしい。われわれが互恵とウィンウィンの帆を高く掲げ、団結と協力の舵をしっかりと取りさえすれば、ＢＲＩＣＳ国家という大船は必ず風に乗って波を切り、より明るく美しい対岸に向かうだろう。